今日みたいな雨の日にあじさいを見るなんてなかなかないだろうと思い、行ってみた。
1km以上のランニングコースを設けているその公園は、平日だろうが関係なく混んでいる。
昼間はわりかし空いていても、それでも必ず大勢の人がいる。
そこにわざわざ車で乗り付けてランニングする人たちもいるほどのスポットだ。
土日の大混雑はさておき、平日でもその公園に行けば少なくとも数十人~100人以上の人と
すれ違う。
ところが、今日みたいな雨の日はその公園に人っ子一人いなかった。
これまで一度も雨の日に行ったことなかったから知らずにいたけど、本当に誰にもすれ違わず、
自分の視界に誰一人入ることもなく、わたし一人大きな公園でぽつんと歩いていた。
一人貸切状態で、それだけでも行って良かったと感激した。
また、雨の日の木々の葉っぱが濡れる感じがすごく好きだ。
色も匂いも、妙に癒される。
お目当てのあじさいの場所へ足を運ぶ。
最初の2枚は、数日前天気の良い日に撮影したあじさい。
晴れの日のあじさいたちが雨の日はこんな風になる。
同じあじさいではないけど、同じ場所に群生しているあじさいだ。
こんなにも雨の似合う花も他にないと思う。
花に詳しい人に聞いたことだけど、あじさいという花はすごい不思議な花で、
地面に生えているあじさいは毎年何も世話や手入れをしなくても勝手に時期がくれば花開くけど、
そのあじさいを切り花として切って活けると、これがあっという間に駄目になってしまうそうだ。
生命力の強い花ではあるけれど、人間側の事情を押してしまうとあっという間に命が絶えてしまう
そういう花なんだよ、と教えてもらった。
その生き物が最大限に命を発揮できる条件というのが存在することをそっと教えてもらったよう
にも感じている。
言われてみれば、あじさいを生け花としてほとんど見ることはない。
公園や人の家の庭にそっと生えている、あの姿が毎年まぶしい。
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