2022年7月11日月曜日

求ムラブコール

求ムラブコール』というタイトルは、残業中に考えた。

金曜日、朝から血管がブチブチと切れそうな大至急の英訳依頼が来て、何がどうしたらいきなり資料の提供が決まって今日言って今日みたいなスーパー短納期になるのか、3年目となった今も全くもって理解に苦しむ。


星回りが強烈なのか、この1週間そんなことばかり続いていて、朝からわぁわぁと女性上司たちにもMr.ダンディにも文句を言い散らした。


Mr.ダンディなんかは慣れたもので「絶対に来ると思ってたよ(笑顔)!」と言って、ギャアギャア騒ぐ私をなだめいさめ、「大丈夫、きちんと(上層部の関係者に)話をするから」と言ってもらい、とにかくやらなきゃいけないからやり出した。


元々やる必要のある仕事はそのままスライドして英訳の後に残ったままだったから、そちらの仕事を午後からはやって、そして白目剥きそうになりながら眠い( ´Д`)..zzzZZとなりながらものらりくらりとやっていた。


そうしたら部長がやってきて、武士俣さん5分くらい大丈夫?と聞かれて、私の席のところで話をした。


会社の人事はよくわからないけれど、今の部長は3人目の部長で、元々個人的な趣味が似通っていて部署が違う時からおしゃべりをしていたから、過去最高に話しやすい上司が上につくという構図になっている。


私の身の振り方の話だった。


部長のさらに上司というか、会社の最高幹部に位置する1人からも私の今後の身の振り方を確認して欲しいと頼まれたと言われた。


次の3ヶ月更新が現状では最後の派遣契約になる。


会社の第一希望は正社員で残ってもらうこと。


この間ラブコールと題したどこかの記事に書いたように、辞めたい時にすぐに辞めれるようにするために、別の名称での派遣(今が事務なら次は営業事務みたいな)とか、あとよその部署の派遣さんで無期雇用に切り替わって3年経過後も残っている人がいるから、そういうやり方もあるんだと思う。


いずれにしても、会社からは熱烈に残って欲しい希望が出されていて、それに対してとりあえず11月までは残りたいと言っているけれど、それ以降はわかりませんと返している。


幹部側は今回とうとう「社員で残ってもらえるなら役職を付ける」とまで言ってくれたようだけど、現部長がすでに「本人に伝えはしますけど、武士俣さんそういうことに興味がないと思われるのと、そういうことになびいていくタイプの人ではないと思うので、そういうことをちらつかせても本人の意思は変わらないと思います」と返してくれていて、本当にその通りですと言った。


なんなら役職なんか絶対に嫌なので、欲しいとさえ思っていませんと返した。


「あ〜、やっぱりね()!武士俣さん、絶対にそう言うと思った!」と笑われた。


「とにかく◯◯さん(幹部)から熱いラブコールが来ていて、それで私も何かしら返答しないといけないのと、私も本当の本当に武士俣さんに残って欲しいし一緒に仕事をしたいの」と言われた。


ちなみに部長からの打診は春先に続いて2回目で、次の時は必ず何かしら決断しないといけないわけだからその時は確実に返事をしますと伝えた。


あとは、とにかく次なる人員を育成するためにも誰かしらを雇うなりなんなりして置いて欲しいことも伝えた。


部長は最終的に、「さっきの話少し盛ってしまったんだけど、もし誰か新しく置いてもらえるなら残る可能性もあるかもしれませんって言っちゃった*:.. o()o ..:*」(顔文字は大袈裟じゃなくて本当にこんな風)ってわざわざ教えてくれた。


これだけ書くとまるで私がとてつもなく優秀みたいな人のように聞こえるかもしれないけれど(自分で言うあたりがすでに怪しい)、それは違う。


はたから見ると多分こんな風

・英語力がある

・きっちりと仕事をする

・至急案件も即対応で残業もできる

・上の人だろうがなんだろうが何かしら違和感があればとりあえず確認する


これだけ書くと、優秀な人材みたいだけれど違う。


英語力はさておいて、後半のきっちりとか即対応+残業可とか誰でも彼でも確認とかは、私なりの理由があってしている。


仮に「やらない」選択を私がした場合、もれなく体調不良という形で私に「やれよ!!!」の全くありがたくないパンチが送りこまれ、それはもう本当に何度くらってもよろしくないパンチで、具合が悪くならないようにするために否応なしにやらざるを得ないという。


あの人何であんなにクソ真面目にやってるのか!?と周りから見たら不可解な変な人なんだろうけれど、そしてそんな事実を知らない上層部からは異常なほどのモテぶりだけれど(モテたい相手が毎回違い過ぎる件(T ^ T))、そうじゃない、真面目に私は自分の健康第一にするためには、待ったなしの唯一無二の選択でやってるに過ぎない。


とにかくそんなこんなで、ラブコールがまた届くという金曜日。







やる気のないところに想定外のラブコールが届き、私は真面目に「どんな理由で辞めるのが一番スムーズで円満か」ということを考えた。


もちろん残業中に。


手よりも頭が動いて仕方なかった。


頭というよりも妄想が暴走と言う方が一番近しい状態だった( ̄∀ ̄;)


私が考えたベストな理由、ベストと言うからには「最上級」、これ以上ない良い理由、「寿退職」!!!


