朝ごはんを食べながらテレビの占いカウントダウンをたまたま見た。
今の仕事に行き始めて、初めて占いカウントダウンのタイミングに当たった。
今日の魚座は4位。
これまで研究していたことに成果や実りが出ると言っていた。
英訳の何かが実を結んでくれるんだろうか?と勝手に都合の良いように想像した。
そして、本当に何かが起きたら面白いだろうとも思った。
昨日の夜とその前と、もしかしたらすでに3回以上は言ってもらったことかもしれない。
ゲイである友人ノムから、ノムでなければ思いつくことのできない、今の職場対応のヒントをもらった。
「母性のような気持ちで仕事をする」
私の仕事の多くは英訳だけれど、その英訳のためにすることの大きな仕事の1つに、技術の人たちに質問に行って日本語の意味を確認することがある。
質問する相手はオール男性、部長から入社してまだ片手で数えるくらいだろう平社員の人までとにかく男性、男性、男性。
窮状は割愛するけれど、それを聞いたノムが私に提案したのが、毛布をふわっとかけるようにじゃないけれど、母性を持って接することだった。
戦いモードじゃないけれど、決して私が女だからと言って柔らかい空気になることはなくって、それこそ痛いところを突きまくりな私は男性陣からして毎回「痛いところを突いてくる人」的な感じなんだろうなぁと思っている。
一応私の所属部署は影では「怖いババアの集まり」と呼ばれているらしいから( ̄∀ ̄;)。
それを早速試してみたい相手がいた。
反応を見てみたいという方がより近かったかもしれない。
先日スーパーツンデレが判明した部長がその最初の母性テストのターゲットだった。
ツンデレ部長はとにかく最初の印象がめちゃくちゃ悪かった。
ツンデレ部長が悪かったわけではないけれども、最初からいきなりデッドボール並みの超危ない質問を私から持ち込まれて、私の方こそ最低最悪な印象だったかと思う。
その時、悲劇は起こった。
まだこの会社の「たらい回し制度」を知らなかった当時の私に、いきなり超クレームが手渡されて今日中の英訳を命じられた。
翌日に海外のお客さんたちが来る時の会議用資料で、その資料の英訳だった。
色々わからないことだらけだったけれども、いきなり超ビッグクレームをその中で見つけて、日本語の対応文はあるものの、それがまたしょうもないくらい適当すぎて、どう訳していいのかさっぱりわからなかった。
本来ツンデレ部長はほぼ関係のない立場にあった。
だけど、その資料の責任者が出張で不在、それで私の部の部長に相談したらツンデレ部長を紹介されて、それでツンデレ部長の元にその超デッドボール案件が持ち込まれた。
私1人で行って、何のフォローもないままいきなりの持ち込みで、今思えばツンデレ部長もすごく嫌だったと思う。
そんなスタートだったゆえ、それ以降も事あるごとに私はけっこう雑な扱いを受けて、でも担当がツンデレ部長の時は聞くしかないから、毎回心を鬼にしてとにかく聞きに行くことを続けた。
真面目に、せめて外見的な目の保養となる美貌をください、と何度思ったか知らない。
すごい余談だけど、その辺りがあからさまな男性社員もいれば、そんなこと気にせずたとえ目の保養とか心の保養に1ミリも貢献しない私に対して超親切丁寧に対応してくれる神的な対応が標準装備されているスーパー素敵男子たちもいる。
ちなみに今回はそのスーパー素敵男子たちの物語。
ツンデレ部長の話に戻る。
今回の英訳依頼の途中のやりとりの時に、渋々時間を作ったなどと言われて、私もまたもや「この人はなんなんだ!?(怒)」と思ったけれども、とにかく仕事は仕上げなきゃいけないから、そんなことはスルーして「時間いただきありがとうございます」と言いながら質問を続けた。
自分で言うのもなんだけど、私のこのありがとうととにかく言える性格はあっぱれだと思うv( ̄∀ ̄)v。
一通り終わった後に、ツンデレ部長が最後立ち去る時、「またわからなかったらいつでも聞いて」と笑顔で言って去って行った。
その時に初めてツンデレ部長がものすごく不器用な人だとわかった。
