2019年10月15日火曜日

コンビニスイーツでのお茶タイム

家でするお茶タイム
スーパーに売ってるこのロールケーキが美味!



マスコミでも人を介してでも情報の真偽は当人や当事者しか知らないのだろうなぁと思った。

前々職の当時の上司が離婚したらしいとLINEが回ってきた。

理由は家にお金を入れなかったとLINEには書かれていた。

Aさん→Bさん→私たちという感じで流れていて、上司とAさんの間には何の関係もないと思われるから、その上司とAさんの間に他に何人いるのかは知らない。

しかも、当時の仕事は臨時の仕事で、上司はじめみんながそのためだけに召集されて、その後全員解散となって今はその部署もろとも存在していない。

40人近くいた派遣や契約の人たちも当然雇用終了となって、情報の大元のAさんが今その上司と日常的に職場で接触するとかは100%ない。

Aさん自体、私同様その職場をあとにしている。

だから風の噂に尾ひれがたくさん付いているだろうことは、なんとなく想像がつく。

私はその上司の肩を持つわけではないけれど、もし本当に離婚していたとしても、その理由がお金ではない気がした。

本当にお金に対してケチな人という感じがしなかった。

それは私の妄想で話してるのではなくて、当時の仕事はお金にもろに関係していたことと、その上司とたった一度だけ2人きりで過ごした時間があって、その時のエピソードを思うとケチからは程遠い人という印象が強い。

細かいことは言えないけれど、当時の仕事はある条件に合致すると対象者にお金を支給するものだった。

その上司というのが凄くて、対象者の中の0.1%に相当する人たちにも目を向けて、私はその人たちに「あなたお金もらえますから手続きしてくださいね」と、一歩間違えたら詐欺みたいに聞こえる電話をする係だった。

電話もただ電話するんじゃなくて、その前にものすごい細かな調査とそれに基づいて妥当と思われる案件かどうかを審議して、それの後にクレームにならないようにこれ以上ないくらいのトークマニュアルみたいなのも作って、そうした諸々を経て初めて電話できるようになっていた。

当たり前だけど、「あなたお金もらえますから手続きしてくださいね」とは言えないことになっていたから、そこはもうこれ以上ない、超ギリギリの表現で相手をその気にさせて、それで相手が手続きしてくれるようにまずは口頭で説明して、基本的に質問は出ないように、出ても適当にかわし、その後も絶対に手続きしてくれる秘策を練り込んで、それで最終的に対象者から動いてもらうような措置が取られていた。
  
権利ある人たちにきちんと支給したい上司の想いは物議を醸し出しまくって、私以外は誰もそのことをやりたがらなかった。

それを私はその仕事の最後の1ヶ月ほど、一手に引き受けてやっていた。




書いててもう1つ思い出したことがある。

これは上司のことではないけれど、バツイチの男友達から離婚の理由を聞いた時だった。

友達はバツイチなことは公言していたけれど、どうして離婚したのかはその時一度きりしか聞いていない。

もう1人の女友達と私とその男友達で、飲んだ日だったかに女2人は聞き出した。

すごい知りたかったから聞いたのとも違っていて、あれはノリがなければ聞けなかったし、多分だけど、男友達も吐き出したかったと思う。

基本的に口数少なく、でも誰か聞いてくれる人がいたらわりかしたくさん話すみたいな人で、その時も聞かれなければ話さなかったんじゃないかなと思う。

これまたもっと関係ないけれど、別の時にうちら2人に向かって、「もう結婚は二度としたくないと思ったけれど、2人に会ってまた結婚してもいいかもしれないと思えるようになった」と言われたことがあった。

愛の告白では全くなく、人としての告白みたいなものだった。

ちなみに離婚理由も、「だから何が理由なんだろう?」と聞いててもよくわからない話だった。

言うなれば価値観の不一致となると思うけれど、話してる本人さえもそれが理由とは確信持ってるというわけじゃなかった。

私にしては珍しくその話の内容を今も覚えているけれど、なんならここにある程度要約を書けるぐらい覚えているけれど、それでもやっぱり今も「何が」というのはよくわからないまま。

