2015年6月14日日曜日

梅干し雑記帖の愉しみ

昨日から今日に変わった辺りの真夜中に今年の梅干しを塩漬けした。

塩漬けにあたり、去年はどうしていたのか、『梅干し雑記帖』と題して残した去年の記録を開いた。

もしかして来年以降も漬けるかもしれない、それなら今年の諸々の細かなプロセスを残したら将来

役立つかもしれない、そんな気持ちで梅干し1年生の去年あれこれ記録を書いた。

『梅干し雑記帖』というのも、わざわざ名前を考えて自分で付けたもの。

自分ではそのネーミングをとても気に入っている。

この書く作業は想像以上に楽しくて、普段絵なんて描かないわたしがイラストまで描いていた。

実は去年の梅干し雑記帖は、土用干しと言って、梅雨が明けた辺りに3日間ほど梅干しを天日に

当てて干すのだけど、そこから先の記録をさぼって途中になっている。

ただ、真夜中に知りたかった「塩漬け」に関しては、最初の段階とあって細かに書いてあった。

失敗したこと・それを踏まえて気を付けた方がいいことまで書いてあり、ものすごく重宝した。

去年の梅干し雑記帳に助けられながらとりあえず塩漬けを完了し、今年も新たに『梅干し雑記帖 

2015夏』のページを新設し、今年のこれまでの経過を記した。

同じ梅干しでも、去年とはだいぶ違っている手順もあって、それがどう出るのか予測できない。

すべては数ヶ月後の完成の時にしか結果はわからないから、だから今持っている情報に関しては

成功失敗の判断材料のために残しておく。


話は変わって、梅干しを漬けてみて思ったこと。

これは人間にしかできない作業だなとつくづく思った。

今年は購入した時点で、梅は青かった。

ネットで「今年も梅干し漬けました」というベテラン層の方々の情報を探し求めては、漬ける時の

梅の色をじっくりと観察した。

かなり黄色い状態で漬けている。

今年参考にした梅干しのサイトにも、購入時に梅が青かったらしばらく置いて黄色に熟すまで

待つような指示が書いてあった。

今回は約4日半、しばらく床に広げた新聞紙の上に梅を放置しておいた。

1日1日と黄色くなってくるのが本当によくわかった。

しかも、一切陽の当たらない場所なのに、それでもバナナなんかの果物と同じなのか日に日に

熟して、実も全体的に柔らかくなってきた。

いつが漬け頃か素人目には判断が難しかったけど、これ以上待ったら梅が熟すのを通り越して

腐り始めるかな・・・と思い、それで真夜中に梅を漬け込んだ。

ロボットや機械の良さが正確さだとしたら、人間の良さはこういう微細な差を感じ取ってそれを

応用できることじゃないかなと思った。

例えば今回、実質的には4日半の時間を置いたけど、それは4日半が基準なのではなくて、

目で見て手で触ってそれでもうこれ以上待つのは危険かなと感じて、それで次の手順に移るまで

が4日半だったという結果論だ。

当たり前だけど、買ってきたその日に「何日後に全体的に黄色くなります」なんていう予想が立つ

はずもなく、すべては流れに任せる他なかった。

3日目辺りには、梅たちを「熟」・「半熟」・「未熟」の3種類に分けてそれぞれ列にし、「未熟列」が

黄色くなったら塩漬けしようと決めた。

3種類に分類したのは、わたしがわかりやすくするためで、自分オリジナルの手法だ。

そんなこんなも含めて、梅干しを漬けるって人間の手でする作業なんだと、妙な醍醐味を感じて

1人悦に入った。

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