朝から頭は痛いわお腹は痛いわで、外の天気はとってもいいのにまたすぐに布団の中に戻りたくなった。
でもそろそろバイトなり派遣なり何かしら食いっぷちの仕事も決めていかないとで、それに対してはものすごく焦った。
それが落ち着かないから心もざわざわするし、でも正直どうやって二足のわらじで行くのか見当もつかなかった。
食いっぷちの方はあれこれ要望があるわけではないけれど、いかんせん興味がないことには勤労意欲が全く湧かない。
田舎は田舎に相応しく、バイトはすんごい時給が低いし、じゃあかと言ってフルタイムで行くとなると今度は仕事の内容も重たいし、プラスしてそこから生じるストレスもでかくなる。
これまでも何度となく試した二足のわらじで成功体験のない私は、また生活に追われて終わってしまいそうな先々を想像しては大きなため息しか出なかった。
非常に頭の痛い問題で、まるでそこから逃げたいかのように体調不良も引き起こし、あぁやばいやばい、ものすごい悪循環だと思っていた。
こういう先延ばしの時、私は99%自分を責める傾向がある。
あぁ今回もやらかしてる、どうしてこうも行動力が伴わないのかと今回もご多分にもれず自分を責めた。
責めたところで行動力アップに繋がらないのはわかっていたけれど、止まらない。
本格的に具合も悪く、夜明け前に飲んだ薬が効かず、さらに強い薬を朝飲んだ。
無理矢理動こうとしたけれど、もう体の方が悲鳴をあげていたから、今日はとにかくゆっくりしよう、心がざわついていてもゆっくり過ごそうと決めた。
お昼になろうという頃、ヤマトの配達員さんがうちにきた。
やっと離職票がきた。
今思い出した。
今回私は自己都合で辞めているから、離職票は希望制だった。
3ヶ月の待機期間を待てる程の貯金などないから、不要の長物になるのはよくよくわかっていた。
だけどどこで何があるかもわからないし、どうせ本当に未来に必要になった時、また取り寄せるのに2~3週間かかるのは知ってるから、今一緒に取り寄せてしまおうと思って希望した。
過去に1回、それまでの期間の全部の離職票がいると知り、それで取り寄せるのに2週間ぐらい時間がかかったから、それ以来たとえ不要でももらうようにしている。
だから今回もまぁ今回使わなくてもいつかは必要かもだからということで希望して出してもらった。
それがやっと今日の昼前に着いた(3月末日に書類一式は派遣会社に郵送したから、離職票到着まで2週間強かかっている)。
当たり前だけど、「自己都合」と印字されていた。
その他にも文言が入っていたけれど、「自己都合」もしっかりとあった。
何がこの先どうなるかなんてわからないから、とりあえずハローワークに行くだけ行ってみようと決めた。
だけど体の方が言うことを聞かないから、とりあえず一旦横になってそれで体が回復したら行くことにした。
3時半前になってようやく起き上がり、必要な書類をかき集めた。
証明写真のようなものが2枚必要だけれど、もう手元には1枚も残っていなかった。
私はそんなこともあろうと何年か前の証明写真をスマホのアルバムに入れていた。
ハローワークのようなところで使う写真は、正直何百円も払って写真を撮るのがあほらしい。
だからデータだけ持ち合わせておいて、それをセブンイレブンの機械にデータ送って印刷するという方法を取っていた。
行く前にセブンに寄ったはいいけれど、そもそもやり方を忘れて1人でコピー機の前で10分ほど悪戦苦闘した。
ようやくコピーして(60円也!)、ちょっとサイズ間違えたなと思ったけれど、まぁ小さく切ってごまかすことにした。
見たら2013年9月に撮影したものだった。
今よりも痩せているのがわかったけれど、髪の長さはそんなに変わらなかったから、まぁ過去3ヶ月以内に撮影したことにしておけばいいと思った。
閉庁20分前に到着し、窓口はものすごく空いていた。
この上なくスムーズだった。
1人目の担当職員が若いイケメンで、もう少し身だしなみをきちんとしてくれば良かったと後悔した(これまで若いイケメン職員など当たったことがなかった)。
イケメンはしかもすごく丁寧で、もう今日はこの人の丁寧な対応を見るために来たと思えばいいなどと思っていた。
そんな矢先、イケメンはおかしなことを言い出した。
「武士俣さん、こちら退職理由ですが、会社都合ということでいいですか?」
私は最初イケメンが何を言っているのかわからなかった。
「会社都合ですか?」
「はい、期間満了によるものなので会社都合なんですが、それで合っていますか?なのでこちら個人でご記入いただいた先ほどの用紙、間違えているんで、会社都合に変更させていただきます」
私はぽかんとした。
たしかに、自己都合以外にも何かしらの文言が離職票には書かれていた。
でも何かしらの文言の後にしっかりと「自己都合」と書かれていた。
さらに派遣会社からも今回は自己都合となりますのでと言われていたし、何ならその3月の末に郵送した書類にも自分の字で「自己都合」と書かされたし、何ならシャチハタ以外の印できちんと押印してくださいというようなことまで書かれていた。
