2015年12月14日月曜日

「うっかり」ということにしておきたい

派遣の仕事での出来事。

1週間程前から、わたしに回ってきた仕事があった。

元々長いこと対応されていた仕事の途中で回ってきたものだった。

途中ということは、その途中までに積み重ねられた書類がある。

それらの書類は束になって透明のケースに入れる方式だ。

何せ最初にわたしがその仕事に着手したから、わたしの手書きの文字が表紙になっていることも

何度も見たから憶えている。

機密情報満載の仕事ゆえ、そういう書類は全て厳重に保管される。

保管される場所も決まっている。

間違って捨てることもないし、取り出す場所も戻す場所も同じだ。

なのに、1週間前に途中経過の状態で回ってきた時、その書類はあるべき場所から忽然と姿を

消していた。

くまなく保管場所を全部見た。

なんだったら、もしかして…と思い、有り得ない他の部署にまでその書類があるかないかまで

こっそり聞きにいった位。

元々地声の大きめのわたしは、○○の書類がないと同僚の人にも言っていた。

小さな声でささやいてなどいなかった。

さらには、その書類の進捗状況を入力するパソコンのシステムにもあれこれと記録を残した。

それでも最後の最後まで、どうしてもその書類を見つけ出せずにいた。

ただ、見つけられないと言っても、その書類なくしては仕事を完了できないものだから、わたしは

今日の就業間際にその書類がないことを上の人に報告した。

途中で引き継いだ時点からずっとそれまでの書類がなくなっていたこと、ずっと探しているけれど

ないこと、思い当たる場所は全部探してもないことを報告に上げた。

今日必ず見つけてから帰るようにと言われ、またないものを探し始めた。

システムの方も確認すると、なんと終了を示すサインが出ていた。

「あれ!?どうした!?」と思った。

なぜならそれは全く終了ではないはずのものだから。

行き場を失ってしまった新しい書類たちは本来の保管場所に鎮座している。

なのに終了とはどういうことだろう?と思った。

終了を示すサインが出る時は、必ずそのサインを入れた人が誰かわかるようになっている。

それが誰かわかり、わたしはその人に聞きに行った。

その案件がどういうことになっていて、そしてこれまでどこにあったのかも。

そうしたら、本来の保管する場所にずっとありました、という答えが返ってきた。

最終的に仕事は終わらせてもらえたから、わたしとしても一件落着と言えば一件落着。

それは単純にありがたい。

だけれども、わたしが十数回自分の目で確認しても絶対に見つけられなかった書類たち。

それがその中にあったとは…。

その場所に保管できるファイル数としては10にいくかいかないかだ。

その10程度しかないものを十数回も見て見落とすなんてことがあるのだろうか。

毎日のように確認し、下手すると日に2回3回と見た日もある。

それでもなかったのだ。

全く腑に落ちなかった。

腑に落ちなかったけれど、ここはわたしがよくやってしまう「うっかり」ということにした。

しかも終わらせてくれた人は、苦手なタイプではあるものの仕事はものすごいきっかりとやる人。

手抜きもなければ、うっかりもほとんど皆無。

だから「わたしのうっかり」と思いたい。

手間のかかるプロセス満載の件だったから、終わらせてもらえたのは本当にありがたい。

それでも、最後の最後まで行方不明だった書類が、ずっとわたしが毎日見ていたところの場所の

1つにあったと言うのだから、もうわたしの目は節穴かという位の話だ。

もし、もし、万が一、わたしのうっかりではないのだとしたら…。

怖いなぁと思う。

大人の、しかも仕事の中の話。

小学生や中学生の靴隠されたとかそういうレベルのものじゃない。

色んな意味でどんな風に消化して良いのかわからず、だから「わたしのうっかり」にでもして

おかないと、気持ちが一気にやられる。

人生勉強と思い、とりあえずこれからは書類が行方不明の時は、全員に大声で「○○の書類を

知りませんか?」と聞いて回ることにする。

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