2018年10月1日月曜日

ストリップショー

過去に一度だけストリップショーに行った。

ドミニカにいた頃、男性陣に頼んでストリップショーに連れて行ってもらった。

どういう意味合いなのかはわからないけれど、女性だけでは入れない決まりになっていた。

だけど男性が女性同伴するなら行ける。

ストリップショー通いする男性たちに頼んで、私も連れて行ってもらった。

誰かが先に行って面白かった!とあれこれ感想を聞いたから、私も是が非でも行きたくなった。

日本だとどんな法律かわからないし、そんなの一生に一度だ!と思ったから、猛烈に行きたくなった。

私は裸を見たいと言うよりも、その現場を見てみたかった。

裸なら温泉でたくさん見れるし、なんなら同世代の人たちと毎日一緒に大風呂に入るなんていうこともしていたから、裸の女体にやたらと慣れている。

ちなみに当時の私は「変な光景」と思っていた。

1人2人ならまだしも、毎日10数人の裸を見るわけで、しかも毎日日替わりのごとく人も入れ替わるから、変な感じだった。

当時の私はいかに1人になれるかが大切だったから、お風呂でさえも気が休まらないその状況に辟易としていた。

だから女体そのものには大した興味はなかった。

変な言い方だけれど、脱いだらみんな同じだと感じるから。

だけど、ストリップショーは温泉や大風呂と違って、それは職業として成立していて、さらにそれを求める人たちがいる。

明らかに温泉なんかで見る裸とは意味合いが違う。

だから、ストリップショーなるものの雰囲気を見てみたかった。

中の照明はストリップショーに相応しく暗かった。

ディスコやバーなんかの落とされた照明に似ていた。

真ん中に円形のお立ち台があって、大きさは、見たことないからわからないけれど、ボクシングとかの試合のリングぐらいだと思う。

そこに数人の裸の女性が出ていた。

全裸ではなく、下は超ミニスカートみたいなのを履いていて、ノーパンだった。

男友達の解説によると、下半身を見たければチップを払うと自分の顔の上を女の人がまたいでくれるらしい。

たしかにそんな人たちがいた。

チップを渡したら、お立ち台の前に立って、頭だけお立ち台の上に置いてスタンバイする、美容院で髪の毛を洗ってもらうみたいなスタイルとでも言えばいいんだろうか、そんな男性が時々現れた。

私は1人の人から胸を触らせてもらった。

エロい意味はなくて、そうするのが礼儀みたいな感じがしたから。

胸で顔を挟んでもらった記憶もある。

一緒に女友達も行ったから、そのうちの1人が薦めてくれた気がする。

顔を挟まれたことよりも、肌がものすごく冷たかったことの方が鮮明に記憶に残った。

ついでに言うと、男の人たちはあの顔を胸で挟んでもらうことのどこに興奮を覚えるんだろう?と思った。

同性だからというのもあるけれど、私には全く萌えない状況だった。

冷え性の人が「ほら手冷たいでしょう〜」って触ってくる時のあの冷たさと同じ冷たさを感じた。

そしてその触らせてくれた女性が、たとえ商売と言えども私の方を真っ直ぐに向いてニコッと微笑んでくれたこと、それだけ覚えている。

ちなみにストリップショーの女性たちを買うこともできるとのことで、たしかに途中退席して秘密の部屋みたいなところに男性と入っていく人がいた。

行くだけ行った私はそれで満足して、その後から今に至るまで一度も行っていない。

ちなみに淡々と書いたけれど、私はそうしたことを職業にしている女性たちに対して本気で尊敬している。

理由や事情は知らない。

でも、それを仕事にするというのはとても勇気のいることだと思っている。

たしかにお金はいいかもしれない。

けれど、その代償はかなりでかい。

私は最低2人、もしかしたらもう少しいたかもしれないけれど、風俗の仕事をしたことがある人の話を聞いたことがある。

1人は友達だった。

友達の時は泣いた記憶がある。

性病をもらってしまって体がボロボロになってしまったこと、そこまでしなくてはいけないお金や人間関係の事情があったこと、それでも目の前には生きている友達がいること、感情がぐちゃぐちゃになった。

だから泣いたとしたら訳が分からずの涙だったと思う。

私が泣く立場ではないのはよくわかっていたつもりでも、泣いてしまった、そんな風に記憶している。



話は変わるけれど、30歳を過ぎてから私は男性側の体の関係の過去のトラウマを聞く機会がかなり増えた。

20代の時に2人そういう人がいた。

だけど、それはそういう人たちが稀だと思った。

ところが30代になってから何でか知らないけれど、そういうことを時々聞くようになった。

男の人たちもそれぞれ傷を持っているんだなぁと初めて冷静に見れたかもしれない。

女の人側の話はかなり聞いたけれど、男の人の話はまた違ってた。

大きな差として個人的に感じるのは、女の人側は性的被害に遭った話が多い。

男性側は逆で、中には付き合ってる人にひどいことをしてしまったという自責の念の人もいたけれど、多くはコンプレックスになってしまうぐらいの言葉や態度での傷を受けた話だった。