だから、上司の離婚も、仮に本当に離婚していたとしても、その理由なんて外部からはわからないんじゃないかと思う。

さらに言えば、家にお金を入れない、というのが本当だとしても、それは奥さん側が入れて欲しい形なり金額なりではなかったのかな…と思う。

なぜなら、思い出したことの1つに、その上司は間違いなく小遣いなのか何なのか、服に使えるお金がほとんどないのはわかった。

そんな話は聞いてはないけれど、過去に奥さん家計管理の上司たち何人かに、小遣い含むお金全般の愚痴を聞いたことがある。

たまたまかもだけど、服にお金はほとんど使ってもらえないだろうことと、使えるお金も限られていて、服は「最低限」っていう感じだった。

その上司ももれなくそんな印象を受けたことは覚えている。

ある程度自由になるお金はあっても、お金を超自由に独身貴族のように使える感じは一切しなかった。

だから、本当のところは知らないけれど、何か行き違いがあって離婚になったのだろうと感じた。




今回のメインの話の前に、もう一つ思い出したエピソードがあった。

この上司は、何かの折に「俺の時計は5時になってるから、今日はこれで解散です」と言っては、15分以上私たちみんなを早く帰してくれたことが何回かあった。

それでも勤務表の方は5時なら5時の時間を書いてそのお金を払うようにしてくれてた。

最後の日なんかは、今日はみんなにとって最後だからお昼休みを11時半から13時半の間までにします、と言って自由におしゃべりと昼休憩ができるようにしてくれた。

賛否両論あるだろうけれど、そんな風に本当に気前よくやってくれる人だった。

先に書いた通り、当時の仕事はもろにお金が絡む仕事だった。

調査の段階で、それは数字の羅列でしかないけれど、ある個人やある家族の生活の様子が見えるようだった。

間違いがあってはいけない仕事だったから、調査は本当に細かくて、その細かいものをどう見るかは完全に上司の判断だった。

その細かなところをその上司と何回も話していたから、その感覚からいくと、お金とか地位とか社会的ステータスとか、とにかくそういうものに一切興味がない風に感じた。

代わりに、正義感というか相手のためになることを必死でやる、どんな手段を使ったってそれを貫く強さのある人だった。

私はその分野の仕事こそ初めてだったけど、少しばかり専門知識もあったから、その上司がしていることの凄さが本当にわかった。

縦のものを横にする、普通なら絶対に骨折り損になるから誰もやりたがらないことを、その上司は自分の信念1つだけで本当に貫いていて、それがどれだけありえないことなのか私はわかっていたから、だからそれを手伝うのは何てことなかった。

私は適当にかわしたけれど、当時そのやり方はものすごい反発を受けて、上司に直接言えないものは私のところに愚痴やクレームめいたものが来た。

波風立てるのが面倒で、私は適当に笑ってごまかしたけれども、本当は心の中で「文句言うぐらいならおまえが同じ立場でやってみろ!」と思っていた。

文句言うのは簡単でも、それを本気で、しかも自分の立場を失うかもしれないことを覚悟してやるなんて、尋常な気持ちではやれない。

綺麗事では済まされない、失敗も許されない、だけどそれが相手のためとなる一番のことならしのごの言わずやる、そういう上司だった。

家族の前になると豹変するんだろうか…。

でも私じゃない、別の人が休みの日に大型のショッピングセンターでバッタリ出くわした話をしていて、家族のためにお金を本当に出さない人という感じは受けなかった。

実情は知らない。

だけど、離婚もその理由も何でもいいけれど、私が怖いと思ったのは、本人の全然知らないところでこんなにも話が色々変わった可能性のあるものが伝えられていて、そしてその内容をあたかも本当のことのように話している人が普通にいることだった。

怖すぎるΣ((((;゚Д゚)))))))と思った。




ようやく本題へ。

今回の話を聞いて真っ先に思い出したことがあった。

私はある夏の日の終わりに、仕事が終わった後、その上司を訪ねて行ったことがあった。

その時は、上司と一緒の仕事はしてなくて、私は別の職場に勤めていた。

何の連絡もせず、多分読みが違ってなければ、上司は今日も1人残って残務に追われてるだろうと思って訪ねて行った。

都会の職場と違って、セキュリティーなんかは最低限で、普通にその場所へと入って行ける。

そもそも臨時の仕事で、臨時で場所を借り上げた所だったから、私が過去に行った職場の中で一番セキュリティーの度合いが低いところだった。

電気は点いていて入り口のドアをノックして開けると、予想通り上司はいた。

広い部屋に上司だけがいた。

上司は突然の来訪にビックリしていたけれど、すぐに笑顔で出迎えてくれた。

私はわりとすぐにどうして来たのかの用件を伝えた。

私はその特殊な仕事をしていたにも関わらず、その年の5月に雇用打ち切りになった。

数名を除いて私含め30人近い人たちは5月で打ち切り、残りの数名はその後も残務処理担当みたいな感じでその後も9月の終わりまで仕事をしていた。

私が聞きたかったのは、その時雇い止めにしてもらって本当に良かったけれども、そもそも上司の中で私を5月で切る予定でいたのかどうかを聞きたかった。

その理由もきちんと説明した。

もし、あの時、私が切られずに今も尚その職場に残っていたとするなら、私は今ある職場の方で出会うべくして出会ったとしか思えない人とは出会えなかったから、だからどうでも切ってもらわないといけなかった、だから切ってもらえたことを本当に感謝しているのと、ただそれは本当に上司の心情としても切る気でいたのかどうなのか、そこを知りたいと伝えた。

