2020年10月27日火曜日

怒りとの対話

今の仕事で史上最高に腹わたが煮えくり返った気がする。

とにかくブチ切れた。


事の次第はこうだった。


大がかりな英訳依頼が近日中に来ることになった。


担当者のブルート(brute…英語で「野蛮人」とか「馬鹿者」、「知性、感受性、または思いやりが不足している人」を指す。ちなみにブルートは全て不足欠落している)がその依頼を係長的立場の人と時短勤務の英訳担当者にだけ連絡してそのまま放置していた。


係長がすぐに納期と量を見てまずいと判断して、私とMr.ダンディに、私は一緒に分担すること、そしてMr.ダンディには全体の添削を主とした手伝いを依頼して、それで事が発覚した。


ちなみにブルートはいつからか私に英訳依頼するのをキッパリと止めて(私も最後ブチ切れたくらいに酷い仕打ちを受けたから、このまま外してもらえたのは良かった)、だからブルートの態度には腹立たしい他の何物でもなかったけれど、関わらなくていいのだけが救いだった。


ちなみに最後ブチ切れしたのは、都合の悪いことは全て私の名前を出して報告して、良く出来たことは私の名前は消して全て自分の手柄のように完了報告をあげて、挙げ句の果て私にはお礼の1つどころか最後確認したという報告も常々なく、ところが時短勤務の育子さんの時だけはきちんとそういうことをしていて、それでもう本気で嫌になりすぎてブチッとなった。


ブルートは、私の細々とした指摘が多分気に食わなかったんだと思うけれど、少なくとも私の指摘に関しては英語を知ってる人たち全員は私の言い分は筋が通ってるどころか、そうでもしないと会社の恥を晒すようなもので、みんな周りは支持してくれて、ブルート1人だけが面倒くさがってそれを適当に流した。


派遣のくせして小生意気なのも腹が立ったのかもしれないけれど、ごめんなさい、真面目に死ぬほど恥ずかしい間違いを外部に出して会社全体の評判を落とすよりも、正しいものを示すことで会社の株や評判、はたまたあなたの評判が上がる方がいいでしょう?と思うけれど、ブルートは馬鹿すぎてそれがわからないらしい。


育子さんはそういう指摘は基本しないから、穏やかに事は進むと思うけれど、違うことは頼まれない限りはそのままだから、だからブルートがやらかそうがなんだろうがそのままになる。


ブルートは良くなることよりも目先の面倒さをいかに避けれるかばかりに注力しているようで、だから私と関わらないのはいいけれど、今回も私情で動いているだろうことは容易に想像できた。


ちなみに大御所たちは全然違っていて、何だかんだと言っても最後に私が英訳をすると見通しの立つものは、早々と私もメールの一員に入れて連絡を早い段階で取ってくれる。


ブルートは下っ端の何の肩書きもないくせして、本当にアホな段取りをしていて、周りを色々怒らせたり不快にさせている。


私だけが被害者ではなく、色んな人たちがブルートの仕事の在り方に対して、おかしいと思っているし、陰でヒソヒソと言われたりしている。


話を戻して、とにかく今回は育子さんだけでするにはあまりにも無謀どころか不可能だし、絶対的に複数で担当しないとまずいことがわかっているのに、なぜかブルートは係長と育子さんにだけ連絡するという非常におかしな連絡をしていた。


さらには、ただでさえ納期が短いのに、日本語の原稿もギリギリか期日を過ぎることもあると普通に悪びれず当たり前かのように書いてあった。


もう完全に舐め腐った仕事の仕方をしていた。


私は頼まれ方も腹立たしかったし、そしてどう考えても面倒だし、それで間に合わないとなれば残業できるのは私だけだから私に間違いなく大変な英訳が回ってくるのもわかったけれど、そんなのブルートだって絶対にわかっているけれど、係長と育子さんにだけ話して終わらせようとしている。


この一連のことで

係長:中身を見ずに相談もなしに勝手に納期を決めたこと

Mr.ダンディ:大型案件なのにブルートが部長に相談しない姿勢

をそれぞれ指摘していた、私との会話で。


Mr.ダンディがすかさず部長に、今回の大型案件は普段の英訳とは全く違って、本当に難解且ついくつもの配慮が必要であること、よって原稿が遅れるなんてのは論外で、できたものから順次原稿を回して英訳を開始しないとまずいことをメールでも口頭でも伝えていた。