お言葉に甘えたわけではなく、本気でその後に追加の質問が出てきたから、またもやツンデレ部長の元へと訪ねた。
2回とも不在でとうとうまたメモ用紙対応かと思ったら、ちょうど近くのミニ会議席に1人で何やら図面的な紙に印を押しているのを見つけた。
近くに寄って、今少しだけ時間いいですか?と聞いて、若干またか!?という表情をしたのを私は見逃さなかったけれども、それでもそれさえ聞けば私の方は終わるから、何食わぬ顔して1つだけの最初で最後の質問をした。
終わった時にポケットからチロルチョコを3つ出して渡した。
「そんなことしなくていいよ!」と嬉し笑いなのか苦笑いなのかよくわからない笑顔で言われたけれども、もう持ってきちゃったんで!と言ってそのまま本人の前に置いた。
ありがとうと言われながら、なんとなく最後が良くて私も気分が良かった。
また何かの時はよろしくお願いしますとも言い添えて後にした。
チロルチョコは私の苦肉の策だった。
何度も言うけれども、私は聞き過ぎなくらい技術者に質問の嵐を浴びさせているらしいけれども、私からしてこれまでの人たちはどうやってその難解な文章を訳せたのかわからない。
私の前任の人はよくよく聞いたら、アメリカ育ちゆえに本物のバイリンガルで英語ネイティブに当たる。
だから彼女のズバ抜けた英語力はそれゆえだと知って納得した。
私は基本的に彼女が作った英語なら大丈夫という確信があるから、過去のデータを参考にするなら彼女が作っただろう日付で保管されてるものを中心に見る。
だけどそんなのはごく一部で、残りは本当に発狂レベルのすごい英訳が毎回毎回当たるから、あまり参考にしない。
ってなるとおのずと原稿を書いた技術者に根掘り葉掘り聞いて、英訳できるレベルの日本語にまでまずは落とさないといけない。
私ができるのは、英語に直訳できるレベルにして初めて英語に変換できるから、そこは付き合ってもらうしかない。
ちなみにツンデレ部長に最後聞いたのは
「空に注意」
だった。
「空にしておく」と最初説明されたけれども、それでも英訳の時にわからなくて、何かが違うと思った。
それで前後の文章を見て、多分…と予想したのが「配線しないことで空にする」という意味だと思った。
それを確認したらそうだと言われた。
「空に注意」と「配線しない」は全く違う。
後者の正しい意味になるまで日本語をとことん掘り下げてあげないといけない。
だからみんな嫌がるし、面倒に思われるのは仕方ない。
だけど、面倒でも嫌がられても誤った英訳を出すわけにはいかないから、私はしつこく食い下がる。
こういう骨の折れる作業に毎回各担当者に付き合ってもらわないといけなくて、それで私が考えたのが「おやつ作戦」だった。
別に毎回は要らないけれども、ある程度大物(1時間超えコース)になる時は相手が振ってきた仕事とは言え、私側の理解力の大幅な欠落によって相手の時間を多大にもらうわけで、それに対してありがとうを示すためにチロルチョコお得パック的なものを購入して机に忍ばせている。
おやつ作戦が良いのかどうかは知らないけれども、とにかく色んな方法を試して、少しでも円滑に、そして相手を労い敬うみたいな方法で相手の協力を気持ち良く引き出すみたいにしたい。
今いるところは、何事もやって当たり前みたいな空気がものすごく強いから、せめてそれに対してありがとうを伝えることはしていきたいと思う(お礼すら言わない人も普通にいるから、余計と試す価値があると思う)。
ツンデレ部長からの依頼分が終わってまもなくの頃だった。
他にも大型の仕事が控えていて、ようやくそちらに着手と思ったら、至急の英訳依頼が来た。
終業2時間半前にやってきて、今日中の提出と言われた。
持ってきた担当者は違うけれども、大元の指揮統括は別の大御所で、この大御所は人の労働力をなんだと思っているのか、いつも急過ぎる依頼を部下を使って、はたまた色んな人たちを使って伝えてくる。
そしてお礼の1つを未だかつて言ったこともない大バカ男で、冗談抜きであまりにも対応がずさんで馬鹿すぎるから、次回同じことをしたら本気の大クレームを本人宛てに直で言いに行こうと思っている。
