2017年12月10日日曜日

サヨナラまたいつかの夢


木曜日の早朝、とてもはっきりと記憶に残る夢を見た。

細かい会話の内容や風景はそこまではっきりと覚えていない。

だけど夢の中で私がとっさに思ったことはものすごくはっきりと覚えている。
 

夢の中で私は過去に大切だった人と再会していた。

場所はそれが誰のアパートなのかわからなかったけれど、生活感を感じるアパートの一室だったことは間違いない。

過去にも数回その人は夢の中に登場している。

ただ今回だけはこれまでとは全く違った内容の夢になっていた。

今回はなぜかその人は自分の今についてぽつぽつと喋っていた。

自分のことは色んな理由であまり口にしない人だった。

私も無理に聞き出そうとはしなかったし、相手が今だというタイミングの時はぽつぽつと自分について話すから、私はそういうスタイルでいいと思っていた。

だから夢の中で自分のことをかなりな量話すその人を見て、「あぁなんかいつもと違うなぁ」と思った。

聞きたくないような話も含まれていたけれど、とにかく聞いていた。

そして聞きながら、「これは私が次に進んでいいんだよ」っていう話だと理解した。

これまでだったら寂しいだの悲しいだの色んな感情が入り混じっていたけれど、今回だけはなぜかすっと「次に進むんだな、私」と思った。

次に進むけれど、そうだそうだ、例のものはどうするんだろう、生きているうちに会おうと再会の約束は取り付けないといけない、なんて思ったまさにその時のこと。

そこにはいないある人のことが私の頭の中をかすめた。

私はそれではっきりと自分が38歳でその夢の中の自分は今の自分そのものであることを悟った。

頭の中をかすめた人は、私が38歳にならないと会えないようになっていて、その人が夢にこそ出てこなかったけれど私の頭の中にふわっと出てきた。

これまでに絶対に出てこなかった新しい登場人物が出てきた。

それも、夢の中じゃなくて夢の中の私の頭の中に。

そして私は自分の今の現実に起こっていることを、ある種のうれしい気持ちで眺めていた。

またすぐに話を聞く態勢に夢の中の私は戻ったけれど、最後の方にもう一度その人がもっとはっきりと私の頭の意識の中に登場した。

私は目の前で話す人よりも、目の前にいない頭にふわっと浮かんだ人に対して、「これって大丈夫なのかな?」なんていう心配をしていた。

心配しなきゃいけない間柄でもないのに、私はそう心配した。

 
目が覚めて夢だとわかった時、私は前に進み始めている38歳の自分というのをものすごく強く感じた。

これまではその手のタイプの夢の時、例えば他の登場人物がいてもそれは私に影響を及ぼすようなタイプの人は一切出てこなかった。

今回も学生時代の女友達がなぜか出てきたりしたけれど、何かそのプラスアルファの人物が影響を及ぼすことは絶対になかった。

だけど今回は違った。

プラスアルファの人物は、本当に私の人生にひょっこりと現れた人だった。

私が何も期待していないところに突然出てきた人だった。

何で今なの?何で私はこの人と出逢っているんだろう?なんてことをそれはそれはたくさん思った人だった。

その人物が夢の中の38歳の私の頭の中にもいて、ちょこちょこと存在をアピールしてくるのだから、これは次に進みますの合図だなと思わざるを得なかった。

夢の中の私は現実の私とそう変わらない状況にいた。

隣りにパートナーと呼べる人がいるわけではないところはまさに現実の生き写しだった。

それでも私は「私は次に行くんだな」と思えるところまで進んでいると知り得るのは単純にうれしかった。

いつまでも前に進めず悶々としていた私じゃなくて、ちょっとは前に進んでいる自分、まさに今の自分と変わらない姿を夢の中でも確認できてほっとした。

そしてそれでいいんだと思った。

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