2018年10月20日土曜日

振り返りノート>パズルのピース

>>>枠なし振り返り

ーー2017年7月2日

改めてお礼を言うかどうか5日間も迷った自分がいた。

そんな悩みに5日間も費やすなんて、粋なことだった、今振り返ると。

普段ならさっさとお礼を何の気構えもなくさらりと言う。

その場でありがとうございますとは言ったけれど、もう一度きちんと言いたい、そう考えた。

お礼も言いたかったけれど、ちょっとでもいいから今よりももうちょっとだけでも仲良くなれないものかと、そういうよこしまな気持ちもあった。

その頃には、その人が無駄話をするタイプじゃないことはわかり始めていたから、そもそも突然話しかけるような形でお礼を言うのも超難易度が高かった。

どのタイミングで言うの?とか、そんなことだけ言うために話しかけるって変じゃない?とか、今さら…って思われるかもとか、まぁ頭のお喋り具合はすごかった。

日が経てば経つほど言いにくくもあり、1人でああでもないこうでもない、と悩んでいた。

言う!と決断できたのは、その前々日ぐらいに電話がきて、その方から「今できることをする」ということを教えてもらったから。

内容は忘れたけれど、その方はけっこう大きな問題を本人が前にしたのか周りがそうだったのかで、それでその言葉を口にしていた。

今できることは逆に今しかできないみたいなことも言ってた気がする。

それで私は言おう!って決めて、そしてタイミングよく言える瞬間があった時に、突然話しかけてそしてお礼を改めて言った。

素っ気ない返事が返ってきて少しばかり残念だったけれど、まぁ言えたは言えたからいいかとその場は終わった。

そんな風に悩めた当時が今となってはとても粋でとても贅沢だったなぁと思う。

その時はまだ明日もあさっても来週も来月も数ヶ月後も普通にやってくると疑わなかったから。



ーー2017年10月1日

1万年以上保存がきくというツバメノートを購入した。

そこに記録を残そうと思った。

その人との間であった小さなやり取りたちを記そうと思って選んできた。

持ち帰ったテプラの名前のシールや、小さな本人直筆のサインのコピーもそのノートに貼ってある。

その日の私はすごい願い事を日記の中でしていた。

「新しいところでも今みたいに近寄りがたいオーラを出してて欲しい。女の子が言い寄ってきたら、私にしたように超冷たくつき離して欲しい(←身勝手)」

世の中には男の人がたくさんいるのに、どうしてその人なんだろう…って書いていた。

自分のタイプを書き並べて、今でもそういう人がタイプだと思っているのに、なんで〇〇さん?って失礼なことも書いていた。

色々やさぐれたこと書いた後、最後にこんな風に書いている。

「恋とも愛とも呼ぶのに抵抗があって、唯一自分の中で抵抗なく受け入れられたのが『愛おしい人』だった。何がどう愛おしいのかなんてわからないけど、それだけはしっくりときた」



ーー2017年10月2日

朝出勤前の車の中で号泣する。

猛烈に寂しくなって、仕事行く前なのに目が真っ赤になるほどに泣いた。

しばらくそんな日が続きまくる。

「涙の理由はうまく説明できないし、自分でも正直わからない」

涙はくしゃみや鼻水の生理現象に近くて、泣きたいわけじゃないのに涙が勝手に出てくる、そう書いてた。

1年するとそこまでの涙は出てこなくなったけれど、この振り返りノートを書いている途中、何度も涙がドバッと出てきた。

冒頭の贅沢な悩みもそうで、今それ読むと泣けてくる。

その人が目の前にいた時間、そして小さなことに一喜一憂しながらもその人を見ていられた時間、色々思い起こすと心の奥の方が震える。

その人は私のよくわからない涙を誘発する人になっている。



ーー2017年10月11日
〜最終日から2週間後〜

ファイルの片付けをした。

そのファイルは、その人にそれならここにありますよ、と教えたファイルだった。

もしかしてその人が携わった仕事だから、何かしら書き込みがあるかも!と期待して開いて見たらビンゴ!

そのファイルを見て、私はますますその人の仕事の仕方に惚れ込んだ。

仕事上、たくさんのファイルを目にしていた。

ファイルには決まったものたちを全て入れることになっていたけれど、私はその中のほとんどが使われてないことを知っていた。

その使われてないものしかほとんど見たことがなかったから、それが当たり前だと思っていた。

その人が携わった仕事ファイルを見て驚いた。

白紙で毎回鎮座している用紙に全て記入があった。

数ヶ所の署名欄には署名がきちんとされていた。

誰もチェックしないページのところまで署名がされていたぐらい。

ちなみにそこに署名していたのは、その人以外誰もいなかった。

仕事用資料にも、全部細かく日付と名前を書き込んでいた。

誰も見てないようなところも一切手抜きがなかった。

数冊見たけれど、どれも同じように完成していた。

その人がいた時は、その人の仕事ぶりは目で見るものが全てだったから、実際の仕事の中身は見たことがなかった。

目で見てる限り仕事がすごくできるのはわかったけれど、それを証明できるものは仕事の絡みがないから見る機会がなかった。

ファイルに挟まれていたメールに続いて、見ることができた成果物だった。

私の想像以上にすごい仕事ができる人だったんだな…とそのファイルたちを見て思った。

そして、そのファイルのありかについて聞いてもらえて良かった。

その人が自分の仕事で必要だから聞いてきたことを知っていたから、私も「もしかして何か書かれているかも」という予測ができたし、それがなければ自分では見ることもしなかったと思うから。

