2018年8月24日金曜日

答えは「空気感」

探偵史子になりつつある。

探偵と言っても、自分の心の中をひたすら見ている。

「空気感」が大事とわかって、今一生懸命、過去の「好きだった空間」「苦手だった空間」「ピンとこなかったサービス」「やたらと惹かれた時間」をピックアップしてしている。

この作業は面白い。

私はずっとずっと自分の好きなものの共通点がわからなかった。

空間を例にするとよくわかる。

整体系のマッサージを受けに行ったとする。

これは実体験に基づいた実話だけれど、2つの異なったサービスを受けた。

1つは、はっきり言って中がごちゃごちゃしていて汚い。

雑多だし、全てが脈絡もなく置かれていて統一性がない。

お手洗いを借りたこともあって、さらに裏側を見てもっとごちゃごちゃしてることが判明。

もう1つは、入った瞬間空気がピンと整えられていて、実は男性の整体師さんがオーナーとは知らず女性のオーナーさんの部屋なのかと思ったぐらいに、細かな気配りがされてあった。

観葉植物はエネルギーに満ちていて、照明や中で焚いてるアロマとかもすごく気を配られていた。

場所は後者の方が断トツ好きではあった。

だけど、私が本当に好きだったのは前者の方だった。

もう1つ別の例。

某高級ホテルのラウンジ。

1つのラウンジは、本当のVIPしか通さないような場所で、私も初めてそんなところに足を踏み入れた。

全く落ち着かなくて、私は自分が場違いで落ち着かないのかと思ってた。

そこはただの一度しか行かなかったけれど(多分私のような庶民は普通には入れない)、もし行けるようになっても行きたいとは思わない。

違う系列の高級ホテルがすぐ近くにもう一軒あって、そちらでもラウンジに行ったことがある。

なんならそこは好きで、私は1人でも時々1人ティータイムしに行くぐらいに気に入っていた。

そこでミーティング的なものも記憶にある限り3回はあった気がするけれど、そのどれも良かった。

ちなみにどちらのホテルでも、世間一般では「ねずみ講」と呼ばれるビジネスの説明を受けた。

名古屋時代は、ねずみ講の話とは知らずに声をかけられて出向いたらそれだった!みたいなことが度々あった(興味もないからやってはない)。

そのうちの1回は幹部みたいな人がいきなり最初にご登場されて、それでそんな超VIPみたいな部屋に通された。

だから1軒目のホテルのVIPルーム的な奥のラウンジは、本当に会員とかでないと入れない気がする。

庶民には関係ない場所過ぎて、ある意味とても貴重な経験にはなった!

一事が万事こんな風だから、私は私の好みがずっとわからなかった。

統一性がないだけではなく、汚くても基本平気だし、反対にきれいで整えられていても苦手なところは苦手でしかない。

ホテルのラウンジみたいに、同じジャンルでも好きと苦手に分かれる。

探偵になった気分で、その差が何から来るのかをひたすら見ていた。


答えは「空気感」だった。


ちなみに探偵史子は若干ネジが抜け気味だから、1人でこんな答えには辿り着けず。

昨日のブログにmixiとか書いたから、久しぶりに自分のmixiの日記を読んだ。

読んだらそこから答えがきた。

正しくは、ある女の子がその答えを教えてくれた。

それをヒントに、今色々と紐解いてる。

ちなみに、日記内にある「最後の一番したくない仕事」は、保護者懇談だった。

だけど、私はそれが最後は一番大切な仕事の1つになっていた。

日記の中に書いた通り、子どもたちの親に直接「ありがとう」と言えるのはその時が大概最後だったから。

はっきり言って、私の元に子どもを預けても成績上がらない子もたくさんいたし、他にもっと有能な塾もたくさんあった。

それでも通わせてもらえて本当にありがたかった。

私のところに通ってた子どもたちの親の何人に言われたかわからない。

「うちの子がここがいいと言っているので」と。

やんわりと「他のところに行かせたいんですけどね…」みたいな(笑)。

実際にそう言ってきた親もいた。

そういう時はひたすら「力がなく期待に添えずすみません。○○くん・○○ちゃんと一緒にがんばるのでもう少し様子を見てもらってもいいですか?」と言って切り抜けてきた。

ポイントは、超申し訳ないというところをアピールするのと、子どもの小さな変化をかなりよいしょすることだった。

そんな中でも通ってきてくれた子どもたちがいて、その子どもとの時間を与えてくれた親には感謝しかなかった。

だから、その気持ちを伝えるための機会が、その最後の保護者懇談の時で、その時だけは懇談をきちんとやりたいと思った。

まさかその時のことが今の私のヒントになるとは思わず。

この話はまだ色々あるけれど、それはまた違う時に書きたいな…とは思う。

↓ヒントになったmixiの日記。



『逆転満塁ホームランの予告』
2012年4月25日


月曜日。
「○○教室の担当、交代します」
と塾の子どもたちにようやく発表した。

話が終わらないうちに
「困る!!」
と言ってくれた子がいた。

今日火曜日。

新たにくる子どもたちに同じように告げた。

「ねぇ、この空気感は先生(=私)とだから作れるんだよ」

「さびしくなるじゃん」

色んな言葉
色んな気持ち
言葉の代わりの顔

全身全霊で子どもたちが伝えてくれていた。

仕事は誰でもできる。
私の代わりはいくらでもいる。

でも。
私の存在そのものや、間に流れる空気は、そこにしかない。
って、子どもたちが色んな形で伝えてくれた。

誰か一人くらい憎まれ口をたたくこどもがいるかと予想していた。

いつも憎まれ口だらけの子どもたちは、
口を紡ぐか
本当に代わるの?と言葉少なだった。

私はもうその空気が耐えられなくて、
私が先に流れを変えた。

いつもと同じように話をして、
いつもと同じ空気を流すのに目一杯だった。

ある人の人生の中に自分がいられること。
それが家族のように恋人のように全部の時間ではなくても
そこに関われること。
どれだけのしあわせだろう。

私の怒鳴り声も
私の切れ具合も
それすらも全部が全部いい
それがいいと言う人たちが
どれくらい自分の人生の中に現れてくれるだろう。

今になってようやくわかる。

毎日が奇跡の瞬間だったこと。

最後一番気の進まない仕事をするように上司に言われたのが2週間前。

5月に最後のその気の進まない仕事をする。

でも今はその仕事が一番したい仕事だったりする。

仕事の内容じゃなくて、
私はそれを口実に
もう少しだけ子どもとの時間をもらうんだと思ってる。

そして、その子どもを産んだお母さんたちに直接ありがとうと伝えるのが
私に与えられている本当の本当に最後の仕事だと思っている。

365日毎日やめたいと思っていたこの仕事2010年。

2年後の2012年、逆転満塁ホームランを思いっきり打てそうな予感がしている。

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