2014年10月5日日曜日

言葉から思い浮かぶ仕草

朝、目を覚ますのにすこしの時間読書をする習慣がある。

時間にして、たいてい5分10分だ。

今日もいつもと同じようにぱらぱらと本を読み進めた。

今日の本は、『台所のニホヘト』というスタイリストの伊藤まさこさんのエッセイだった。

彼女の台所でのこだわりや習慣が紹介されている。

とある一文に辿り着いた時、まさか彼女がわたしの知っている人と全く同じ癖を持っていて、

全く同じ思考回路でその癖を意図的に日常に取り入れてるとは。

わたしは最初その癖を知った時、ある意味衝撃だった。

すごく素敵な考えの素敵な癖だった。

同じ料理をするでも、断然楽しさが違うだろうというものだった。

もう目の前にその人がいなくても、ふと目に浮かぶ光景だ。

四捨五入するともう10年になる。

10年近く前のことでも、たった一行二行の文章で、一気に過去へと遡る。

わたしが憧れたのは、その生き方と人生に対する姿勢だったのかも知れない、

と今さらになって思う。

人生に影響を与えた人、まちがいなく5本の指に入る。

これから先何十年と生き続けたとしても、やはり5本の指のどこかには入ってる気がする。

失ったものの大きさに何年も苦しんだ。

元通りにならないものなのに、奇跡を願った。

だけど今日思い出した時、わたしははっきりと変化を感じた。

すごい素敵な癖は、多分一生忘れない。

でも、もう苦しくもなければ、奇跡も願わなければ、とても良い意味であきらめがつき、

そしてわたしはわたしの人生を生きよう、とはっきりと自分に誓っている自分が今いる。

今、外は台風の影響でまとまった雨が降り続いている。

これを明日書こうかとも思った。

明日ではなく今日書こうと思ったのは、

この雨がすべてきれいに洗い流してくれそうな気がしたから。

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