いつの会話だったのか忘れたけれど、その人がいなくなってからだいぶ経った後、後輩くんと事務さんとで何かしらの仕事の進め方について話をしていた。

後輩くんは「××さんの時はどうしてたんですか?どうやって見極めて判断してたんですか?」みたいなことを事務さんに聞いていた。

事務さんは答えていた。

「もうさぁ、わかると思うけれど、××さんは絶対に無理だったから、〇〇ちゃんに毎回聞いてたよ!本当は〇〇ちゃんに聞いちゃいけないことだったけれど、頼れるの〇〇ちゃんしかいなかったから、だから〇〇ちゃんに聞いてたんだよね」

「そうだったんすねー。〇〇○さんならきちんとそれ判断できますもんね」

事務さんはその人に頼りきっていたことを説明しながら、後輩くんもそれなら絶対大丈夫だったと確信しながら、話をしていた。

(断片的にしかわからなかったけれど、後輩くんともう1人の人に替わってから、その何かしらの決定に毎回かなり苦戦してた模様。
事務さんたちも男性陣不在の時に相当不平不満を言っていた)

本人はそんな風に評価されてたなんて知らないだろうなぁと思いながらその様子を見ていた。

ちなみにぬけさくなところもあって、いつだったか誰もいなくて私が来訪者の応対をしたことがあった。

町内会の役員のおじさんで、町内会費がうちのところだけ支払われていないということの催促に来られた。

かなりネチネチと言われたけれど、私は誰の担当かもわからなかったから、とりあえず事務さんに事の顛末を伝えた。

山ほどクレーム対応をしてきたから、そのおじさんのネチネチは平気だったけれど、それがその人の担当とは知らず、あぁ本人に私が直接言いたかったなぁなんて思った。

あとから、本人がいない時にあんなに机の上が汚いからそういう書類がなくなるんだよと言われていて、笑いそうになった。

そして、対応したのが私で良かったなと思った。

これ事務さんのどちらかなら、後から私の10倍は話を盛って本人がいないところで文句をぶうたれてたと思うから。

基本的にきっちり仕事をする人だというのは見ていてわかったから、逆にそういうちょっとした抜けとか、机周りのごちゃごちゃ感とか、夏になっても置きっ放しのダウンとか、そういうアンバランスな感じが私にはツボだった。

役職名はいかついし、仕事は真面目にしっかりしてるし、外見はイケメンだし…と隙がないと言うか、近寄りがたい要素満載過ぎたから、少しでもそうした抜けてるところとかを見るとホッとした。

その人がいなくなった翌日の日記にこんなことを書いている。

「Sさんと話してて、私何一人で高嶺の花のようなさわやかイケメンを選んでるんだろうって思った。他にもっと男の人いるじゃん!って。しかも〇〇さん、自分ががんばらなくても女の人寄ってくるよねって。私もその1人だ。なんかアホアホな感じがしてきた」

自分を卑下するつもりはないけれど、私では不釣り合いな感じは否めなかった。

だから、その人の人間らしいところ、抜けてるところとかうっかりしてるところとか、本当はそういうところをもっともっと知りたかった。



ーー2017年12月8日
〜日々の記録ノートより〜

〇〇さんがいたことで、ドシッとかまえてる〇〇さんがいて安定していたこと

いざとなったら絶対に頼れる人だったこと

〇〇さんが感情を表に出さないタイプの人だったからそれで根底が落ち着いていたこと

もちろん100%なんてないけれど、私も自分のことに集中できる、安心して集中できていたこと


↑こんな風に書いていた。

職場の中がものすごく不安定でみんながイライラを募らせていた時期で、そんな時にその人がいた時がどうだったのか私なりに分析して書いたメモ。



ーー以下携帯メモより抜粋

・・・2017年10月1日
過去に生きるつもりはない。
だけど、憶えておきたい。
本当にあったことを。


・・・2017年10月7日
【『カフカ』さんという方の本より抜粋】

本気だから傷つく。
それは多分むき出しの心でぶつかっているから。
誰にでも心をすべて見せることはない。
どこかで人と距離をおく。でも本気の人は別。
自分のことをわかってほしいから距離は近くなる。
近づくから心にふれる。
傷つくことを恐れては
相手の心に届かない。
(p258)

言葉にして
はじめて形になって
温度がうまれる。
言葉にすることで
相手の奥の奥に
自分の気持ちを
そっとおいてくることができる。
(p284)