これは後日談だけど、当時一緒に働いていてスピリチュアルな話ができる子にもその話をしたことがあった。

言われたのが、ぶっしーのそのしたことが信じられないという批難めいた言葉だった。

派遣で切られて何で切られたのかを派遣会社ではなくて派遣先に直で聞きに行くこともおかしいし、そんなの上の判断なんだからそれを何で?なんて問いただすのもおかしいと言われた。

私は彼女にも同じ説明をした。

私は切ってもらって本当に感謝しているのと、切られたこと云々を言ってるのではなく、あのタイミングでもし1つでも何かがズレてしまったのなら私は次の職場に行くこともなければ、そこで出会える人にも出会えなかった、だから本当にあの時切ってもらえたことはすごく良くて、でもそれはその上司の希望だったのかどうか、それを聞きたかったことを説明した。

その子には次の職場で出会った摩訶不思議な、何が何だかわからないけれどものすごい強烈な出会いについても話していたけれど、彼女にはそんなことよりも私の常軌を逸した、非常識極まりない感じの方が気になるようで全くわかってもらえなかった。

はたから見たら非常識なことを私はしに行ったわけだけど、さすがはその上司で、そんな細かいことは何も言わず、ましてや雇用が切れて3ヶ月ぐらいしてからひょっと訪ねて行ってそんな話をするためだけに来るなんて只事じゃないと感じてくれたんだと思う、細かいことは聞かずにきちんと話をしてくれた。

上司はわかったと思う。

私が派遣の細かい何だとかのクレームを言いに来てるのでもなく、当たり前だけど上司に色目使って近寄ってるのでもなく、純粋に人として本当のことを確かめたくて来ていること、それを瞬時に悟ってくれたと思う。

その時だった。

上司が「ぶっしー、せっかく来てくれたから、ちょっと待ってて!飲み物は何がいい?俺コーヒーだけど、ぶっしーも同じでいい?ちょっとコンビニで買ってくるから!」と言った。

そう言って上司は本当にコンビニに行った、何の関係もない私を1人職場に残して。

何もしなかったけれど、部外者の私を職場に1人残す方が危険なのに、上司は何も気にせずささっとコンビニへと向かった。

上司はコンビニのコーヒーとコンビニスイーツを2人分手にして戻ってきた。

2人でおいしくいただきながら、詳しい話をした。

私はとりあえず5月にここの仕事が終わりになって、今いる職場に行くことになって、そこで付き合うとかそんな風には全くなってないけれど、すごい人に出会わせてもらった、だけど5月の当時私しかしない仕事を1人でしていたわけで、元々上司の中で私を5月で切るつもりでいたのかどうかを聞かせて欲しいとお願いした。

上司は本当のことを話してくれた。

私ともう1人別の私と同じ時期に開始した2人は本当は残したかったこと。

私にはそのやっていた仕事を最後までやって欲しかったし、もう1人はものすごく働く人でできる人だったから、そして6月以降の残務の仕事の中身を彼女は完璧に覚えてくれた人だったから、それぞれそういう意味で残したかったこと。

なんだけど、誰を残して誰を終わりにするかの回答を派遣会社側に4月中にしないといけなくて、その時はまさかそのような流れになると思わず、私ともう1人は外したこと。

特に私側の仕事は、まさか最後の最後で、自分がずっとやりたいと思っていたことに賛同してくれてそれを何の抵抗もなくやってもいいという人が現れるとは思わなかった、ぶっしーだけが唯一あの仕事に対して何の抵抗も批難もせずやってくれて、さらにそれが本当に自分が想像していた以上に成果を得て、だからこそ本当は残って一緒にやって欲しかった、だけど派遣会社との契約で決定してしまった後に全て始まってしまったから、もうその時はどうすることもできなかったこと。