私もどのように使われるのかを実際に自分の目で確認して、「超絶やばい」ことはわかった。


今回は全国兼世界規模の某イベントに必要な英訳で、いつもとわけ違うのは私だってすぐに見てわかった。


2年に1度の開催らしいけれど、今回はコロナということで会場開催はないのかあっても小規模で、あとは世の流れに倣ってオンライン開催となるらしい。


だからいつも以上に神経を研ぎ澄ましてやらないといけない状況だと思うけれど、ブルートは単なる仕事の1つとしてしか見てないようだった。


ましてやMr.ダンディがそこまでやり方に対して部長に口を出してくるなんてまずなくて、それだけでも異例だったし、そしてその後社長が青い顔をして部長のところに飛んできたらしい。(社長はしょっちゅうMr.ダンディにあれこれ相談している。)


Mr.ダンディの鶴の一声でだいぶ事の重大さが発覚したんじゃないのかと思う。


とかいうことを、なんとブルートは、意図的なのか偶然なのか、Mr.ダンディが加わってからのメールの中には入ってなくて、さすがに私はそれはまずいだろうし、本人が担当なのに事の重大さを知らないって絶対に良くないと思って、係長にメールを転送した方が良くないですか?と言ったけれど、本人の性格がややこしくて角が立つだろうから転送しないと言われて終わった。


えっ!?って思ったけれども、もう何を言ってもダメだと思って私も下がった。


私はせめてブルートに事の重大さを知って欲しいし、それを知ってもその仕事のやり方を通すのか本人に考えて欲しいとかなり思ったけれども(期待しても無駄とは知っても、本当にあまりにも英訳の仕事を軽んじているから、だからさすがにMr.ダンディがそこまで口出ししてると知れば少しは背筋が伸びるだろうと思った。ちなみに長い物には巻かれろ体質)、それも叶わず。


代わりに、係長から部長に、こういう大型案件で責任重大なものは部長を必ず経由してブルートに仕事の割り振りをするように部長から話して欲しいと頼んだら、普段ならわかったとなるような人がなぜか今回はそもそも依頼してきた本社の事務方の人のやり方がまずい、ブルートも今回は振られて可哀想なんだという話に変わって終わってしまったとのこと。


ということで、ブルートはこのまま誰からも仕事のやり方を本人も聞かないし周りも注意しないしで、終わっていく模様。


私的感情で私を毛嫌いするのは構わないけれど、仕事そのものはやらざるを得ないところは割り切ってやれよ!と思う。


本気で超超超腹が立ったけれど、色々整理していくうちに1つすごいことに気付いた。


自分の怒りが収まらず、風呂にノートを持ち込んで色々と書いて吐き出した。


・大事なことを教えてもらえない

・仕事の段取りがおかしいのに、それを誰も指摘できる人がいない

・いざという時の味方がいない

・ぐちる相手もいない

・「あいつも押し付けられて可哀想」で上からも終わらせられて、確実に本人にできることがあるのにそれも気付かないまま

・成長するチャンスを自らつぶしている


逆に考えてみた。


私の場合、本当に強烈な案件ばかりが雪崩のようにやってきているけれど、


・大事なことを教えてもらえてる

・仕事の段取りがおかしい時は、周りが丁寧に教えてくれる

・いざという時は必ず強い味方が誰かしらいる

・ぐちる相手がいる(今日も昼休み愚痴ってきた)

・何せやらないといけない状況が常だから、やらざるを得ないのもあって、できることには目をつむりたくても気付く

・成長するチャンスはお願いしなくてもじゃんじゃんやってくる


腹立たしいこともあるけれど、結局のところ、本当に恵まれているし、なんだかんだで助けてもらいまくっている。


ブルートは、本人の卑屈さやヤラシさ、さもしさ(心がいやらしい、あさましい、自分だけ得をすればいいという気持ちが見えすいていることなんかを指す、って辞書にあった)なんかが際立っていて、そこに気付いている人たちはみんな関わることを避けている。


表面的には滞りないように見せて、実際はみんな避けて関わらないようにしている。


そこまで気付いたら、腹立たしいは腹立たしいけれども、どちらか選べと言われたら私は間違いなく自分の状況を選ぶ。


ブルートからの仕打ち的なものは酷いけれど、それ以外は本当に恵まれているし、事情を話せばよほどバカな人でない限り協力してくれたり力を貸してくれる。


反対にブルートの状況は、本当に寂しくて虚しくて、さらには仕事がやりづらい。


しかもよくよく考えたら、今回は千載一遇の実はチャンスで、Mr.ダンディが目の前にいる状況で色々フォローしてもらえるどころか、全体の流れを多少なりとも把握できるなんて、今年が最初で最後かもしれない。