書類には派遣会社から予め鉛筆書きで「自己都合」と書かれていて、だからそれにならって書くようにみたいな説明もあったと記憶している。
イケメンはでもその「自己都合」の方ではなく、最初の文言の方を指して何やら「会社都合」になる旨のようなことを言っていた。
私から変なこと言っておかしな方向になるのは困るから、とりあえず黙って次の手続きの窓口へと行った。
次の窓口へと行ってさらに驚いた。
そのイケメンが説明していた文言のところ、それは私の自己都合ではなく会社都合になるから、今回は3ヶ月の待機期間なしで手続き後すぐの給付になる旨説明を受けた。
本当にびっくりした。
実は2ヶ月前に、前職の派遣の仕事の時に一緒だった人が、今回の私と全く同じ流れで退職して、だけどすぐには失業保険出なかったとぶうぶう文句を言ってみんなに聞いて回っていた。
それを聞いていたから私も当然待機期間があるだろうとずっとずっと思ってたし、何なら諸々の書類がそうだと書かれていたからそうなんだろうなぁと思ってた。
だからまさかの逆転ホームラン的なことが起こるだなんて1ミリたりとも想像していなかった。
車に戻って1人になってからこの流れを静かに振り返ってみた。
正直なところ、どうしてこんなうまいことが起こったのかはわからない。
しかも公の機関が決定したことで、派遣会社からきた書類も最低でも3人のスタッフは目を通している。
何がどうしたら自己都合から会社都合に変わるのか、そのからくりはわからない。
からくりはわからないけれど、そのよく意味のわからない文言のおかげで自己都合よりも会社都合が優先されるということはわかった。
ただ1つ言えるのは、有り得ないことが有り得たということ。
絶対に起こらないと思っていたことが起こったということ。
じゃあ何でそれが起こったのか。
理由は1つしか思い当たらなかった。
私はこの5ヶ月ぐらいの時間で、「自分の思ったことを表現しよう」から始まり「武士俣史子の名前を出してこれからはどんどん色んなことを発信しよう」となり、最後は「自分の人生を生きよう」という風になった。
そして自分のこれまで生きた全部の時間からたくさんのヒントをもらって、これからは「心の傷を癒す」というところに重点を置いて活動して行こうというのも決めた。
今私の手元には、それをするための知恵も道具も本も知識も技術もある程度揃った。
100%ではなくても60%のところには来た。
そしてそのことだったらこれから30年40年かけて末長く付き合える学問や分野で、尚且つ自分としてももっともっと探究して色んなことを深めていきたいと心底思っている。
そしてそれは私だけじゃなくて他の人たちにも必ず役立つ。
役立つなんて言うとおこがましいけれど、本当に良いものを伝えられるぐらいの経験は山ほどしたから、それは誰かの1日の中のほんの一瞬を元気にするぐらいのことは伝えられると思ってる。
そうやって自分が元気になってきたから。
そうやって自分自身がたくさん癒されてきたから。
だけどそれをきちんとビジネスとしてやっていくにはまだまだ私は未熟だし、あまりにも準備が足りなさすぎる。
だから少しの時間とその間私の生活を支えてくれるお金が欲しかった。
そう思っていた矢先にやってきた失業保険の流れだった。
これは「やりなさい」ということだと思う。
こんなにも意味不明なからくりによってお金と時間がもたらされるというのは、そのための道に行くための応援材料という風にしか見えない。
ゲーテの言葉は本当だった。
2011年11月6日、どの本で見たのか忘れたけれど、ゲーテの言葉を読んで、それは本当にその通りになったらいいなぁという気持ちで書き写した文章がある。
私はその後も何度も何度も色んな形で色んな手を差し伸べてもらったけれど、当時は結局変な方向にまたどんどん人生が流れていくから、ゲーテの言葉も半信半疑だった。
ある意味その時は過不足なくぴったりのサポート具合だった。
今ならわかる。
だけど当時は、この程度では足りませんと思っていた(苦笑)。
むしろサポートではなくアンチサポートかと思うような出来事も雨あられのように受け取った。
でもアンチサポートに見えていた出来事たちも実は全部全部必要だったって今ならものすごくよくわかる。
そんな素敵なゲーテの言葉を紹介してこの記事は終わりにしたい。
心を定めたそのときから、
そうしなければありえなかった、
自分を支えてくれる
出来事が起こり始める。
人との出会い、
物質的な恵み、
夢にも思わなかった
ありがたいことが
次から次に立ち現われては
手を差し伸べてくれるのだ。
自分にできること、
夢見ていることがあれば
今すぐそれを始めなさい。
大胆な勇気には
あなたを守護する魔法の力が
秘められているのだから。
ゲーテ
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