2015年9月6日日曜日

味噌汁のおいしい季節

普段ほとんど味噌汁を作らない。

これは季節を問わず、たとえ秋や冬でも作らない。

全く作らないわけではないけれど、月に1~2回も作ればいい方だと思う。

理由は単純で、面倒なのと、一口コンロである以上味噌汁にコンロを占領されると他のものを

同時進行で作れないから。

それでも秋、冬になると豚汁やいも汁など汁ものをメインにする日もある。


今年の夏と秋はすごくわかりやすい形でやってきた。

7月の梅雨明けから8月の立秋に至るまでのほんの2週間強、強烈な日差しと気温上昇で、

ここ数年感じたことのない猛暑だった。

当時は残暑もすごかろうと個人的に予想していたのに、立秋を過ぎた辺りから暑さは和らぎ、

そして9月に入ったら突然の涼しさと秋雨前線が一気に押し寄せた。

9月に入ってもいつもの年ならまだ暑い暑いという日の方が多かったけれども、今年は暦通りに

天候が移り変わっている。

そのおかげか、今朝むしょうに味噌汁を作って飲みたくなった。

昨日たまたま出先で見つけた「山形のだし」。

きゅうりやなす、しそなど夏野菜を5ミリ単位で細かくしたものに「納豆昆布」と呼ばれる昆布と

あとは適当な調味料で味付けしたもの。

自分でも材料を揃えて作ったりしたけれども、各家庭によって違うと言われる味付け。

どれが正しいのかもわからず、ましてや本場の山形県のものなど食べる機会もなく、毎回適当に

作っていた。

自分で作ったものも美味しく食べたけど、昨日買ってきた「山形のだし」はレベルの違うおいしさ

だった。

市販品は何でも当たりはずれがあるから普段であれば買わないけれども、半額になっていて

お値段がとってもお手頃となり、失敗してもいいかと思って連れ帰ってきた。

もっとお連れすれば良かったと思う位に美味しかった。

昨日買ったお店が我が家からはとてつもなく遠いのがうらめしい。

今朝はそのだしと納豆を合わせたものに味噌汁を付けようと、起きてすぐの頭ですぐに決めた。

具は、キャベツ、かぼちゃ、車麩、ねぎ。

かぼちゃは両親の友達が畑で作ったもので、盆の帰省時に新潟から持ち帰ったもの。

母いわく、すごく美味しいかぼちゃと絶賛していた。

キャベツは、史上最高にまずいキャベツにあたり、それを消費するための苦肉の策。

旬のキャベツ以外はどれも大して味に差を感じたことはないけれど、今回は何がどうしたのか、

びっくりする位にキャベツがまずい。

キャベツは、玉ねぎ・人参に次いで1年を通してストックする野菜だから、買う回数も多い。

これまでキャベツを食べてまずいと思ったことは一度もない。

自分が味覚障害でも起こしたかと思うようなまずさで、まずいキャベツなるものがこの世に存在

すること自体に驚きを隠せなかった。

人生で一番美味しかった味噌汁は、ある男の子が海外でみんなにふるまってくれたものだ。

味噌はあってもだしはない、そんな中で最高に甘くておいしい味噌汁でものすごく感動した。

本人に作り方を聞いたら、とにかく野菜を煮込むこと、そうすると野菜からだしが出て甘くて

おいしくなるとのことだった。

それにならって、今日のキャベツと美味しいかぼちゃに期待をした。

残念ながら、キャベツは煮てもまずいままで全く期待には応えてくれなかった。

それでも、野菜がことことと煮込まれる音、野菜から出る特有のおいしそうな匂い、そして味噌を

加えた後の味噌汁特有の匂い、それだけでも十分朝から贅沢な感じを味わった。

一気に季節は秋めいて、気付いたら味噌汁が似合う季節になったんだと悟った。

かぼちゃはおいしかったけれども、味噌汁に使うにはもったいなさ過ぎて、残りは煮つけにしよう

と決めた。

車麩はおいしいけれども、味噌汁の中では変に主張が強すぎて、やっぱり車麩には車麩に合う

料理があるんだろうなぁと思った。

期待大だった山形のだし入り納豆は、これまたもったいないことをしてしまった。

納豆がだしの繊細な味を消してしまう。

だしはだしだけで、そして白ごはんと共に食べるのがベストだとわかった。

まだ山形のだしがあるうちに、今度はおいしい味噌汁をこしらえて食卓にのぼらせようと思ってる。

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