普段の生活の中で左足の人差し指を意識したことなんか一度もないと言っても過言ではない。
そもそも足の指は手の指のようにあれこれ使うという部位でもなければ、とりあえず歩く時や
立つ時に足の裏が地面についていたらいい、ぐらいの認識を持つのがせいぜいだ。
それが2日前の昼間。
横に倒していたお気に入りの大きな木のテーブルを起こそうとした時にテーブルに左足の人差し指
が当たり、それで爪を傷めてしまった。
当たった当初よりも後からじわじわと痛みが増すタイプのもので、立つのも歩くのもその左足の
人差し指に細心の注意を払う必要が出てきた。
普段全く主張しない左足の人差し指が、ものすごい主張を開始した。
そんな風になってから初めて知ったことだけど、この左足の人差し指にはけっこうな力がかかる。
なるべく痛くならないように自分で力の入れ方を工夫していたけれど、例えば階段を降りる時に
かかる体重が、この人差し指に集中している。
おそらく他の4本の指も同様なのだと思うけれど、とにかくなんとなく体重をこれまでかけていた
足が、実は末端の足の指の方にあれこれと体重がかかっていたなんて思ってもみなかった。
いつもと同じように動くと激痛が走るため、なるべく負担がかからない足の使い方を心掛けた。
病気やけがをした人が「健康とはありがたい」とよく言うけれど、ほんとその通りだ。
そして普段全く気にも留めない足の指1本1本が実は色んな動きの時の縁の下の力持ち的な
存在であったとはこんにちまで知らずにいた。
小さな負傷(の割に痛みは大きい)が教えてくれたことは大きい。
例えば普段どんな役割をしているかなんてわからない体の部位でも、そして負傷した今も爪の
役割は知らないままでも、1つとして無駄に作られたものはないということがよくわかった。
それが左足の人差し指が教えてくれたことだ。
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