引っかかった話。
今の仕事は、基本的に朝出勤して以降残業がわかった時点で申請を出す。
早い日だと朝すぐに出す。
今回抱えている英訳は本当に終わりが見えなくて、さらにこれで別の至急の英訳依頼が来たら完全に期日を守れなくなると知って、それでとにかくメドを付けるためにも残業をして時間を確保するしかなかった。
いつも同じ部長に言いにいく。
今日は「もうちょっと早く終わるようにがんばろう」と言われた。
悪気がないのも、部長は私の仕事の中身を知らないのもわかる。
だけど、そのさりげない一言は私の中に残った。
私が遅いのかどうかは知らない。
だけど、あの異常なほどの量は、天才級にさばける人じゃなきゃ無理だと思う。
これまで見たことのない英訳依頼の量が来ているとわかるのは女上司だけだから、周りは私が遅いと思っているようだけど、本気でどんだけの量をこなしているのか言ってやりたい。
しかも、本気で少しでも怪しいところは全部調べての今のペースで上げてるけど(だいぶ慣れてきたけれども、怪しくないものがなかった試しがない)、それで遅いと目に映るなら同じことやってみろと意地悪も言いたくなる。
さらに、これ同じ量を春以降戻ってくる正社員の人は絶対にやれない。
誰でも定時だけやれば終わる量じゃないところに時短勤務で戻ってくるとのことだから、そうなら尚のこと終わらない。
これ調べるの止めてもいいけれど、もしくは時間だから上がりますと言って放って帰ってきてもいいけれど、本気の責任問題になるよーと思いつつ、まぁ知らない人たちをかまっても仕方ないから、自分がそういうことを気にしなくても良くなるようにしたいなと思った。
今回だけは思った。
私ほどの英語力ある人でも本気のお手上げ状態の量で、自分がどれだけすごいかなんて言うつもりもないし思ってもないけれど、これ英語力が私並みになければもっと時間かかるよと言いたい。
もう1つ引っかかったのは、私が周りの人に質問することが、マイナスとなって映る可能性があると指摘されたこと。
これも本当に驚いた。
隣りの隣りの席の正統派イケメンの硬派さんから、技術的なことでわからないことがあれば聞いてくださいと言ってもらって、私は早速聞きに行ってる。
硬派さんとのやりとりはまた別記事で書きたいところだけど、硬派さんと3回やりとりしてわかったのは、ものすごく教え方が上手で、そしてこれまで全く意味がわからなかった機械的なことやマニアックな技術たちが、硬派さんの説明によって、初めてきちんと理解できるものが出てきた。
しかも私はピンポイントで質問するけれども、どの技術者たちも前後の内容を必ず読んでいる。
そして読みながら「多分…」とか言うのを聞くと、そもそも私の関わっている内容ってかなり難易度の高いものなんじゃないかと思った。
技術者たちが「多分」と口にして、そしてわからないとその部門専門の技術者に確認してくれるぐらい、それぐらいマニアックなものを私は日々英訳している。
わからないことを周りに聞くことが目を付けられる、というその会社の体質に驚きしかない。
ちなみに今は大きな会社のプロジェクトに硬派さんは大きく関与していて、それが色々ある中で私の面倒なんか見ている場合じゃないでしょ!?という周りの見方になりうるらしい。
だから目を付けられないように気をつけてね、というのはある意味教えてもらって良かったことだった。
私はどうでもいいけれども、硬派さんがそれでいづらいのは良くない。
そういう迷惑はかけられないから、色々そっと聞くしかない。←基本やめるつもりはない。なんなら事情をそのまま話して、硬派さんに私がどう対応するがいいかを聞いてもいいと思った。
私が何十分と拘束するのならわかる。
たかが5分ないし長くても10分程度なわけで、これは私のものすごく勝手な考え方だけど、この5分なり10分なり全く違う風を送り込むことで、私にはもちろん、硬派さんにも良いものをもたらすと思う。