当時は、自分が言葉にできない部分を女性向けエッセイ本とかを読んで、それで自分の心の言葉を埋めてた。

特に2つ目の言葉は、すごく響いた。

私も置いてくることができたのかな…と、それができたとするならそれだけでもなんだか嬉しいなぁと。


・・・2017年10月9日
前職場の〇〇さんに窓口で会ったこと
郷さんがドルチェ〇〇のお菓子を差し入れてくれたこと


このメモは、過去の思い出の一部。

それを思い出した時の衝撃はすごかった。

\(´⊙ω⊙`)/ってなった。
(↑自分なりに驚きの絵文字を作ってみた)

その前の職場でその人と同じ苗字の男性〇〇さんがいた。

前の仕事とその次のその人と出逢う仕事の間に1週間程度の休みがあった。

その時に役所の諸々の手続きに行った日、なんとその〇〇さんにバッタリ会った。

〇〇さんとは、〇〇という名のラーメン屋で会ったり、郵便局で会ったり、窓口で会ったりと、他の人とは起こらないシンクロだらけだった。

郷さんの差入れはこんな風だった。

当時1ヶ月だけ休日窓口を設けていて、私は1日だけ休日出勤をした。

郷さんは正規の方で、その日臨時で出た人たちにわざわざ差入れを持ってきてくれた。

その時に配られたスイーツが、後に私のこのブログを再開するきっかけになったその人の苗字が入った洋菓子屋さんのものだった。

1年前(2017年)の今頃、その人との間にあった出来事をブログに書こうかと初めて思った日、その洋菓子屋さんの名前入りの車の真後ろにたどり着いて(プラスもう2つのシンクロ)、そんなレアなことが起こったことで私はブログを再開した。

で、そんな風になる半年ぐらい前、まだ私がその洋菓子屋さんの存在も知らなかった当時、郷さんがそこのお菓子を差入れしてくれた。

郷さんは、その洋菓子屋さんがある隣りの市の住人ではないし、ましてや休日出勤の窓口は新幹線の停まる大きな駅のすぐ近くで、差入れするためのお菓子屋さんならたくさんある。

郷さんがどうしてそのお店のお菓子を差入れしたのか、ましてやどこで買ったのかも知らないけれど、とにかくそんな風にして私はそこの名物菓子を知ることになった。

しかも郷さんも毎週土日に差入れしたわけではないと思う。

その日は小学生の子どもを連れて、近くに用事があったとかなんとか言っていた。

ということを突然思い出して、そんな偶然ってあるの?と思った。

1つ1つのことは全く関係ないけれど、その人に出逢うことを軸にすると、1つ1つの関係ない出来事までもが全て1本の線で繋がるようになっていた。


・・・2017年10月10日   0:48
今日人生最後の日なら
〇〇さんに伝えたいメッセージを言葉に置き換えてさらにはそれを見える化にしたから
何も後悔はない


ブログをその人に伝えるためだけに本格的に再開したその日の夜に浮かんだ言葉。


・・・2017年10月19日
この瞬間一番欲しいものは手にしていない。
だけどそこに対する気持ちだけは持っている。
それが全てだと思う。


・・・2017年11月1日
【本『ミラクル  奇跡の毎日が始まる』より抜粋】

本音を伝える

あなたの中に閉じ込めている本当の気持ちを伝えましょう。
大きなことから何気ないささいなこと、ちょっとした疑問まで、その大小にかかわらず、どんなこともです。伝える相手、互いの立場、「いつどう伝えるか」といった場面などは一切関係ありません。
今、あなたの本当の思いや気持ちを、すべての流れが必要としています。
すべての物事は、パズルのようにぴったりとはまっています。あなたの本音は、パズルの大切なひとつのピースなのです。あなたが本音を伝えることで、ほかのピースもはまるでしょう。
今、全体はあなたのピースを必要としています。
湧き上がってきた思いを、無視してはいけません。
それは、チャンスを逃しているのと同じこと。
自分を深く知るチャンスを、物事がありのままになるチャンスを。
自分に、世界に、奇跡が起こるのは、あなたが「本当の音」を出したときだけ。
(p56)


・・・2017年11月28日

4:39
あの冷たい目
キラキラした目と冷たい目
その両方を見た私
何でも両極端を見てきた人生の流れがあったからこそ、その冷たさだけじゃない温かさも知れる、そんな風に感じる

19:21
Sさんから〇〇さんが「☆☆☆☆LOVE」と口にすることを教えてもらう

(☆=その人の好きなもの)


明け方のメモは、キラキラした目も冷たい目も両方を見ることができた自分に対して、片方だけじゃない両方を知れて良かったという気持ちと、冷たい目があるからより一層温かい目が際立つことへの称賛のような気持ちで書いていた。

夜のメモは、羨ましかった。

LOVEの相手は人じゃないけれども、LOVEと言ってもらえることがめちゃくちゃ羨ましくて、そしてヤキモチを焼いた。

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