材料を見るとすべて家にあるものばかり。
きゅうり、玉ねぎ、にんにく、オリーブオイル、塩、こしょう、牛乳、コンソメ。
ぱっと材料を見て、おいしくなるだろうことは予想できた。
レシピに従ってその通りに作り、味見しておいしいことも確認し、冷蔵庫で休ませた。
さぁ今日は豪華なサラダに冷製スープ!と張り切って器に盛り、いただきますをしてスープを一口。
何がどうしたのか、まずい。
それぞれの味が、冷やされたことでまとまるどころか独立し、不協和音をかもし出している。
あと、玉ねぎとにんにくが辛みを増して、それも苦手な味だった。
本当に一口だけで十分で、でもそれが2カップほどまだある。
捨てようかと思ったけど、もったいない気もする。
とりあえず冷蔵庫に戻し、アレンジをしようと考えた。
きゅうりを温めるというのは何ともまずそうではあったけど、スープでグラタンを作ってはどうかと
思った。
それでもまずければ、もう捨てようと決めてさっき作ってみた。
玉ねぎとマカロニを具として用意し、あとは小麦粉とスープで全体を伸ばした。
器に盛り付けてとろけるチーズを乗せてオーブンで焼いた。
焼く前に味見して、なんだかいけそうな気がした。
【焼く前】
【完成】
焼いたらますますきゅうりのみどりが濃くなった。
食べてびっくり!
すごくおいしかった。
きゅうりの味はまろやかになって少し苦みが加わった。
その苦味は、バジルに近い感じ。
冷製の時に感じた、あのにんにくと玉ねぎの辛みはすっかり消えていた。
チーズがまた良い感じで、おいしさに貢献している。
二度は作らなくていいけど、グラタンに生まれ変わった冷製スープは美味へと変化し、
そのプロセスは個人的にとっても楽しいものだった。
実験的な料理は、わたしの中の数少ない長期に渡る趣味だ。
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