今の職場は教育関連ではないし、基本的に見た感じ、社員教育には力を入れていない。
能率や効率を重視する割には、本当にそれらを良くするためにどうしたらいいかというのが大きな視点で全く為されていない。
私は3回分の質問を通して、それだけでものすごく勉強になっただけじゃなく、その聞いたことが英訳に直で反映されることになった。
直で反映されることは今回限りじゃなくて、今後ずっと反映されるものすごく基本的なことだったし、そしてそれくらいは英訳担当や取説の事務方の担当は知っておいた方が良いだろうって内容だった。
硬派さんとやりとりして気付いたのは、会社も超無謀なことを私のポジションに当たる担当者にさせているんだなということだった。
英語の師匠トムさんに聞いてることもこれまたオフレコで、頼っていることは未だに内密にされている。
何か頼む時は平気で部署をまたいででもやってくるのに、じゃあそれを今度内容確認、内容理解のために近くの技術者や英語ができる技術者に聞くのは暗黙の了解で良くないってなんだそれ!?って思う。
例えばトムさんを見ていたらわかるけれども、トムさんに聞く超マニアックな英語にまつわる技術の内容は、今いるところではトムさん以外絶対に答えられない。
本当にこれは技術と英語ができる人じゃなきゃわからない。
その両方ができて初めて答えられるものを、会社がトムさんは他部署の他業務に従事する人だから私のヘルプに入るのは良くないって、なんか根本的な考え方がおかしくない!?って思う。
これが私1人の個人的利益のためだけに為されるなら、そんなの禁止されてもおかしく思われてもそりゃ当然だよねと思う。
だけど、トムさんが助けてくれる内容は、会社の顔や責任に直結するもので、私がなんとなくの感覚でいい加減なものを出すより、本当にきちんと確認してそれを出す方が会社としては絶対的に助かる。
その部分を助けられるのはトムさんしかいないのに、それをオフレコにするとか、そもそもそんな風に頼るのがおかしいっておかしくない!?と思う。
硬派さんとやりとりしたことは、それをもっと如実に表すものだった。
例えば、日本語で言う「パソコン」はあれは完全に和製英語になる。
英語で「パソコン」ってそのまま言っても絶対に通じない。
「コンピューター」と言わないと伝わらない。
例えば「イタリアン」って言ったら、日本だったらイタリア料理屋が誰しも思い浮かぶと思うけれど、もし英語で「イタリアン」と言ったら、イタリア人とかイタリア語になる。
硬派さんが教えてくれた内容はまさにそういうものだった。
要は、私みたいに知らない人が「イタリアン」と言ったらパスタとかピザを思い浮かべて、そして本当に日本でまかり通っている言葉「Italian」と本当に書いちゃうみたいなことだった。
だけど、その現場からすると「Italian」は人や言語を指すわけで、全く別のものを指す。
そして末恐ろしいことに、それこそさっきのパソコンなら、「computer」と書かず「pasocon」と書いてしまっていることまでもが発覚した。
それはきちんと確認しない担当者の問題でもあると思うけれども、そのチェック体制や教育の機会を整備していない会社の問題でもあるなと思う。
せめてチェック体制や教育の機会をすぐのすぐに作れないのなら、技術者たちにちょっとずつ知恵を分けてもらうことなんて、本当にそれで目くじらを立てるようなことじゃないと思う。
会社だって「pasocon」って英訳されちゃう方が困るわけで、それを防ぐ絶好のチャンスが硬派さんが今回してくれたミニミニ講座の内容だった。
それを中身も知らずに、ただただ関係ない人に聞く行為が目をつけられるって、馬鹿じゃないの!?って思う。
それが私には瞬時にわかってしまったから、だからこそすごく違和感を覚えた。
しかも、私は会社のそのバリバリの和製英語をそのまま入力してネット検索をかけてみた。
想像した通りで、英語のページはヒットしなかった。