それも、単なる結婚じゃダメで、「相手の人が県外で私も新潟を出ないといけないんです」のパターン。


めでたいし、物理的に勤務継続は無理だし、みんなが納得せざるを得ない素晴らしい理由。


「オカルトの世界でがんばります」だと、「それで食べて行けるの?」「趣味でやったら?」「ここにいたらお金が安定するから、合間にやるのがいいんじゃない?」とか、まぁいくらでも痛いところをつつかれる。


でも、「結婚が決まって県外に引っ越すことになりました」なら、「おめでとう!残念だけど仕方ないね」でまあるく収まる!


もう嘘でもいいから、結婚+引越しで新潟離れます、くらいしか何のひずみもなくスムーズに辞めれる流れはないんじゃないかと思った。


私が辞めると言えばもちろん辞めれるけれど、できるだけ円満にいきたいから、円満のトップはやっぱり寿退職()


ちなみに派遣だから単なる契約更新しません、というだけだから退職とは違うけれど、とりあえず会社側はこんな訳の分からないことばかりを言う私を引き留めたいというありがたいオファーをくれてるわけで、だから本当にきちんと対応しないとさすがにまずいというか気持ち良くないかなと思っている。


ただ。


相手もいない、婚活ももちろんしていない、そんな人があと3ヶ月4ヶ月で電撃結婚!とかゼロとは言わないけれど限りなくゼロに等しいわけで、とてもよい発想ではあったけれど実現率ゼロ%というところがどこまでも否めず、なんだかおちゃらけたおふざけみたいな感じで終わってしまった。







月曜日の午前中、妹とLINEをした。


忘れそうと思って、母から頼まれた姪っ子(母からしたら孫)の鉛筆を買うにあたって、学校ではBなのか2Bなのかを聞くために妹に連絡をした。


母いわく、毎日鉛筆を削るからすごい速さで鉛筆が短くなるらしい。


そこで今2週間ほど金沢から帰ってきている間に、鉛筆を買って金沢に持ち帰りたいと母が言った。


買いに行くのは私だから、それで妹に連絡をしてみた。


妹からは2BだけどBでも大丈夫と返事が来た。


私が欲しい日常ってこういう日常だなぁと改めて思った。


子どもが使う鉛筆の濃さを即答できる、そういう毎日が当たり前にあるような、くだらない話に聞こえるかもしれないけれど、とてつもなく些細でどうでもいいことのように見えることを知っている、そして知っている先には自分以外の誰かがいてくれる、そういう生活に憧れて仕方ない。


私が仕事の何かをしていても、それがたとえ役に立つことで人から必要とされることでも満たされない理由は、そういう気持ちとも関係していると思う。


私が担当するものは会社の中でもかなり重要度が高いものなのはわかっているし、それがたまたま自分のできることと上手くマッチしていて何となく回っているのも重々承知している。


でも、どこまでも私の興味関心がない。


金曜日の超特急案件も、中身やら流れやら色々と気持ちがついていかないことばかりで面白くもなんともなかったけれど、唯一「いいな!!!」となるものがあった。


それは、その超特急案件に私同様に巻き込まれた誠さん(誠実な方だから誠さん)から個人的にメールをもらって、ただ一言私にありがとうを言うためにメールをくれたことだった。


ちなみに誠さんは超絶忙しい。


私が誠さんと最初にやりとりした時は今の役職に就いていなくて、冗談や愚痴なんかもおしゃべりする余裕があったけれど、今はスーパー激務でふざけたことをしてるような余裕が本当になくなった。


すんごい忙しいことはわかっていて、その合間に今回もちょっと確認を急遽してもらわないといけなくなって、お礼を言うべきは私の方なのに誠さんは私の完了報告メールにそっと返信をくれて、ありがとうを伝えてくれた。


そういうやりとりは本当に気持ちがやわらかくなる。


そして救われる。


私はそういうやりとりはとても好きで、もはや仕事は興味がなくてもそうした個人的な交流は毎回いいなと思っている。


そういうことにだけ興味がある私は、鉛筆の濃さとか食べ物の好き嫌いとか仕草とか癖とか口癖とか表情とか、そういうことを知るのにエネルギーを使いたいと思う。


人生間違えたわけではないんだろうけれど、自分が望むものと現実との乖離が毎回激しすぎて、自分は本当にこんなことをしたいんだろうかという果てしもない無限ループのような問いにぶち当たる。







『求ムラブコール』はもう少し激しい内容に仕上がるかと思っていたけれど、時間を置いて書いたらずいぶんとマイルドな独り言に仕上がった。

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