>昨日2022/08/10
「武士俣さん、ちょっと適当なメモ用紙貸してもらっていいですか?」
はにかみ屋さんは私からA4サイズのメモ用紙を受け取ると、それに自分の左手を開いてのせて、そして指の輪郭をサラサラっとボールペンでなぞった。
その後、指と指の間に数字を1から3まで書き込んで、プラス別の部位も簡単に描いて、そして私に向き直って説明を始めた。
途中で「武士俣さん、どれでもいいのでペンを1本貸してもらってもいいですか?」と言われて、適当に1本差し出した。
はにかみ屋さんはそのペンと自分のボールペンを指の間に挟んで、そして直前に紙に書いたメモ用紙の手の図と合わせて、何がどうなっているのか、機械の動きの説明をしてくれた。
ちなみに一番わかりやすい説明だったのは、「佐藤さんは佐藤さんの家に帰るでしょ!鈴木さんの家には帰らないですよね?それはこういうことです」
だった。
とかいう説明を、私のすぐ隣りに横並びに並んでしてくれた。
はにかみ屋さんは、最初こそ人見知り全開の人だったけれど、慣れてくると基本的に距離感近く並んだり話したりする人だとわかった。
近さとしては間20センチくらいな感じ。
>今日2022/08/13
上の出来事を書いてから3日も経った。
だから「昨日」と「今日」がズレているけれど、上のことを書いたのは11日だから11日からしてみると「昨日」になるから、とりあえずそれはそのままにしておこう。
はにかみ屋さんとのやりとりをしながら、私はまたしても違うところに意識が飛んでいた。
はにかみ屋さんが手を紙の上にのせて輪郭をなぞったり、私にペンを借りたり、はたまたやたらと近い距離で隣りに横並びになったり…。
説明する時も紙を見つつ、私の目を見て私が理解しているかどうかを確認しつつ。
なんていう一連の行為を眺めて、これがイケメン上司とだったらどんなに楽しかったかな…なんて考えた。
手の輪郭とか、ペンを貸すとか、目を見て確認とか、鼻血ぶーだなと思った(笑)。
イケメン上司と最高に身体的距離が近くなれたのは、私が複合機を占領してコピーを取るとかしていた時に、不意にイケメン上司が何かを印刷して取りに来る、その超一瞬が何回かあった時になる。
だけどそんなのは私は背中を向けているし、不意打ちすぎるし(仕事でいるからイケメン上司だって好きこのんで私が占領していたところに来たわけじゃないと思う)、私もすみませんなどと言いながらやってくるイケメン上司に「えっ、あっ、すみません」みたいな、アワアワしながら受け答えにもならない反応しかしなかったと思う。
そうそう。
まずは、はにかみ屋さんの席に私が質問があるから席に戻ったら連絡ください、内線もらったら席に伺いますとメモ書きを置いて(しかも前の日に使おうと思って席に行ったらいたから使わなかったメモを、日付のところを手書きで直して使い回したメモ)、そうしたらはにかみ屋さんはわざわざ私の席にやってきてくれた。
体育館のバスケットコート2つ分くらい席が離れているから、来てもらうだけで申し訳なかった。
それも全く楽しいやりとりとは違うけれども、どうしてこうも接点のある仕事を今頃になってして、どうしてイケメン上司の時にはそれがなかったんだろう?と悔やまれてならない。
メモ書きも楽しくやれたし、手の輪郭を書いたメモは永久保存版とか、色々楽しかっただろうなぁと、説明を聞きながらも頭の中は別の思考に飛んでいた。
11日の山の日に休日出勤した時のこと。
その日、イケメンエンジニア硬派さんも休日出勤していて、どうしてもわからない説明は担当でもない硬派さんに質問して仕事の邪魔をしつつも硬派さんはいつも通り嫌な顔1つせず答えてくれた。
終業時間になると、普段ならいの一番に帰る私が、盆休み明け以降休む関係上諸々の引継ぎの準備をしないとでそれが終わらなくてモタモタしていると、帰る前に硬派さんが私のところにわざわざ寄ってくれて数分おしゃべりを楽しんだ。
他愛ない話で「してもしなくても良い」ものには変わりなかったけれども、それができる関係性っていいなと思った。
少し前に硬派さんから「武士俣さんと話せると、リフレッシュできます^ - ^(笑顔)!」と直接言われて相当舞い上がったけれど、それはもちろんとても嬉しいことではあったけれども、どうしてこうもイケメン上司の時とは違うんだろうと思う。