私をナメるとか対応がダメなら、こちらはさらに上に訴えて上からの大クレームを入れるくらいのつもりでいる。
なぜにそんなにもバカな人が役職に就くのか、日本の人事あるあるで、不思議でならない。
それはそうと、その超やらかし系の英訳依頼は、思わぬ方向に発展することになった。
「発展」は悪い方じゃなくて、本当に良い方向に。
点と線でしかない図面と、その図面上を説明する用語集が渡されて、その用語を英訳して欲しいということだった。
用語集を見た瞬間、「取り付ける」という言葉が数ヶ所あった。
これはもうジャニーズ系美男子を頼るしかないことが確定した。
「取り付ける」は、日本語こそ「取り付ける」1本だけど、英語は最低でも3パターンある。
機械の取り付け方なんて私にわかるわけもなく、一度ジャニーズ系美男子と60枚越えの資料2本分を一緒にやった時、「取り付ける」に関してはど素人の私がわからないのは当然だから、全て私に聞いてくださいと言ってきたのが最初だった。
しかもジャニーズ系美男子は私の英語の師匠トムさん含めて何人かの先輩や上司と「取り付ける」の英訳について話し合ってくれて、明確な基準を持って対応してくれてる。
だからそれ以降も私は「取り付ける」が来ると50メートルは離れていると思しきジャニーズ系美男子の席まで行って、聞きに行ってる。
ジャニーズ系美男子は、自分の仕事じゃなくてもきちんと丁寧に毎回対応してくれる。
日頃の感謝(と懺悔)の気持ちを込めて、3つで千円のチョコのうちの1袋をジャニーズ系美男子にあげた。
で、緊急ゆえに今回も頼ろうと席に行ったらいなくて、でもどうでも聞かなきゃいけなくて、私はジャニーズ系美男子の向かい側にいる態度超イケメンくんを頼った。
誰からもそんなこと聞かれないと思うけれども、社内で一番カッコいい人が誰かと聞かれたら、私は即答で態度超イケメンくんの名前を出す!
本人の耳に入ったっていいから、むしろウェルカムだから、それくらいとにかくカッコいい。
今回ももれなく優しくて(♡´艸`)、まずはジャニーズ系美男子の行方を聞いたら「さっきまでいたんすけどね〜、(私が質問に)来ると感知して逃げたんですかね(笑)」とか言ってくれた。
こういう冗談も言ってくれるところが、本当にものすごくポイントが高い。
態度超イケメンくんだって自分の仕事を抱えているわけで、そんな時に私の超ぶっ込み型の依頼とか、マジ勘弁して!状態だと思うけれども、そういうことを一切表に出さないどころかとても友好的に対応してくれる。
態度超イケメンくんはすごい若いと思うけれども、本当に人間としての器が大きい人だと思う。
例の取り付けるのことがあって、今日の今日の依頼でジャニーズ系美男子に聞かないとわからないとかいうことを説明したら、態度超イケメンくんが代わりにそれを見てくれた。
態度超イケメンくんにジャニーズ系美男子が説明していた「取り付ける」の見分け方を説明した。
それを踏まえてもどうやら難解な図面?部品?らしく、少し待ってくださいと言って、態度超イケメンくんは隣りの技術者に相談して確認してくれた。
2人で話してもわからなかったようで、私の方に向き直ると、まずは隣りの席の人に私のことを「俺らより詳しいから!」と紹介してくれた。
私が詳しいわけもなく、すべては言われるがままにやってるだけだということは付け足して言った。
そうやってきちんと私のことを見て一言何か言うことがこの態度超イケメンくんは普通にやれる。
「美男子の基準が何なのか俺らもわからないんで、帰ってきたら言っておきます」と言って、図面と資料ごと預かってくれた。
ここで適当に答えずにきちんとしてくれるのも好感度増し増しだった。
私は女上司の内線をどこかに書いて、終わったら取りにくるんで電話くださいと言って、お願いして自分の席に戻った。
女上司には事の顛末を伝えて、とりあえず今は先にできることを進めますと言って他のできる部分の英訳を始めた。
しばらくすると、なんと態度超イケメンくんが預けた資料と共にやってきた。