「computer」と入力したら言葉が正しいからサイトがヒットしても「pasocon」と入力しても何もヒットしないのと同じこと。
どう考えても、外に向けて出すものなら「computer」じゃないと困る。
それをものすごくわかりやすい言葉で教えてくれた初めての人が硬派さんだった。
むしろそういうことを何も知らずに英訳していたこの2ヶ月は、怖いもの知らず故にできていたとしか言いようがない(本当にできてるかは知らない)。
今さらだけど、先週の飲み会で硬派さんと席が隣りになれたのはものすごく幸運なことだった。
硬派さんと色々やりとりしなければ、私はこの3回のミニミニ講座の情報を手にすることは絶対にできなかったわけで、しかも硬派さんの講座は私だけじゃない、取説の事務方担当者たちにも早速大きな貢献をした。
そんな素晴らしいことが、会社のしょうもない慣習で淘汰されようとしてるなんて、馬鹿にも程がある。
私はそれなら上手に立ち回る方法を考えて聞くのはやめるつもりないけれど、やめるとするならそれは本当に硬派さん個人に迷惑がかかる場合で、それ以外のよくわからない理由ではやめない。
良いことが良いこととしてまかり通らない。
アホみたいだなと思う。
モヤモヤしまくりな感じで、そのうちテンションも仕事中下がって、うつになった時みたいな感覚が来て、その時だけはゾッとした。
自分の身を守ろうと思った。
それとは別に嬉しいこともあった。
嬉しいって変な言い方だけど、硬派さんとやりとりして気付いた。
硬派さんは私が思っていた以上に超律儀できちんとしていて、そして仕事というものに対して本当に真面目に誠実に向き合っている人だということがわかった。
私の予想を遥かに超えたものを硬派さんは持っていて、それを知って私は私で自分の目をさらに信じることができる。
これは色んな職場を渡り歩いたからなのか、どこでも人に恵まれたからなのかは知らないけれども、少なくとも私が「この人すごい!」という人たちは、みんな大物で本当に仕事もできて人柄もものすごく良い人たちばかりだったりする。
その辺りの感覚を私はまずまず間違うことはない。
硬派さんも先週までは全く喋ったこともなければ仕事の絡みもゼロで、情報はものすごく限られていたわけだけど、それでもそういうことをどこかで感じていた。
そういうのって何基準なのか自分でもわからないけれども、感じるものは感じる。
その感じたものに間違いはなかったわけで、それは私にさらなる自信をもたらした。
硬派さんとやりとりする時、過去の職場のイケメンがどんな風だったのかな…となんとなく姿が重なる。
硬派さんも基本的に余計なことは喋らないし、物静かなところも、責任感強いところも似ている。
当時の私が今みたいな役割があったなら、イケメンにバンバン質問できたのに、当時は本気の「コピーを取る人」だったり「書類整理する人」だったわけで、全然絡めなかった。
色んな人たちとやりとりして、どうしてイケメンがいた時はこういう状態がもたらされなかったんだろう…と思う。
しかも今みたいな状況なら、イケメンにそれとなく頼ってもどうとでも理由はつけられたし、それを使っていくらでもやりとりできただろうなぁと思う。
こういうところの運はイマイチなようで、そういうおいしい状況は当時どんなにがんばっても手に入らなかった。
それはそうとして、硬派さんの人となりを話したことない時からある程度予想していてそれが想像以上に当たっていたのを目の当たりにして、イケメンのことも同じように私の感じてた本人の人となりはその通りだったんじゃないかな…と予想している。
今となっては、それを本人に伝わるように文字に起こしたのは良かったなと思った。
どう受け取ったかはわからないけれども、伝えるだけ伝えたのは良かった。
さぁ寝よう。
この真夜中に目覚めるのを何とかしたい今日この頃…( ̄∀ ̄;)。
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