2014年9月24日水曜日

日記帳を探して

1年ほど前から、次代日記帳を探し始めた。

今の日記帳も、約10年前、十数軒の文房具店を見て回ってようやく手にした一冊だった。

当時は、

色は茶色
リング不可
日付は自分で記入できるもの
罫線入り
表紙の素材は合成でもいいので皮素材に近いもの
表紙は無地

という条件をすべてクリアするものをひたすら探していた。

探すとわかるけど、本当にそんな日記帳、無いに等しかった。

新潟住まいだったわたしが、今の日記帳に出逢ったのは、新宿にある東急ハンズだった。

最初見つけた時、それは箱に入っている日記帳で、

さらに透明ケースに収められていて中身まで見れなかった。

近くに店員さんがいないのを確認すると、

悪いとは思ったけど、背に腹は代えられず、

ケースのセロハンをそっと剥がし、箱から日記帳を取り出し、中身を確認した。

上の条件をすべてクリアしていた。

最後の一冊のようで、他に在庫がないようだったから、

もう一度箱に入れて、

透明ケースのセロハンを貼り直し、

そして何事もなかったかのようにレジまで運んだ。

こだわっただけあって、約10年近く使ったこの日記帳、一度も飽きることがないどころか、

使えば使うほど愛着が湧いた。

どこに行くにも一緒で、

ひとりで旅した時も、

友達とどこか面白い土地を訪ねた時も、

その時その時に住んだ場所の家の中、職場の中でも、

どこへでも持ち歩いた。

祖母を亡くした時も、行き帰りの飛行機の中でこの日記帳は広げられた。

そんな日記帳も、今年2014年中に日記帳が終わってしまうのは、

残りのページ数と自分の日記のペースを合わせて計算すれば、100%確実だった。

だからこの1年ほど、思い付いた時に文房具屋をのぞいたり、

楽天やアマゾンなんかの通販サイトで必死に検索したりした。

今回は、色と素材にはそこまでこだわりがなく、

とにかく10年後も飽きずに使えるデザインで罫線入りで日付無し、リング不可とあれば、

ぴんとくるものがあったら即行で購入しようと決めていた。

決めていたけど・・・

無い。無い。無い。

通販含めて、恐らく1000冊以上はチェックした。

店も、前回の十数軒よりもっと足をあちこちに運んでいる。

でも、無い。

びっくりする位に無い。

日記帳自体は売っている。

だけど、ぴんとくるものが、一冊も無い。

あまりにもなさすぎて、ノート専門店やノートを自分でデザインできる店もチェックしたけど、

なぜかこちらの望む形態のものではないノートしかデザインできない現状で、

もしくは50冊以上の注文とか、

もう全然あてにならないとわかった。

ちなみに、今の日記帳は、もう生産停止をしていて在庫がない、とメーカーに直接確認した。

これはわたしが勝手に感じたことだけど、

どの日記帳も、日記帳をデザインした人は、自分で日記を書かない人だと思う。

ブログじゃなくて、紙の日記帳というものに、書かないという意味。

わたしのように、毎日書くのではなくて、書きたい時に書く人にとっては、

日付入りも困るし、何せ1冊終わらせるのに途方もない時間がかかるわけで、

デザインは飽きないものがベストになる。

10年後、このデザイン古くさいとか、ダサい、とかでは困る。



もう残り2ページとなった今日。

またネットで日記帳探しを始めた。

さっき1冊気になるノートはあった。

今回は、日記帳ではなく、厚いノートだったけど、

デザインはOK、でもたった一言が気にかかっている。

レビューが35件もついていたから、わたしはまたこのレビューを全員分読んだ。

たった一人のレビュー。

その方のレビューがとんでもなく気になったのは、

実際に使ってみてのインクの染み具合について、とてもにじむとあったから。

その方は最初万年筆を使われたらしい。

万年筆は全部しみて、全く使い物にならなくて残念、とあった。

ボールペンならOK、でも水性だとどうかな・・・(わたしの日記専用ペンは水性)

この言葉がとてつもなく気になり、今購入するかしないか迷いどころ。



日記帳を探し続けて1年あまりが経った今。

時代は変わったんだなと思う。

この10年で、ブログ含め、色んな発信ツールが個人向けにとても発達した。

手帳も、デジタル化がだいぶ進んでいると思う。

だけれども。

アナログで書く日記帳には、そこにしかない良さがあって、

携帯電話やパソコンを持ってみても

「あぁ時代と共にわたしと歩んできたんだ」

なんて一度も思うことはないけれど、

日記帳を持つと、それは全く反対で、

本当に自分の歩んだ道と一緒に歩いてくれたパートナーなんだなぁと感じる。

ひたすら、次のパートナーに無事出逢えることを願うのみの毎日だ。

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