2017年12月25日月曜日

細胞レベル



今年の夏、九州で友達の結婚式があった時、経由地の東京でもあれこれと予定を詰め込んだ。

当初、妹紹介のお気に入りのマッサージのおじさんのところに行く気満々でいたけれど、予約の電話をしたら私が指定した日時は毎週固定のお客さんがいて予約が取れなかった。

私としてもそこ以外に時間が作れず、泣く泣くマッサージはあきらめた。

そうしたら妹が「じゃあヨガ行こうよ!」と言ってくれ、これまた妹お気に入りのヨガ教室へ行くこととなった。

そう、そもそも予定もしていなかったヨガが直前になって急遽予定に組み込まれることになった。

私は過去にも一度そのヨガ教室に妹と行ったことがあって、ウルトラスーパー運動音痴の私がその時にヨガの気持ち良さを知ったから、またあれを体験できると思ってヨガの誘いに二つ返事で行くこととした。

 

私はヨガをしに行った。

ヨガが目的であってそれ以上でもそれ以下でもなかった。

だけど、行ってみたら想定外の反応が出てきて、それはそれは私を驚かせた。

 

ヨガは基本的にほとんどの時間目をつぶって、先生が指示する動きやポーズを自分のペースでその通りにしていく、という流れだった。

本当に指示通りに体は動かした。

体は動いていたけれど、自分の全身は、もっともっと別のところに呼応していた。

頭と言うより心も含めて全身で、あることでいっぱいになった。

もうそれはそれは異常というべき異常な状態だった。

1分1秒ですらそのことが頭から離れたことがなかった。

しかも考えようとして自分の中に出て来たのではなく、お願いもしていないのに勝手に浮かんでくるという風だった。

ヨガの動きひとつひとつは、自分の体本来の力やエネルギーのようなものを引き出してくれる。

そしてそれがすごく心地良くて、精神状態としては瞑想とかの状態でα波?あのリラックスする時に出てくる波動の状態に近かったと思う。

前回は頭の中が空っぽになるというか、とにかくヨガに集中してリラックスできていた。

その記憶があったから、今回のことははっきり言って異常という他なかった。

体も神経もリラックスしているはずなのに、1つ1つの細胞はせわしなかった。

自分の中にある細胞という細胞がある1つのことに向かってパンパンに膨れ上がっているのが自分でもわかった。

思考とかを超えたところで、細胞の方が勝手に反応していた。

自分の中の全神経をある1点のところに向けようと思っても、普段なら絶対にできない。

だけどそのヨガの時は、全部の神経がある1点のところにすべて集まっていた。

最初から最後まで他の何かが入り込む隙間もないくらいに、その1点だけに自分のすべてが注ぎ込まれていた。

もう止まらなかったし止められなかった。

そこで私はようやく認めた。

自分の中から湧き出てくるものを、初めて真正面から受け止めた。

言い訳できないぐらいの状態をヨガの時に嫌というほど思い知ったから、もう否定したり違うかも…と思うことをやめようと少しだけ思った。

 

 

【加筆 2017.12.23】

今年書いた文章は今年のうちにアップしようと思い、今デスクトップに貼り付けられている下書きたちを1つ1つチェックしている。

てっきりヨガの直後ぐらいに書いた文章かと思いきや、最初に書いたのは11月29日になっていた。

ヨガから3ヶ月後に書いている。

そしてこれはさらにその1ヶ月後で、ヨガから4ヶ月後と単純に計算すればそうなる。

内容が古くさくなっていたり、もう自分の中では意味のないものに変わっていたら、ゴミ箱に行く予定だった。

あのヨガの時のことは今でもよく覚えているし、そして4ヶ月経った今、あの時細胞レベルで動いたことは時を経るごとに強さを増すようになっていった。

ヨガの日のことはすでに過去だし、これを書いた1ヶ月前の日も過去になっている。

時間が過ぎ去れば風化していくのが当たり前なことの方が多い。

たとえば昨日の夜ごはんなんて何だったか真剣に考えないと思い出せない。

昨日自分が仕事でした仕事の内容だって、何だったかなんて覚えていない。

唯一覚えているのは、スタンプ遊びの相棒がいなくなったことぐらい。

そんな中で、どれだけ多くの時間を通過しても、残るものは残る。

ましてや自分の全身全霊で反応した細胞レベルのようなことは絶対に覚えている。

時間の経過と共に風化するものではなかった、ということ。

あのヨガの日に出てきたものは、有無も言わさず絶対的なものとして私にその存在感を知らしめた。

そして細胞全体で私に伝えてくれたことは、人生の中でとても大切なもの・大切にしたいものということがわかった。

細胞全体で感じ取ったことは、自分でも気付かないうちにそういうものに成り上がっていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