全体を見て、私たちより長い人たちを残さないと、多分周りが納得しないだろうことを思って、長い人たちを残すようにしたこと。

本音を言えば、残って欲しかったし、最後まで私がやっていたことを私にやって欲しかったこと。(ちなみに、私がしていたことは私が辞める頃にはNOクレームで安全だと周りもわかり始めて、その後別の人たちに引き継がれて行った。)

おおよそそんな話だった。

私は上司にお礼を言って、その話は30分ぐらいで終わりにして、残りの1時間半ぐらいは色んな話をした。

上司の人生物語みたいなことや、その時々のエピソード、エクセルを極めた話、エクセルの使える技、私がいなくなった後の職場の様子を少しと、人間対人間の話をひとしきりして、そしてその場を後にした。

上司は言った。

「自分でも残って欲しかったから残念に思っていたけれど、今日ぶっしーからぶっしーが新しい職場で良い出会いに恵まれたと聞いて、逆に良かったと思った」

そんな風に言ってくれた。

余談だけど、私は今でもその時話を聞きに行って良かったと思っている。

上司に会った1週間後ぐらいに、今度はその時の職場の人(イケメン)が月末で異動になると知らされた。

もし、上司が5月になってからでも、相当面倒な手続きを経ても私を5月以降も残そうとしたのなら、私は次の職場にも行くことがなかったし、そして次の職場のイケメン(この人も上司と言えば上司だったけれど、わかりにくいからここでは「イケメン」)にも会うことはなかった。

仮に9月末までいて10月からイケメンのいる職場に行くことになったとしても、もうその時はイケメンはその職場にはいなかった。

とにかく寸分の狂いもなく、私は上司の元を去ることになって、次の職場に行って(米の仕事の時に次ぐ速攻で決まった仕事)、そこで魂がらみと思われる人=イケメンに出逢った。

イケメン側はさておき、私側は魂のテーマ絡みだと、もう何がどうなってるのか!?と言わんばかりに超イレギュラーなことが勝手に起こって、そして怒涛のような流れの中に身を置くことになる。

ちなみに、元上司にはそんな超ぶっ飛んだ質問をするためだけに1人でこっそり訪ねることはできても、イケメンにはそんなことできなかったし、そんなこと仮にもできるシチュエーションがあってもそんなこと聞ける関係性になかったから、絶対にしなかった。

私にとってその上司は、私のわけのわからない人生の流れを客観的に事実としてあったことを伝えてくれる、大事な役目を果たしてくれた人だった。

書きながら思った。

私にそんなこと聞きに行くなんてありえないというようなことを言った子みたいな考え方をする上司なら、私も聞きに行くことさえ思いつけなかった。

何で私が聞きに行けたかと言えば、当時の私の仕事が関係していた。

本当にありえないことをしていて、そして取り扱うものがお金を通じての誰かの人生の1ページで、上司が最後どうやって電話するしないを決めたかと言えば、数字や数字にまつわる情報から伺える対象者の人たちのライフヒストリーだった。

それを見て、救済の必要あり、と判断されたら電話が行くようになっていた。

そのライフヒストリーに関して、上司とはものすごい回数の打ち合わせをした。

その打ち合わせによって、その上司がどういう考えや価値観を持っている人かを私は直に見聞きしていた。

だから、その上司なら、私がきちんと話せばきちんと答えてくれる、そう思った。

そしてその見通しは大当たりとなった。

本当に口を割って欲しかったのはイケメンの方ではあったけれど、イケメンは最後まで沈黙を通して私にはもう何が何だか今もってわからないままだから、せめてそこに直接は関与しないけれども、私の人生を本来行くべきところに行かせてくれる決断を下した上司から話を聞けたことは大きかった。

上司の元で働いていた時の流れを知っているからこそ、私は本当に抗えない魂のテーマ側の方に漂着したと思っている。

その当時の仕事の流れも本当に1日たりとも色んなことが狂ってはいけないように、色んなことが順に起こっていた。

最後の日の飲み会の時に、長い人たちの何人かに言われた。

上司が本当に長い時間かけてずっとやりたいと構想を練っていたことを、最後の最後で武士俣さんが来て、それをやってくれたんだよね、上司は本当の本当に嬉しかったと思うよ。

