週末、妹の家に泊まった。
わたしも十分動き回って疲れているはずなのに、せっかくだからと思いせっせとごはんを作った。
夜は、生姜焼きに豚汁、切干大根サラダに30%OFFで買ってきたしめサバを食べた。
翌朝は残った豚汁を温め直し、そしてわたしが買ってきた手作りの木の実なんかがたっぷりと
入ったパウンドケーキとほわっほわのシフォンケーキを二人で半分して分けて食べた。
わたしはさらに、妹特製の辛味噌がのったおにぎりを食べた。
唐辛子と柚子の味が効いた豚汁は、さらにおいしさを増していた。
そして二人とも何の疑問も抱かず、ケーキを一緒に食べた。
わたしたちの母はとにかく何かしら朝食べることを第一としていたから、今なら「そんな朝ごはん
いけません!」と言われかねない献立もよくのぼった。
朝から肉まんやお好み焼き、菓子パン、うどんなんていうのはよくあった。
休みの日なら、朝ごはんを普通に食べた後、デザート的な何かを食べることもある。
だからなのかなんなのか、豚汁とケーキという朝ごはんの組合せでも、妹もわたしも違和感なく
普通に口に運んでいた。
そして豚汁もケーキも人の手を介して作られたものだから、とにかくおいしい。
自分で作ったものをおいしいと言うのも変だけど、とにかくおいしかった。
そしておいしいものを二人で一緒に食べるのはもっともっとおいしかった。
妹はいつもより1時間遅く出勤時間をずらしてくれ、わたしと極力長く居られるようにしてくれた。
前の日も、わたしに合わせて仕事を早く切り上げて来てくれた。
ちょっとした心遣いがとてもうれしかった。
妹を送り出した後、わたしはもう一度キッチンに立ち、4品作り置きのおかずを作った。
炊き込みご飯、賞味期限の切れたこんにゃくのピリ辛煮、わたしがはまりまくっているキャベツの
ごま味噌煮込み、マカロニサラダ。
どれもたっぷりと作って、あとはその日食べるなり冷凍するなりできるようにしてきた。
これ自分のためにやるとなると、腰は一気に重たくなる。
でも、誰か他の人のため、たとえその相手が妹でもさっさと動き出す。
そして嬉々としながら料理に取り組める。
昨日の夜、疲れて家に着くと、あの妹の家でばんばん料理していた自分が嘘みたいだった。
コンビニでコロッケを買い、スーパーで半額のポテトサラダを買い、芋×芋というひどい組合せ
だけど好きな組合せを発泡酒で流し込んで終わった。
朝の豚汁とケーキの時間を何度も思い出しながら、一人の侘しい夕食は幕を閉じた。
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