本当に周りの人たちに恵まれた今ではあるけれども、そのうちの10分の1とは言わない、100分の1、なんなら1000分の1でもイケメン上司がいた当時の時間にそういう接点が流れてくれなかったんだろう…と思う。
ご飯要員、飲み会要員、そういう立ち位置くらいにまでなれたのならどんなに良かったかと思うし、それが望みすぎならばせめてはにかみ屋さんや硬派さんとするような仕事の確認話とか、そういうの欲しかったな。
はにかみ屋さんも硬派さんもベラベラおしゃべりするタイプじゃない。
イケメン上司の人見知りほどじゃなくても、確実に人見知り派。
イケメン上司とも何か仕事で接点があったのならそのくらいまでの関係性になれたかもしれない。
それこそ与太話や仕事の愚痴、そういう何にもならない話をしたかった。
憧れて止まない関係は今も叶えてもらえるならいつの時もウェルカムなのになぁと思っている。
*
回想シーンやら比較やらが止まらない昨今。
本当にただただ連絡が欲しい。
ダラダラと書き続けたらいつかは反応してくれないだろうかと、まるで宝くじを買い続ければいつか一等が当たらないだろうかと同じような心理状態になっている。
でも、日常の何てことない些細な場面で、男の人たちから何かをしてもらうとイケメン上司の姿と重ね合わせてしまう。
圧倒的に関わる機会が少なかった私にとっては、コピー取りでもデータ入力でも何でもいいからイケメン上司と関わりたかった。
当時の職場内で荷物受けとそれの整理の仕事があって、それは私は当たらなくてしなかったけれども、それならイケメン上司とも多少の接点がある業務だったから、その仕事が個人的には羨ましかった。
今の仕事は否が応でもやらないといけなくて色々聞きに行ったり逆に聞かれたり頼まれたりするけれども、本当にどうして今の仕事みたいな感じのことが当時にはなかったのかと思う。
はにかみ屋さんも硬派さんも他の人たちも、とにかく個々に感じが違うところが私にはとても楽しいエンターテイメントで、そういう差は実際に話してみないとわからない。
イケメン上司がしゃべっているところも見たけれども今ほどのような感じからは程遠く、もし私が個人的に仕事の連絡でもくだらないおしゃべりでもできていたとするなら、イケメン上司はどんな風だったのかなと思う。
2回以上関わりのある人たちなら、その人たちそれぞれの癖とか話し方の特徴とか言葉の選び方とか、そんなことを私は無意識に注目していて、そんなこと知ってどうするのかレベルだけれど知っている。
そういうことをイケメン上司の件でも知りたかったなと思う。
こんなこと書いてどうするんだろう?と思わなくもないけれど、こんなことが頭の大半をグルグルしてるわけだから仕方ない。←すごい開き直り方( ̄∀ ̄;)
本当に何か特効薬とか付ける薬があるわけじゃないから、自分の中で「こんなことしてても意味がない」と心の底から腑に落ちたり、もうどうでもいいという心境に至るなどするその時まで自分と付き合うしかないかなと思っている。
誰か特定の人と話ができて話が弾んだりその人と自分との間で生まれるリズムがあるなんていうのは、本当に奇跡だなと思う。
その奇跡を私はイケメン上司と持ってみたかったと、決して今も過去形にならないまま、そんな願いを持っている。
この後、日が暮れる前に墓参りに父と母と行ってくる。
会ったこともないご先祖様の墓に手を合わせる。
今年の冬に亡くなった武士俣の本家の最後の当主、父のいとこの墓にも花を添える予定になっている。
生きる時代が重なって互いを知っていることは何にも当たり前じゃない、それだってミラクルなんだと感じる。
生きているうちにイケメン上司ともう一度言葉を交わす、顔を合わせる、そんな機会が巡ってきて欲しい。
あの世ではなくてこの世でそれを是非とも実現したいと、心から願っている。
↑圧が凄すぎて、反対に嫌がられるでしょ、と思っているけれども、とりあえずこのままアップすることに。
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