あるルポルタージュと言えばいいんだろうか?調査をしてその調査結果に基づいて書かれる文章の類いがある。
たまたま読んだのが、某物流センターでの死亡事故で、それ読んだ時に「人1人死んでても不思議じゃない」と妙に納得してしまった。
その倉庫は東京ドーム4個分の大きさがあるようで、その中で作業していた人が倒れて、倒れた後も社内の上→上→上…という具合に、救急車を呼ぶまでにも何人もの人を通して、呼んだ後到着後も広すぎる倉庫内で15〜20分かかって(警備担当も内部の倉庫がどこにあるのか定かではなかった模様)、救急隊員からその時間があれば助かる命があるから緊急時の経路の確認と確保を相当強く注意を受けたようだった。
実際にそこで倒れた方は亡くなられた。
でもそれを倉庫内のミーティングで共有されることはなかった。
そんな内容だった。
私はその倉庫は知らないけれど、倉庫の親会社は仕事で関わったことがあるから知っている。
仕事で関わった時も一事が万事そんな調子だった。
当時私は、クレジットカードの不正利用対応の部署に派遣で行っていた。
お客さんと不正利用が行われた店舗やサービスの間に立って、双方とやりとりする仕事だった。
その時にその倉庫の親会社、日本全国誰でも知っているような業界最大手みたいな会社ともやりとりをした。
とにかく毎回毎回、びっくり仰天なイレギュラー案件がその会社相手のものは起こっていた。
私は5ヶ月しかその仕事はしなかったけれど、イレギュラーな回数は群を抜いてすごかったし、正直なところ、イレギュラーなことがその会社に限っては起こって当たり前だなぁと感じた。
本当に大きい会社な上、そもそもの抱える仕事件数の母数が多いだろうことと、そしてその母数に合わせての就労者の数も莫大だと思われた。
毎回違う人が担当だったから、それだけ人数がいなければそんなことはありえないから、もしくは人の入れ替わりが激しいかだと思うから、とにかく毎度毎度違う担当者相手に私も私の担当分をやっていた。
それだけの人が関わるから、常に責任者不在なのか、とにかく血の通った対応が為されなくて本当にビックリした。
まるで物を扱うように人間や人間が関わる何かにも関わっていて、私もその会社のサービスを時々利用するからしのごの言えないけれど、便利さの裏側は強烈極まりないといつも感じていた。
真面目に、人が1人死んでる方がその会社に関しては普通のように感じる。
話は変わって、ついでに別のことを思い出した。
私はそことは別部署にも勤務したことがあった。
同じフロアにいて各デスクに電話があるにも関わらず、そこは即の連絡もショートメールみたいなのを送信する仕様になっていた。
内線ではないのが不思議で(内線機能もある)、内線が繋がらない時の第二の手段ではなく、なぜか第一の手段がそれだった。
便利なのか不便なのかさっぱりわからない手段だった。
その死亡事故の記事を読んだ時に、上に上に上にと何人もの上の人を通さないと救急車1台すら呼べない、そんなアホなことがあるのか!?と普通は思うけれど、私はあるだろうと思った。
その部署にいた時に実に不思議なことがあったことを思い出した。
その部署は主にローン申込に関する問い合わせの部署だった。
個人ではなく、主に法人相手の問合せ電話だった。
法人の実店舗では個人のお客さんも法人のお客さんもいるけれど、申込全般はその実店舗である法人の営業さんから連絡が入ることになっているシステムだった。
その時のこと。
私は一度その問合せの時に誤案内をして、それが大クレームとなって、そのことで個別の研修と反省会を私よりも何個も年下の正社員の女の子とやりとりしたことがあった。
誤案内は、システム入力での申込時に、法人申込専用システムと個人申込専用システムとがあって、細かくは忘れたけれど、申し込みたい方とは反対のシステムを案内してしまった。
本当に小さな差しかなくて、唯一違うのは生年月日の入力の有る無しだけみたいな風で、私もきちんと確認をせずに入力方法を案内して、それで実際に申し込んだらシステムが違ってたということで営業さん側がやり直しになって、それで大クレームになった。