ジャニーズ系美男子が席に戻ってきて確認してくれたらしい。
そうじゃなくても2人の仕事では全くないから私は50メートルは離れてるだろう2人の島に取りに行く気でいたけれども、なんと態度超イケメンくんはわざわざ私のところまでやってきてくれた。
その行為に驚きながら、「美男子に確認したら、〇〇という単語の方でした」と教えてくれた。
ありがとうとは言ったけれども、あまりにも慌ててしまって、もう一度背中に向かって「〇〇さん、本当にありがとうございました」と言うと、振り返ってくれた。
態度超イケメンくん、相変わらず態度が超イケメン。
それを見て女上司が「なんかすごいね!本当にあんな風に(自分の仕事じゃないのに)動いてくれるんだね!」と言っていた。
3つで千円のチョコの1つは態度超イケメンくんに渡っていて、バレンタインの時に「超頼りにしてます」って直接言っておいて良かったなと思ったv( ̄∀ ̄)v。
態度超イケメンくんが去って5分もしないうちに、女上司の内線が鳴った。
しばらくは女上司が話していたけれども、武士俣さん替わるねと言われて電話を取ると、ジャニーズ系美男子だった。
さっきの態度超イケメンくんが伝言してくれたことの訂正部分があって、そのために電話をくれた。
ジャニーズ系美男子は、「図面をよく見たら、〇〇が☆☆で、そうなると〇〇☆☆になるので、単語はAじゃなくてBです。そして、過去のものを見たら⬜︎⬜︎と付く時はB側で統一されていたので、今回はBでいきましょう」と説明してくれた。
ジャニーズ系美男子のすごいところは、図面をきちんと見たり過去の資料をきちんと確認すること。
絶対に適当に言わずに確認する。
ありがとうございましたとお礼を言って電話を切った。
電話を切ると、女上司がビックリした顔して私に言ってきた。
上「これ美男子さんの姿!?」
私「はい、そうです」
上「えー!!!なんか見方が変わった!!!
これまでは全然こういうイメージがなくて、むしろマイナスだったんだけど、今のやりとりを見て、全く違う感じで本当に驚いたし、すごいやってくれる子なんだね!」
私「そうです、そうです!
あの大型のものを2本やったじゃないですか?あの時に全部の『取り付ける』を確認してくれて、これはこっち、これはあっちとか全部指示出してくれて。それ以降もわかんない時に聞きに行くと教えてくれます、自分の仕事じゃないのに。
めちゃくちゃやってくれます!!!」
上「すごいね!!!
全然見方が変わったー!」
私「しかも、色んな人たちに聞きに行ってる中で、美男子さん、3本の指に入る説明上手な人です。しかも、ただ説明するんじゃなくて、『取り付ける』の時もそうだったんですけど、周りの人たちに確認して、それを自分の言葉でまずは理解して、その後私にもわかるように説明してくれます。本当にめちゃくちゃできる人です」
上「武士俣さん良かったね!!!美男子さんといい態度超イケメンさんといい、そうやって協力してくれる人たちが出てきて!」
私「ほんと、助かってます!本当に困った時は私はあの2人の元に飛んで行きます(笑)。トム先生に聞くには忍びない内容の時もあるじゃないですか?難解なのはトム先生だけど、そうじゃないことで色々わからないことは、基本的にあの2人を頼ろうと思ってます」
担当者の協力加減は毎回かなり差があって、すごくやってくれる人たちなんかは一気に女上司の評価も周りの評価も上がる。
協力どころか丸投げ、はたまた約束破りな人は、わかりやすいぐらいにマイナス評価に転落する。
このやりとりを通じてわかった。
私が今のポジションだからこそできること。
これまでは自分の理解力のなさ(+原稿作成者たちの意味不明な日本語)で、相手の時間を多大に使うことや、本当にいやらしいぐらいに細かく聞くことにものすごく気後れする気持ちがあった。
毎回申し訳なさと、それこそどこかに書いたように美貌の1つでも提供できて男性たちに癒しでももたらされるならまだしも、そういうこともなければ、そうした要素皆無でひたすら相手はげっそりみたいなことも無きにしもあらずだった。
