7月の梅雨明け宣言が発表された頃、友達から1通のメールがきた。
本来の用事とは別に、「これ見たらぶっしーが真っ先に思い浮かびました!」ということで、一緒に
添付されていたあるホームページがあった。
「絶対応募してね!」とあり、開いて見ると、それは願い事を書いてコンクールに出す案内だった。
文字数は20文字~200文字以内と規定があり、願い事の種類は何でもOKとのこと。
今日8月10日(月)の消印有効で、だからざっと3週間ほどの時間があった。
ところがこの願い事、「自分の願い事を200文字以内で述べよ」なんていう論文とは違うものの、
まぁそれに準じたものと捉えて質問に答えようとしても、言葉が出てこない。
200文字なんてあっという間の文字数だ。
とりあえず文字数は脇に置いても、「自分の願い事」がそもそも何なのか、それがわからなかった。
いくつか頭に思い浮かべてみても、どれもぴんと来ていないせいで言葉にできない。
先週、そろそろ締切間近だと気付いて、じっくりと考えたりしたこともあったけれど、「○○です」と
一言で表せるような感覚はまだやってこなかった。
週末、他のことをしていたらこの願い事の件をすっかり忘れた。
思い出したのは、10日(月)になろうとしている日曜日の夜遅くだった。
朝起きて忘れないように、とりあえず官製はがきだけ枕もとの近くに用意した。
夜うつらうつらしていた時も言葉は何も出てこず、まぁどうでも応募しなくてもいいかと諦めモードに
突入していた。
朝の早い時間一度目覚め、二度寝ができると思って二度寝をしようとした時。
一気に言葉が出てきた。
それは4年か5年前にいつか使おうと思って、とりあえず出てきた言葉を散文詩風に綴った
一篇の詩のようなものだった。
非常に単純な言葉の繰り返しで、おおよそ何を書いたのかは自分でも憶えている。
その文章が頭の中を通り過ぎた。
決まりだった。
その文章を土台にして、願い事を書こうと思った。
二度寝から目覚めた後、当時のノートを出してきて、そして文章下書き用のノートも出して、
一気に数年前の自分の思いと今の自分の思いを組み合わせて1つにした。
書きながら、文字数もカウントした。
最初が203文字。
一部をくっつけて、最終的に190文字と少しおまけ位になった。
自分で何度も声に出して音読した。
言葉の順番を変えたりしながらも、基本は同じことだった。
すぐに官製はがきに清書をして、先ほど郵便局の窓口で直接手渡しでお願いしてきた。
そこに書いた私の願い事は、すべて「自分の体1つでできること」ばかりだった。
すっごくシンプルだけれども、余計なことを考えると途端にそこからものすごく遠く離れてしまう、
「今ここ」の自分を意識していないとシンプルなのに一気に難しくなってしまう、そういうものだった。
それを声に出して読む時、胸が震える感覚が湧いてくる。
ついでに涙も噴き出してくる。
すごく当たり前のことばかりなのに、よく忘れるんだな、わたし・・・と思いながら読む。
コンクールの結果云々はどちらでもいい。
それよりも、今回この「願い事を200文字以内で表す」という行為を通じて、自分がいつも静かに
心の中でそっと求めていること、なぜそれが自分にとって大切なのかということ、そういうことが
浮き彫りになった。
それだけでも今回のことは有意義な創作活動だった。
たった200文字で表せる世界に存在する自分の願い事。
いつでも自分で読めるように、出す前にコンビニでコピーした。
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