で、そのクレームは私ではなく、40代の男性社員が電話を取ることになって、そのクレームを延々と1時間も聞かされたらしい。
その翌日仕事に行くと、一斉メールにて、その事案を書かれて注意喚起が出されていた。
基本よほどのことがなければ、注意喚起メールは出されない。
名前は伏せられていたけれど、これ私対応したやつじゃないかな…と読んでてなんとなく思った。
案の定そうで、それで呼び出しくらって、同じフロアのみんなの目につかない別場所でその年下の女の子から私は研修と指導と色々受けた。
私はまず最初に、担当した男性に謝りたいと言ったら「いや、そういうのはしなくていいと思います」と返ってきて、心底驚いた。
クレーム入れた人は超モンスタークレーマーで有名人で、少しでも何かあると、それが自分の非でも、延々と1時間は電話してくる人で有名な人のようだった。
そもそも私がいけないにしても、そのとばっちりを受けた対応社員の人には何の非もないわけで、だからその人に謝りたいと言っても「しなくていい」という返事が、私からするとぽっかーんだった。
研修もなんだかよくわからなくて、彼女は当事者でもなければ、リスク管理なんかも全然知りません状態で、ただその日そのポジションの配置でいたから私に話してるに過ぎなくて、彼女自身もいきなり何の資料も何のプロセスも知らない役割をすることになって、ぽっかーんだった。
とりあえず形だけやりますみたいなのが見え見えで、これは何のための誰のための何なんだろう?と思った。
私は自分の方が気持ち悪くて、最後終わってからその男性社員の席に行って謝りに行った。
本当に申し訳なかったし、いくらタチの悪い相手と言えども、私が誤案内したことで起こってしまったことに変わりないから、とにかく自分の非で申し訳ないとひたすら謝った。
その人は穏やかな感じでその場は普通に終わった。
ちなみにその件とは違うけれど、後日その男性社員が超要注意人物だということを知った。
その人は自分に非がないようにするために、あらゆる手段を使ってとにかく自分は間違ってませんアピールをする。
他の人たちから教えてもらって(こういう時の女子の社内連絡網的なのは超ありがたいのと同時に超怖い)、その後私も他のことで被害に遭った。
お客さんとのやりとりをシステム入力して残すようになっているところで、私は名指し状態で、上の案内(=私の案内)があったからこれこれこんな風に自分の方は困った、みたいなことを平気で書く人だった。
ちなみに私だけじゃなく、他の女性陣も多数それで被害に遭っていた。
ちなみに被害に遭う人たちは決まっていて、その人は自分と同じ立場やそれ以上の人には、どんなにその人たちが間違っていても指摘しなくて、自分より下の人たちや契約や派遣に対してだけ刃を向ける、ある意味人としてすっごくかっこ悪い人だった。
だから私の誤案内が注意喚起メールが出されるほどの事態になったのは、単にその人が自分のせいじゃないと言うためにそうなったのかな…と今これを書いていて思った。
話が長いけれど、もう1つその職場に行っていた時のエピソードを。
ある時、私はそれこそ大クレームになって当たり前の電話を受けた。
他部署で誤案内をされてその誤案内のまま申し込んだら私のいた部署で受付不可となって、さらには営業さんの先にいる個人客に大きな金銭的損害が発生することが確実となって、それで営業さんが慌てて電話をかけてきた。
これは聞いただけで超まずいとわかって、それこそ私はすぐに上に報告を上げたし、どう対応したらいいのかそれも聞きに行った。
いくら誤案内をしたのが他部署でも、営業さんはその通りの手順をきちんと踏んで、お客さんもそれに倣ってその通りの書類やら何やらを全て用意して、あとはそれが滞りなく進んで結果を待つだけで良かった。
しかもそれというのが、超がつく上顧客専用の申込で、まず100%絶対に審査の通るものだった。