容姿コンプレックスというよりも、本気で「天よ、美を与えたまえ!」と願いたくなるぐらいに、ましてや今の会社、多くの男性が異性に対して外見スーパー重視と知って、外見では何一つ提供できるものがない私は色々終わってる状況にあった。
だから、私も私で相手にプラスとなるものを少しでも渡せないと私自身もやりにくかったし、何でもいいからプラスになるものを、せめてマイナスじゃなくてプラマイ0になるぐらいにはしたかったから、それとなる方法みたいなのが1つ欲しかった。
で、今回のやりとりを通じてはっきりとわかった。
私は相手を怒らせない程度にわからないままでいいと思った。
私がわからないことで、他の誰かがそこをフォローして、そしてそのフォローしてくれた人の株が上がればそれはものすごく良い事だと思った。
私をいくら踏み台にしてもらってもいいから、そこで誰かの良さや普段なら表に出てこない超頼れるポイントとか、そういうものが私以外の人たちにも見える形になれば、スーパー御の字だと思った。
だから、ある意味私はできないわからないままでいいわけで、それが今回のジャニーズ系美男子や態度超イケメンくんの株が上がったようにプラスに働いていく。
その2人の瞬発力がプラスされたヘルプは、女上司がビックリしたところを見ると、過去にそこまで誰もやってくれなかったことなんだと思う。
しかもその2人は私を助けることで直接のメリットは何もない。
むしろ仕事増やされて終わるだけ。
その何のメリットにもならないことを丁寧に迅速にやってくれたものだから、一気に株が上がってた。
こういうことって誰でもできることじゃないから(しかも全体的にみんな仕事の締切を超ギリギリまで延ばすから、「即対応」というだけで大絶賛される)、そういうその人その人の良さを私の「わからない」をきっかけにして引き出したらいいんだなと思った。
その後ジャニーズ系美男子には廊下ですれ違った時に呼び止めて、その株が上がった話をした。
反応はイマイチだったけれども(多忙すぎて頭が回ってなさそうだった)、こうやって良いことは本人にもメッセンジャー的に伝えようと思った。
この会社、仕事をバンバン振られてもそれをやって当たり前で褒められることはまずない。
いかにも体育会系男社会の典型的な、人が一番伸びないやり方を平然とやっている。
だからそんなことを私がいちいち本人に伝えることがどこまで効果があるかなんてわからないけれども、やってみる価値ありだなと思う。
得にはならなくても無駄やマイナスにはならないと思うから。
しかも今の仕事内容は私からして人生初の分野だから、自分が下に見られるとか力がないとか全く気にならない。(むしろ、無茶な英訳依頼を受けそうな人たちには、「英訳担当が新人で仕事がすっごい遅いって言ってください!だから締切間に合わないかもしれないですって掛け合ってください!」と自らお願いしているくらい( ̄∀ ̄;))
自分を下にすることで相手の活躍の場が広かったり、周りからの評価が上がるなら私はいくらでも私のことを良い風に使ってください!って思う。
そんな風に自分の在り方や役割みたいなのが少し見えたところで、年明け辺りから異動してきた本気のイケメン「硬派さん」と私の歓迎会が金曜の夜にあった。
硬派さんは同じ部署だし席は隣りの隣りだけど、全く仕事の絡みがなくて、話したことさえない人だった。
しかも、硬派さんも私も基本的に自ら話しかけるタイプじゃないから、硬派さんほどじゃなくても私も人見知りするから、まず自分から積極的に話しかけることはない。
そんな「関係」とも言えない感じだったのが、たまたまなのか、今思えばこれは神々の審議会的なところからの配慮というか設定だった気がするけれど、本会、二次会、そして三次会と全て隣りないし真向かいに互いが座った。
しかも本会については、私は隅の席だったから、硬派さんと話せないと誰も話する人がいないというある種究極の設定だったわけで、二次会もそれに近い隅の席で、だから自ずと硬派さんは好む好まないに関係なく私と話さなきゃいけないような感じになっていた。
