2018年12月13日木曜日

迷走する英語教育

「迷走」もしくは「逆走」という言葉がピッタリ。

昨日子育て中の友達から聞いて驚いた。

これから先、中学や高校での英語の授業は英語でなされるとのこと。

段階的に導入している学校もすでにあって、2020年には完全実施と今調べたらそうなってた。

「バカじゃないの?」私は第一声でそう言った。

そこで初めて合点がいった。

友達の中3の娘が今年の英語の先生は基本的に英語でしか授業中話さないと言っていた。

説明も英語でするみたいだし、やたらと会話文や例文を作る時間が多いとも言っていた。

子どもは「わからない」と言い、何度か私が1から学校の授業で習う文法を説明するということをやった。

現場もさぞかし大混乱だろうと思った。

ちなみに私は説明する時にどうでも英単語を言わないといけない時、これ以上ないぐらいにはっきりとした日本語発音をする。

例えばseeなら「(スに近い)シィー」とは言わず、「シー」と言う。

「D」を「ディー」とは言わず「デー」と言う、あのバリバリ日本語的な発音にして説明する。

それは説明の時に正しい発音は不要だし、私の発音はそもそもクセがあるのもわかっているから正しい発音じゃない。

間違った発音で説明するよりも、確実にどの単語を発音されてるか聞いてる側が即わかる発音を徹底して、そして何よりも子どもが「理解できる」ところにしかポイントを置かない。

入試対策を昨日した。

この文章を見て欲しい。

Truly attractive things can be appealing to even people having different language or cultural background. This is one of the main reasons leading the trend of “Cool Japan” to the world.  “Cool Japan” shows that truly attractive works, goods, services  in a country can easily spread to other countries beyond the border.

これは新潟県の高校入試問題に準じた模試の長文読解の一部で、そして上の部分が訳せないと問題で聞かれている「理由を日本語で説明せよ」が答えられないようになっている。

この問題自体、A4で1枚半ほどの長文で、そこからまずは該当部分を抜き出せる力がないとダメなやつ。

ちなみにこれは、全員が受ける全県一斉の公立校入試の問題の方ではなく、2日目に各学校によって何を受けるかが3タイプほどある方の入試問題の方。

子供が目指す学校は上の長文読解が絶対にあるから、それでそのための対策をしている。

私の英文法の理解が怪しいから正式名称はわからないけれど、例えば上の文章なら分詞的な修飾がなされている。

havingやleadingがそれに当たる。

仮に「分詞的な修飾」でもいい(絶対に名前が違う気がする)。

それ、英語でどう説明するわけ?と思う。

多分、大人になって英語不要の生活をしている人から見ても「?」ってなる日本語なのに、それを大人に比べて語彙も乏しいだろう子どもたちに英語で説明するとは、愚の骨頂としか言いようがない。

私はこの子には徹底的に基礎を叩き込んだ。

もちろん「分詞的な修飾」なんていう説明はしない。

私が文法の用語で繰り返し使ったのは、基本的に
・主語
・動詞
の2点で、そこにさらに追加で聞くとしても
「品詞は何?」
「動詞の形は?」
だけだった。

品詞として教えたのも
・名詞
・動詞
・形容詞
・副詞
・前置詞
・代名詞
だけ。

品詞の種類、例えば形容詞と副詞はどう違うのかとかは徹底的に繰り返し言って叩き込み、本人にも都度都度問題を出して確認したから、今では8割から9割は言える。

動詞だけはやたらと種類があるから、be動詞・一般動詞に始まり、原型・過去形・過去分詞形・受け身・ing、その辺りだけは本人もわからないと辛いから入れ込んだ。

で、最初isとdoesとかdoとdoesの区別がつかなかった子が、この2年で長文読解、8割は自力で訳せる、それも完璧に訳せるところまで伸びた。

昨日、別の過去問の長文読解の和訳を見たけれど、私が違うと判断したのは4つの文だけ、あと口頭で少しだけ説明を必要とするものが3つないし4つ、あと残り8割以上は全部完璧に訳していて、超感動した!

しかも子どもの感想も良かった!

「今回の長文読解、すごい面白かった!」と言って、そんな言葉初めて聞いたなと思った。

実際にストレスの起こり方や対処の仕方が説明されていて私も面白いと思ったけれど、本人が長文を読むのが楽しいなんて最高だな!と思う。

教える立場になったり、自分も教わる立場になったりしながらわかったことは、とにかく「わかりやすく」が一番大事なこと。

例えば、さっきの「分詞的な修飾」について言えば、つい1ヶ月前ほどに子どもに説明した内容だった。

もちろん「分詞的な修飾」なんて一言も言っていない。

私が説明したのは、どういう時にingになってどういう時に受け身になるのかと、あとはingにしても受け身にしても実はそれは元の形は関係代名詞で、その関係代名詞がどんな風に省略されているのか、そうやって説明した。