そしてかなり特殊なもの故、申込方法も私がいた方の会社の取り決めに従ってしてもらうようになっていて、営業の人もその個人のお客さんもその通りにきちんとやった。
なのに、他部署で誤案内があって、その誤案内の通りに申し込んだら、受付不可だけではなく、なんと数十万〜100万越えの損害が申込本人に出るような、バカみたいな事態になっていた。
誰がどう見ても、私のいた会社の方が悪いわけで(なぜなら営業さんたちは、こちらの内部事情を知らないから、言われた通りのことだけをやるしかない)、私は平身低頭でひたすら謝り、上に確認しますと言って対応を聞きに行った。
ところがどっこい。
私の直の上の人、これまたいくつか年下の女の子の社員は、それは決まりでうちは悪くない、もうそれで行く他ないと言った。
私はバカかと思ってあれこれ説明しても、全然わかってなくて、ひたすらうちの誤りを棚に上げて、そのように申し込んだ客の方が悪いから今回はあきらめてくれみたいな超塩対応を私に説明しろと迫った。
営業さんにひたすら申し訳なくそのように説明し、全力で謝りながらも何もできなくて申し訳ないと伝えて、でももう何もできないですと伝える他なかった。
また少しして電話がきて、私は何とかなりませんか?と聞かれた。
そりゃそうだ。
私はまた聞きに行くも同じ答えで、それで営業さんには私にできることはせいぜいその上の上に繋げることぐらいで、この案件に関して本来あるべき形での対応に変える力は私個人にはなくて本当に申し訳ないとひたすら謝った。
営業さん、電話の向こうで本気で泣いてたと思う。
どうにもならないと知って、営業さんはガックシしたまま電話を最後終わりにした。
私は絶対におかしいと思ったから、電話の後も再度報告に行った。
電話はとりあえず終わったけれど、そもそもうちら側が間違えているにも関わらず、お客さん側に非があるみたいに今はなっていて、こんなのでいいんですか?みたいな、とにかくおかしいことを訴えたけれど、全く相手にされず、とりあえず私も仕事に戻らないとだから戻った。
事態はその後急変した。
とうとう営業さんの会社の理事のような立場のお偉いさんから電話がかかってきた。
私は電話を受けてないけれど、その案件は速攻で超上の大御所案件になって、その部署の一番上がそれこそ平身低頭で謝罪して、直ちにお客様と担当の法人様に迷惑がかからないように、こちらの誤りを訂正して対応致しますとなった。
何でこの話をしたかというと(過去のブログを探せばどこかにも同じ内容を書いたと思う)、この超やばい、何なら間違えてそのままにしていたら何も悪くない顧客に損害が出て、さらには大口顧客の法人から取引やめますと言われてもおかしくないレベルの案件だったにも関わらず、このことは曖昧にされた。
私のシステムの誤案内で、営業の人の時間をロスさせても金銭的な実被害を出すものではない時には、一斉メールで注意喚起を出されて、反対に企業自体の取引が危うくなるほどの大問題、はたまた全く悪くない個人に対して金銭的損害を生み出すほどの大失態はうやむやにされて、何なのかと思った。
普通逆じゃない?と思った。
だから冒頭の話に戻るけれど、人が多くなればなるほど企業の母体がでかい時、その危機管理を普段から個人レベルでしていないと、そりゃ人1人も死ぬわと思う。
目の前でとんでもないことになっているのに、それに対しての危機意識は皆無で、派遣のたわごとだと思ったのか何なのかは知らないけれど、本気でやばいよ、会社レベルでやばいよという声が届かないというのは、私には理解不能すぎる。
なんてことを久しぶりに思い出した。
時々そうした業界の裏側を暴露するような記事が出るけれども、あれは本当に実際に起こったことだと感じる。
迅速なサービスもいいけれど、効率化能率化を図るのもいいけれど、それ故にもう限界に限界を重ねていて、私なんかは時々日本は沈没船に乗っているみたいと思うことがある。
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