その時にいきなり超ディープな話をすることになった。
どうやら硬派さんは一時期仕事から離れて休んでいたらしい(メンタル的なものと言っていた)。
それについては、周りが話を振っていたのを聞いて私がその後続けてちょっと話を振ってみたら、本人から「話したくない」と言われたからそっとした。
代わりに私が思ったことをいきなり言った( ̄∀ ̄;)。
話さなくていいし私も聞かないけれども…と前置きした上で、私が感じる硬派さんの仕事のやり方を言ってみた。
基本的に硬派さんはきっちりと仕事をする。
曲がったことも嫌だろうし、周りが困っていると知るとすぐにフォローに入ることも、他の一緒に仕事をしている人から聞いたことも本人に言った。
そして隣りの席だったから気付いたことも言い添えた。
いつも周りの様子を見て、醤油がいると知ればみんなの分の小皿に醤油をさしたり(隣りの女性は自分の分だけさして、すぐに硬派さんに渡すという、女子力低すぎな人←私)、取り分けるのも私はしなくても硬派さんはしていた。
とにかくよく気付くし、そしてしょうゆとかお皿の渡し方が、見た瞬間育ちの良さがわかる渡し方で、私も真似したいとは思ったけれどもああいうのは無意識に出るものだから、私の場合すぐに忘れてガサツな一面がクローズアップされて終わりだろうとも思った( ̄∀ ̄;)。
それはそうと、仕事に関しても曲がったことや手を抜いちゃいけないものを適当にするとかは絶対にできないだろうと思った。
会社のやり方に対して自分もそれに沿った価値観ならいいけれども、私は少なくとも色んなものを見て全然良くないことに対して色々葛藤することも硬派さんに言った。
会社のやり方と自分が信じるものが、違えば違うほどしんどい思いをするのは想像できると言った。
だから理由はわからないけれども、硬派さんもそういうところに違和感を感じる人、私からしたらものすごく真っ当な感覚の人なんじゃないかと思っていることを言った。
硬派さんはいくつか仕事の中の具体的なエピソードを話した。
話を聞けば聞くほどわかった。
硬派さんは会社や周りの人たちのことは一切責めなかった。
代わりに自分の不甲斐なさや責任を持って行動する立場なのにそれができないと言って(本人がそう思ってる)、そういうことにすごく悩んでいる感じだった。
しかもこれは私が聞いたわけじゃなく周りが聞いたことで発覚したことだけれど、硬派さんはじめ周りの男性社員は超エリートだと知った。
地元の有名どころの学校を出ていて、そこがいかに難しい学校かは誰しもが知っている。
息子を持つ親なら、みんなそこに自分の息子が入ったのなら安心するだろう、そういう学校で、だから今周りにいる男性陣は皆スーパーエリートたちなんだとわかった。
硬派さんは本当にできる人だとわかったし、だからこそできる人が見える視点のところに会社のあり方がないものだから、それとの葛藤も半端ないことも想像がついた。
私はどの時点かは忘れたけれども、そもそも勤務初日に社内に入る5分前に今の仕事の部署変更の打診があったことをはじめ、人があまりしないことに当たること、山で行方不明になったおじいちゃんを探して欲しいという依頼が来てみたり、今も表面の仕事は英訳だけど本当は、例えばこれまで適当に為されていたことを正したりとか、表とは違う見えない部分の調整みたいなことだったり、そういうことをするために呼ばれた仕事だと思っているというようなことも言った。
ここに来るまで長いこと引きこもっていたことも言ったし、だから硬派さんがメンタル的に何かあったとしても別に私も自分が色々不具合があるから不思議に思わないとも言った。
自分の体験をこんな風に使えるのは大きかった。
そんなこんなの話をしている中で硬派さんから言ってくれた。
「英訳する時に技術的な内容でわからないことがあれば、俺で良かったらそこは説明します」
来たーーー☆*:.。.٩((*⁰▿⁰*))۶.。.:*☆
新たな協力者現る!!!
しかも今回は私はお願いしていない。←えっ?