私は今日、Mr.ダンディと係長と会社の動向を知る社員の方、それぞれに愚痴った。


3人の話を総合すると、今回のイベントは会社の売上に直結するもので、それをまず適当にするなんてこと自体がおかしいことがわかった。


ブルートも担当するのは初めてでも、ブルートが今の場所にいる限り毎回担当するのは避けて通れないだろうから、今年は「初めて」を盾にして、堂々と周りにヘルプを求めることもできれば、やっていて上手くないことを上に相談することもできる。


なんなら「武士俣が使いにくくて仕方ない」と愚痴たって構わない、大真面目に。


そう言ってもいいから、少しでもやりやすいように周りを巻き込んで段取りを組むことなんかいくらでもできる。


ましてやMr.ダンディは若手には絶対に無理な交渉事はさせないから、立場で物を言える場面の時は若手の代わりに上と交渉して、全体の流れを整えることまでしてくれる。


だから本当は今年はかなり恵まれた状況にあるにも関わらず、ブルートはとりあえず目先の楽さを取って、せっかくのチャンスを自ら潰している。


今回だけなのにな、「初めてなんでわからないので教えてください」って言えるの。


次からは「前回やっただろう。自分で資料確認して段取り組め」と言われる。


もしくは1回やったという理由で完全に1人作業になるかもしれない、かなりな高確率で。


さらにMr.ダンディという本当に全体の流れも英語も技術も営業もオールマイティにわかる人がすぐ隣りにいるなんて、今回が特例中の超特例なのに、何でそこに相談なりお伺いなりに行かないのか意味がわからない。


私なんて、やるだけのことをやったらあとは全部Mr.ダンディに見てもらおうと今から思っているのに。


そんな会社の売上に直結するようなものを、状況を全く知らされていない私みたいなのが担当して終わりなんて危なさ過ぎる。


ちなみに育子さんだけで終わるのもそれは同じで、そもそもそんな会社の一大事な案件を状況を知らない係長と育子さんだけに知らせて依頼してること自体がおかし過ぎるし、それこそ私は省いても部長やMr.ダンディ、社長を入れての段取りの組み方をしないのはおかしい。(対外的なものは、社長も積極的どころか毎回キッチリと関わるし、普通にそういう内容なら相談もしやすいだろうに、私でさえもその対外レベルなら直接聞きに行くのに。)


本当に納得もいかなければ、ものすごくイライラしたけれども、色々並べて見てみると私よりもブルートの方がめちゃくちゃやりにくいのかもしれない。


私は自分の状況も嫌だけどまだ耐えられるし、最悪逃げれば(仕事を辞めれば)いいと常々思っているから、別にそこはどうとでもなる。


そして、少なくとも助けてくれる人や話をうんうんと聞いてくれる人がいるから、ブルートのことに目をつむれば(他も不具合は時々あるけれど)、おかげさまでそこは何とかなっている。


でも、ブルートの状況は超やりにくい。


「孤独」だとも感じる。


自業自得だけど、とにかく周りは仕事として大事かどうかを基準にブルートと情報共有をせず、本人の気を逆撫でせずに穏便に進められるかどうかを見て判断されたり、絶対に面倒になりそうだからと言って変に気遣いされたり、はたまたおかしいことでも本人の面倒な性格ゆえに周りも何も教えなかったり


そんなの仕事のクオリティが下がるだけだし、本当の意味で困るのは自分なのになって思う。


そんなこんなを思ったら、私は何にも自分が危ういとは感じなくなってきた。


ブルート1人の精神的破壊力は凄まじいものがあるけれど、それ以上に私は確実に恵まれている。


そしてこんな風にブツブツ文句を言いながらも、状況を整理したり、自分の心の安定を図ったりする、そういうことができる自分で良かったなと思っている。


本当に今日の日中は、怒りが爆発してとうとうブルートや部長に食ってかかるんじゃないかと思ったくらいに怒りが充満していたけれども、こうやって少しずつ良い方に向かえるようになってきて安心したしスッキリしてきた。


ブルート案件はしばらく付き合うことになりそうだけど、そこはもう私の方がうんと恵まれていることを何百回と思い出して、そしてこれさえ終わればまた関わらなくて良くなるから、その時のお祝いを自分に用意しながらなんとかやり過ごそうと思う。

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