2016年2月26日金曜日

定番物が少ない日本

先日買物に出かけた時のこと。

友達のお祝いの品を見に行ったところ、ついでにとても気に入ったタオルを見つけた。

本当はその場ですぐに買えば良かったものの、友達のお祝いの品が定まらず、とりあえず翌週に

持ち越すことに決めた。

タオルも残っているだろうと予想して。

そしてあれこれ見て回った結果、その最初の店にもう一度、日を置いて出向いた。

友達のお祝いの品は無事手にしたけれど、その気に入ったタオルがもうない。

店の人に聞いたら、今年の秋冬モデルのタオルだったとのこと。

なので在庫限りで売り切れ、秋冬モデルということは来年も出るのかと尋ねたら毎年同じ素材が

採用されるわけではないから来年はどういうモデルになるかわからないという回答だった。

ちなみにそのタオルというのは、台所の水仕事用の手拭きとして使っているもので、友達の結婚

式の引き出物に入っていたものだった。

今のアパートに入ってからずっと使い続けているからもう6年選手だったりする。

そのタオルが実に優秀なタオルで、裏は通常のタオル地だけど表はガーゼ地、そして色も紺が

ベースでその上に模様が描かれているから、とにかく汚れが全く目立たない。

そしてガーゼというのは不思議な素材で、どんなにガラガラと洗濯機で回しても傷まない。

そして洗う度にふんわりした感触が再現される。

柔軟剤などどう扱っていいのか未だに知らないわたしは、やっすい粉石鹸を使っている。

ちなみにニュービーズのピンクの方を長年愛用している。

特別な洗い方やお手入れなんか一切しなくても、ものすごい耐久性を持っているタオルで本当に

重宝している。

そんなタオルもそろそろにおいが取れにくくなってきたから(一度強いにおいがつくと取れない)、

次のタオルを探そうかと思い始めて早1年。

2~3年前にトイレのタオルをリニューアルした。

その時1枚だけ適当なタオルを買ったのだけど、それが全然良くない代物だった。

気付けば今普段使いしているタオルの8割は引き出物でいただいたりプレゼントされたもので、

非常に良い品質のものだったりする。

タオルというのは、良いものであれば長持ちすることもわかった。

じゃあそのタオルを定価で買えばいいのだろうけれど、さすが引き出物タオルたち、タオルを買う

には値が張る。

別に使う回数を考えたら定価で買ってもいいものかもしれないけれど、その前にもっと大きな問題

が立ちはだかっている。

今愛用しているものと同じものは、どうやらもう売られていない模様。

今回のタオルに関して言えば、実はそのメーカーのホームページまで見たことがある。

そして数軒のデパートのタオル売り場をはじめ、そういう高級タオルを取り扱う店も見てきた。

ところが同じものというのがない。

特に台所用は、一度今のタオルを使ったらものすごいこだわりを持つようになった。

表がガーゼ地で裏がタオル地なんでいうのは今けっこう世の中に出回っている。

だけど、その中で色も地味目で落ち着いたものとなると数がいきなりぐんと減る。

日本というのは、「定番」というものが定着しない国だと思う。

食器なんかは特にそうだし、今回のタオル騒動もそうだし、服もそうだけど、ものすごく気に入って

また同じものが欲しいと思ってももう次は手に入らない場合が多い。

2週ほど連続で同じ店たちをぐるぐる回ったせいもあるけれど、たかが1週間と少し間が空いた

だけでも商品が入れ替わっている。

もちろん世の中には流行というものがあるから、流行を取り入れることも大切だろう。

だけど、コロコロと商品が入れ替わるよりも、末長くロングセラーで残ってくれるものの方がこの頃

は良いなぁと思うようになってきた。

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