男の人の方が想像以上に繊細でビックリした。

ちなみにどういうシチュエーションでそんな話になるかと言えば、私お決まりのスタイルで「突然」そうなる。

相手も私も素面でもその話に突然なる。

お酒の勢いで話す人もいたけれど、意外にも素面で告白してきた人の方が多い。

当たり前だけれど、そんな話を私から振ったりしない。

もちろん質問もしない。

それは自殺未遂や虐待や暴力やその他色んな過去のトラウマを相手が突然話す時の流れと似ている。

だからコントロールのしようもないし、相手も相手で何でそんな告白を私相手に始めるのかも未知数すぎる。

場所も私の部屋とか個室の飲食店というようなプライバシーが守られた場所とは限らず、普通のカフェやレストラン、ファミレス、並んで歩いてる時、宅飲み、とにかく関係なしにどこでも繰り広げられた。

すごい物分かりがいいのでもないし、聞き上手というのも違うと思う。

あまりに色んな人生模様を聞くから、人の話をジャッジしない方だとは思う。

でもその話、私でいいの?と思うことはよくある。

これも余計な話だけれど、男の人たちでそういう話をしてきた人たちは、1人の例外もなく全員社会的にきちんとしている。

だから余計とその話するの勇気要っただろうなぁと感じた。

この手の話の時、私は多分求められない限り、何も言わないと思う。

真面目に聞くけれど、返しのマニュアルなんてあるわけもなく、多分いつも聞いて終わってる。

そして流れるまま次の話をしてるような気がする。
(基本的に私からは話を変えない。相手がそれとなく変えてくるタイミングを見てる。)

こんなこと今になって思い出すなんて思ってなかったから、自分がどうしてたかなんて記憶にない。

ちなみにこの手の話の時、内容のジャンルはさておき、生きることの本質に繋がる話なんだと感じる。

性について話す文化のないこの国で、そうした超個人的なことを話すなんて普通はあまりないような気がする。

でも、すごく閉じられた空間の中でもろに自分が丸出しみたくなるから、どうしても生きることと繋がってしまうんだと思う。

痛みや傷は心の何かとリンクしているし、本人さえも気付かないうちに自分を苦しくさせてしまう思考回路に陥っている時もある。

要は裸のコミュニケーションだから、話を聞いていると色んなことがそこで出てくる。

上手く言えないけれど、内容によってはこれ相当深い傷になって当たり前だなと感じた話もある。

思い出した。

ケースバイケースで、ちょっとだけ言葉を返すこともある。

どんな風に返したかなんて全部忘れたけれど、このまま聞いて終わりではまずい気がする…となんとなく感じたら何かは言う。

例えばそんな自分はカッコ悪いと言う人がいたとするなら、それを告白する方が何十倍と勇気が要ると思う、というような感じで。

相手を否定も肯定もしない代わりに、感じたままを言う。

普段おかしなことはたくさん言っているらしいけれど、そういう時の私の口はそんなにおかしなことは言ってないと思う…多分。

普段のツッコミが100なら、そういう時につっこまれたことは一度もない。

だから多分おかしなことは言ってないはず。

変な誤解を招きたくないから言い訳すると、この話をした理由は、たまたま読んだ50代以降の女性の素敵な年の重ね方の話に「ストリップショー」なる言葉が出てきたから。

正しくは、その話の中ではなく、別の記事で日本人男性のキャバクラ通いを猛烈に批判していて、その中で出てきた言葉。

話をするためにもしくは性的な関係を持つために大枚をはたく文化を叩いていたけれど、私はそれを読んだ時に、反対にお金を出してまでそうした選択をする意思決定プロセスの方が気になった。

多分だけれど、あの心の闇みたいなのを多かれ少なかれ持ってる人たちがいるとするなら、ある意味お金出してその道のプロと話すなり事に及ぶなりしてる方が自分自身が楽になるのかもしれない、と想像できる。

人間痛みに強くないから、その痛みのはけ口みたいにも見える。

ましてや男の人の方が絶対的に痛みに弱い。

そうしたことを色んな視点から見ると、また見えるものも違ってくる気がする。

そういうことを肯定・推進するわけではないけれど、正面きって否定や非難もできないなぁと感じている。

でもそれはあくまで友人・知人・同僚レベルの話。

もし自分の付き合う人や結婚する人がそうなら私はそれは受け付けられないから、そんなことがもし起こったらバッサリと関係を断つと思う。

ということで、その記事がトリガーとなって記憶がパッと蘇って言葉にしただけ。

寝る前に書いただけあってすごい話になっているけれど、せっかく書いたからこのままアップ。

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