そして、省略できる場合とできない場合も例文作って説明したから、本人も省略できるできないがはっきりとわかって、そこは間違うことが最初からなかった。

本人の日々の努力の賜物だといつも思う。

自分で言うのもなんだけど、私は自分の英語の説明はわかりやすいと思う。

その辺の文法書よりも断然にわかりやすい。
(正しくは、学術的に専門用語で説明できないだけ( ̄∇ ̄;))

だけど、自分が説明した内容を私は英語で説明しろと言われてもできない。

日本語でさえも相当神経使って説明している。

難しさを持ち込んだら、大抵の子どもは拒絶反応を示す。

だからいかに簡単な言葉でいかにわかりやすくが大切になってくる。

っていうか、何その文科省のアホみたいな方針?と思った。

ただでさえ、英語アレルギーな子は多い。

私もわからない人代表の座に就けるぐらいにわからなかったからわかる。

私はあまりにわからなさすぎて、独自の勉強法で克服したけれども、基本的に英語アレルギーになる理由は、いまいち文法のルールがわからないところにあると思う。

そして、私はその独自の勉強法によって、徹底的に基礎を築いて、そして実は英語にも単純明快な公式があって、それに沿って考えれば中学レベルのものはそれで理解できるとわかった。

数学や理科の公式と同じで、ある程度はルールがはっきりとしている。

で、私がその子に上のタイプの長文読解をする上での対策として、今回新たに宿題を課した。

本人には、超面倒くさい作業をすることになるけれど、それができるようになったら上のタイプの長文読解はかなり楽になるし、さらには高校でも絶対に必要な能力だから、やった方が長い目で見るといいことも説明した。

いつも通り、全文和訳を言い渡し(←最初こそ「えっ?((((;゚Д゚)))))))」って言っていたけれど、自分で力がつくとわかってからはもう全文和訳の宿題に対して全く反応しなくなった)、その他にすることとして全ての文章の中の主語と動詞に違う色のペンで線を引くことを言い渡した。

多くの文章は、becauseだのthatだのがついて文全体の主語と動詞、理由なんかを補足で説明する時に出てくる主語と動詞があるから、それらも別々に線を引いてやってと言った。

“Cool Japan” shows that truly attractive works, goods, services  in a country can easily spread to other countries beyond the border.

例えば上の文章なら、

“Cool Japan” …文全体の主語
shows …文全体の動詞
truly attractive works, goods, services  in a country …that以下の主語
spread …that以下の動詞

に分けられる。

そうすると、やたらめったらと長かった文章も、区切りが見えてきて訳しやすくなる。

Cool Japan…クールジャパンが
shows …示す
truly attractive works, goods, services  in a country …国内の本当に魅力的な仕事、グッズ、サービスは
spread …広がる

(和訳:「クールジャパン」は、国内の本当に魅力的な仕事、グッズ、サービスは国境を越えて他の国に簡単に広がりやすいことを示している)

実際に子どもにも例を示しながら、そして子どもに「この文の主語は何?」とか「that以下の主語は何?」とか聞きながら線を引いて、それでやるべきこともはっきりと伝えて、子どもも「あー、これならわかりやすくなる♪」と感動しつつ、そうやって昨日は進めた。

友達に聞かれた。

「普通の塾に通っている子たちはどうやってこの筆答(←試験の名前)の対策をしてんの?」

私はわからないからわからないと答えた上で、多分私がさせているような対策は多分してないと思うし、そこまで見れないと思うとは言った。

これは個人だからできたにしても、たとえ個別の塾でも、大人でも辟易とするあの長文読解に対して、その問題の主旨を理解しながら子どもの特性に合わせて対策を練るなんて至難の技だと思う。

一個人、しかもかなりできる個人の子どもでさえこのレベルで、なのに英語の授業を英語でするとは、馬鹿も休み休み言え!と思う。

ますます英語アレルギーっ子が増えるよ!と言いたい。

友達には下に小学生の子どもが2人いて、上の子はすでに英語が授業としてある。

英語を習いに行かせようとしたら本人が嫌がり、苦肉の策で小学英語の問題集を買ってきてやらせてると友達は言った。
(昨日、ドラえもんの問題集を見せてもらった)

それとなく「もう下もぶっしーに頼んだ方がいいのかな?」と聞かれた時に、私は断ったし友達もその理由をそもそも考えていたから「そうだよね、私もそう思ってた!」と言って、なしになった。