私はいつからか硬派さんを見ていて、硬派さんに聞けないものかと思ってはいた。
いつかはある道具の動きについてはわかったけれども、いかんせんじゃあそれって英語で何て言うわけ?の部分がさっぱりわからなかった。←最後は師匠のトムさんを頼った。
同級生の同子ちゃんにそれって何?とか聞いてた(同子ちゃんはこの手の業界に長くいて、色々知識を持っている)。
ちなみにその時の私の質問がどうしようもないくらいにレベルの低い話で、おそらくだけどそれを真向かいにいて嫌でも聞こえてしまった硬派さんからしたらもどかしかったと思う。
私はひたすら「入れるの?打つの?はめるの?挿入するの?置くの?留めるの?」とありとあらゆる動詞を言っていた。←こんなことばかり聞くから、中には嫌がる人がいても不思議じゃない。もちろんもっと丁寧に聞いている( ̄∀ ̄;)。
どう考えても硬派さんなら一発で「〇〇です」って正解を教えてくれる。
だけど、会社の中は謎のルールだらけで、部署が同じだからという理由で聞いてもいいのかどうかもわからなければ、基本的に硬派さんは休日出勤するくらいに今は超絶忙しいし、どこまで何をやっても差し障りないかわからない。
変な話、遠くのジャニーズ系美男子や態度超イケメンくんに頼ることの方が大御所の目に入らないから、聞きに行きやすいくらい。
硬派さんは言った。
技術者たちは本当に色んな業務に追われていてとにかく時間がないから、もし自分が武士俣さんの質問に答えることで1つ手間が省けるとするなら、技術者にとってもプラスになる、それが自分が今できる最大の手助けだから、そのためならいくらでもいつでも質問してください。
何て潔い人なんだろうと思った。
そして、私は自分の助けという印籠を大きくかざしながら、それが硬派さんにとって硬派さんの仕事の役割や在り方にも少しは貢献できる気がしたから、喜んでそれをしようと思った。
硬派さんは今の部署に来て、自分のできることを一生懸命模索している風に感じた。
できることはもちろんたくさんあるけれども、それをどういう立ち位置でやって、周りとの兼ね合いも見計らって、相手を立てつつ自分も特定の何かをきちんと役割としてやる、そんなベストなものを今試行錯誤でやっているんだろうなぁという印象だった。
もっとぶっちゃけて言えば(本人には言わなかった)、硬派さんの場合、自尊心がものすごく折れてしまっていて、もちろんそれは私の見立てだけれど、そこを私が助けを求めることで何かしらプラスになるならいいなぁという感じだった。
自分が救えるとか癒せるとかそんなことは一切思わないけれども、私の立ち位置だからこそやれることはあると思う。
やってマイナスにはならないと思うから、試すのはありかなと思う。
硬派さんも多くの男性たちに共通していて(女性も)、自信がない。
さらには自分のできることじゃなくて、できなかったこと、上手くやれないことに目が向いている。
私はたかが数時間のやり取りを通じて硬派さんの良いところを10個は言葉にできるくらい、硬派さんは素晴らしいものを持っている。
いくつかはその場で本人にも言ってきた。
お世辞だと勘違いしそうだから、私がよいしょしてるんじゃなくて、何百人の人たちを見てきているから、その中で硬派さんが他の人とは違っている部分を伝えていることもきちんと説明した。
周りもみんなエリートなら、ますます自分の存在意義がわからなくなりそう…って思った。
そうだ。
伝わったかはわからないけれども、そういう中で自分が前に出ずに相手にきちんと花を持たせる、相手のペースを尊重できるって超すごいことだと思うというようなことも言ったはず。
謙虚で誠実な人柄はよく伝わってきた。
硬派さんとやりとりした時も思った。
私はできなくてもいいこと。
でも代わりに「人を頼る力」を私もつけること(今のところじゃ付け過ぎなくらい、すでに( ̄∀ ̄;))。
人を頼ることで相手の何かを引き出す。
何が引き出されるかはわからないけれども、ものすごく大事な役目な気がする。
そしてあまり期待しないように気を付けたいけれども、それは良い方向に向かってくれる気がしている。
繊細な内容だから気をつけないといけないけれども、とにかく相手を頼ることは、相手の中の何か大切なものを満たす可能性がある。
そう信じて、私もますます周りを頼ろう作戦に精を出すことにした(笑)。
タイトルの『バレンタイン効果』。
真面目に、バレンタインのチョコ渡して良かったーーーv( ̄∀ ̄)v!!!
賄賂と言われようが、やり方が姑息と言われようが、ここはやったもん勝ちだから、私はめげずに気持ち良くやれる方法を極めようと思っている。
今後もとにかくイケメンたちを頼りまくって、私は自分の難を越える気満々でいる。
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