そんな風に言ってもらえた。

私から見て、命のプロジェクトみたいな風になっていた当時の仕事のことを思うと、ビジネス的に言えば私を残すのが一番適切だったと思う。

だけど、それさえもぶった斬って、私は運ばれる場所に運ばれて行った。

魂がらみのことであれば、そちらが最優先になる。

普通に考えて派遣先の担当者に何で私を切ったのかを聞くなんてありえないけれど、魂がらみとなれば、それさえも叶えてくれる。

叶えてくれるというのは、状況的に99%おかしいことでも、1%のそんなのありえんでしょ?的なことが何故か可能になってしまう。

私にとっては、自分の人生の流れを知るのに、その上司は必要不可欠な人だった。

その上司なくしては、私は唯一確認できる手立てを今も手にせず、超悶々としたと思う。

しかも、聞きに行ったその日はまだ何も知らずにいて頭の中お花畑状態だったところから、その後この世の終わりと言わんばかりの異動宣告と無視というダブルパンチ食らって落ちに落ちた。

その上司とのやりとりがなく今という時を迎えたとするなら……。

もっとダメージが大きかったと簡単に予想できる。

そして、もし今その上司を訪ねたくても、私は上司の居場所すら知らない。

仮の建物は今はもぬけの殻で、そして上司の異動先は数十キロに渡っていくつもの建物があるから、どこのどの部署にいるのか知らない。

だから、仮に今当時の私と同じことをしたくても、もうできない。

たった一度の上司が用意してくれたコンビニスイーツでのお茶は、生涯を通じてあの時だけだった。




そんなやりとりを思い出した私は、上司が何で離婚したのか、家にお金を本当に入れなかったのか、その辺りは回ってくるLINEを読んで不思議な気持ちで眺めていた。

外面が良くて家族にだけケチだったとして、そんな人が果たして何の得策にもならない私に、「ちょっと待ってて!」と言って、コンビニにコーヒーとスイーツを買いに行くだろうか。

私に奢っても、そんなこと周りに「上司、すっごい気が利いてたよ〜」なんて言いふらすようなこともなければ、そもそもオフレコで行っていたから誰かに言う気は一切なかった。

こんな言い方すごく嫌らしいけれど、そういう計算のできる人たちというのは、本当にしたたかだし、その辺りの性質が普段からどこかしら滲み出ている。

私は上司の私生活は一切知らないけれど、なんかそうじゃないよね…と感じずにはいられなかった。

もちろんみんながその上司を良い風には取っていなくて、悪口言う人たちも一定数いたし、その話も私は聞いてた。

色んな取り方があるとは感じたけれど、別に私はそれを聞いても私が見ている上司の姿は私の視点で見るものの方が心地良くて、悪口は適当に聞き流した。

それは酷い!と思ったことは一度あったけれど、それ一度きりだったと思う。

その酷い!も、何と言うのだろう…、コミュニケーションの行き違いみたいな感じで、これは双方もう少し気遣いができたら変わるのかもしれないというものだった。

もちろん、すべての真相は知らない。

だけど、私が見てきた上司の姿と今回の風のうわさがあまりにかけ離れ過ぎていて、違和感をものすごく感じてしまった。

そして、さらにさらに驚いたのが、それを鵜呑みにして流してきた人の方だった。

同じ上司の元で働いて、なんならここに書いた私の個人のエピソード以外は同じ場面にいて見ていたのに、そこを丸っと忘れたのか、ないことになったのか…。

私みたいに客観的に見るのも珍しいのかもしれないけれど、にわか信じがたいと一瞬でも思わないのがすごいなぁと感じた。

噂の真相も何でもいいし、そこにさらに追加の情報もあったけれど、それも何でも良かった。

私はそのどれにも返信せず、既読スルーした。

綺麗事言うみたいだけど、私はたとえ上司が家にお金を入れない人だったとしても、上司と共に仕事ができて本当に良かった。

上司が自分の信念貫いてやったことは、多分私の人生において最初で最後の体験だったと思う。

上司は本気で色んなことを失うの覚悟でやっていた。

降格人事も社内的な罰も全部受けて立つ気負いがあった。

そうまでしてでも、どこの誰かも知らない人たちに手を差し伸べることをしたかった人だった。

たった1人の人の想いのおかげで、0.1%の人たちの人生に、プラスのものがもたらされた。

それってものすごいことだと感じる。

事なかれ主義なら絶対にやれない。

本当にやるには、本人のどこまでも強い意志がなければ実現しない。

そういうものをやり抜く人の元で仕事ができたのは、本当に私にとって千載一遇のチャンスだった。

一生忘れられない。

そんな人と仕事ができて本当に良かったし、そしてその上司のおかげで、私も私で自分の人生経験を全部活かすことのできるポジションへと配置してもらい、本当に有意義な体験をさせてもらった。

私がひいき目に見ているのかもしれない。

それでもたった一度きりの上司とのコンビニスイーツでのお茶タイムは忘れられない。

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