要は、小学校ではあいさつや英単語を言うぐらいでしかないから、まだ文法的なことは1つもしていない。

学校でもしていないことを2年も先取りして教えても意味がないし、それが仮にわかっても今すぐのメリットがない。

今少しだけやっても、漢字を書かないと忘れるのと一緒で、英語もあっという間に忘れる。

そんなのは無駄でしかないから、本人がやりたければ別だけれど、そうでもなかったらやらなくていいと2人の間で話がまとまった。

いつも思うけれども、何で国が打ち立てる教育要領はいつもやり方がトンチンカンなんだろう?と思う。

国会議員と文科省のキャリア全員で、1時間でいい、isとdoesの違いを英語で説明される授業を受けたらいい。

そうしたらいかに自分たちの打ち出した指針がはちゃめちゃなのかがわかる。

短絡的すぎて、ますます英語苦手な子どもたちの数を増大させるだけだから。

この下の文章は、その子に関係代名詞を教えた直後に書いたもの。

いつかアップしようと思っていたものの1つで、今回一緒にアップ。

1ヶ月前に書いたもので、当時のことで私が唯一覚えていることは、例文に出てきた名前に萌えたことと、説明する上で「どうしても」その名前を連呼せざるを得なくて超絶萌えながら連呼しまくったことぐらい(笑)。

目がハート♡になりそうなぐらいに萌えてた時の記録。

すごい途中で終わっているけれど、もうそのままアップ。

思い出した。

当時、その超絶萌えたところだけはきちんと書いてアップして、こちらはちょっと余計だと思ってカットした部分だったと思う。

だから、実際にはこの後、11月10日あたりに書いた名前に萌えまくった話が続くようになっていた。



11月10日(土)
すごい余談だけど、私自分で自分の関係代名詞の説明を聞いて、「天才☆」かと思った←自画自賛。

もし私が中学や高校で今の私みたいな説明をしてくれる先生に出会えてたなら、私の英語力や意欲関心はもっと良くなっていたとさえ思う。

自分で言うのもどうかと思うけれど、本当にわかりやすいと思う。

基本的に私は、文法を説明する時、品詞の種類と主語・動詞以外は全て自分の感覚で説明する。
(主語・動詞・品詞の種類を抑えれば、あとは大抵何とかなる)

自分の感覚というのは、英語には一定の法則があって、その法則の部分を自分なりに理解したものを説明する。

元々文法書も読めない(用語や説明がわからなくてすぐに眠くなる)、英語の基礎基本も怪しくそして学校の授業だけでは理解できなかった私がしたことは、とにかく文章を解体しまくって和訳することだった。

1つの文に対し2行、3行にも渡る長文をまずはノートに3行ずつ空けて写す。

そして、これ以上解体できないという最小の塊に分ける。

「I(私は)」でさえも1つにしていたぐらいの分け方。

だから塊ごとにまずは訳して、わからない単語は片っ端から調べて、それから日本語で意味が通じるように全文をくっつけて訳していた。

そういう地道な作業を私は延々として、そしてまさかそれが大学で書く論文でも大活躍するとは思わず(4年間で3枚程度のものなら少なく見積もっても合計で80本は書いただろうし、最後は75枚書き上げたものをカットしたりフォントを変えて50枚に収まるようにして血の滲むような努力の結晶の論文を書いた←今書いたらまじめに倒れる)、そこでも文章の組み立て方はめちゃくちゃ鍛えられた。

そんな風だから、文法も専門用語では全く説明できないけれど、自分の感覚でなら説明できる。

しかもわからない人がゼロから積み重ねたものだから、非常に簡単な言葉で説明できる(というかそれしかできない)のが私の売りだとさえ思う。

そして、私は説明する時にはっきりと言う。

数学みたいに公式めいた決まりがあるものはその公式を説明するし、そういうのがないマニアックなものは「もうこれはこういうもんだから、こういうもんだと覚えて!」と。

単語はある程度自力で覚えてもらわないとダメだけど、英語も基本的な文法は数学の公式を覚える感じで対処できる。

だから昨日の関係代名詞も、その公式を教えた。

例えば、whoでもwhichでもthatでもいいけれど、どれを使う場合も中学生レベルの関係代名詞なら必ず決まりがある。

それらの1つ前の単語は必ず名詞。

というのは昨日文章見て初めて気付いて(←毎回見てから説明を考える)、そうなっていない英作文や並び替えになっていたら間違いだよ、と伝えることができた。

多分学校だと「人がくる」とか「場所や物がくる」なんて説明されると思うけれど(その説明もなくて本人大混乱してた)、要は名詞だから!と。
(ちなみに高校レベルだと、そのルールも一部変化するから、それは今だけのルールだというのも説明した)

そんな風にして説明して、私上手すぎ♡と一人で自画自賛しまくっていた。

一応言うと、子どもの方も見違えるほど理解力がアップして、自分の中でも確実に手応えを感じていた!



【後日談】
その直後の定期テストで、その子は全然できなかった関係代名詞をマスターし、いつもと変わらない高得点を取ってきたv(*^o^*)v!


【追記】
自慢だらけの話だったかもしれないけれど、英語だけは唯一「できます!」と胸張って言えるから、ついつい調子こいて書いた次第。

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