久しぶりに繕(つくろ)いものをした。
「繕う」という字、良くできているなぁと思う。
正しい語源は知らないけど、そのまま読めば「糸で善くする」で「繕う」だ。
字のごとく、糸を使ってちょっとガタがきたところを修繕して元通りにする。
わたしはプロでもないし、素人の適当なお直しだけど、それでも繕うとすっきりする。
それこそ、昨日の勉強会(参照:『人生のお手本』)で「思いを込める」という話があった。
日常の、例えば洗濯でも料理でも掃除でも、そこに思いを込めて行うという話。
そんなの当たり前と言えばそうなんだけど、何せ心底生き方かっこいい!という人が言うと、まるで
魔法のごとくその通りにやってみよう!となるのだからすごい。
そして、そうした日常の家事に思いを込めたことで命が助かった実際の話まで聞いたら、ますます
やってみよう!とすぐに感化された。
それで今日早速、洗濯物をたたむのを丁寧にやってみたところ、これまで数ヶ月単位で放置して
いたほころびが気になった。
ホックが取れそうになっていたのを見て見ぬふり。
レギンスの裾から数cmの糸がたらりと出ていたのも見て見ぬふり。
Tシャツの裾部分が元々はぎれっぽくなっているデザインだけど、糸が出過ぎていたのも見て見ぬ
ふり。
糸と針を出してきて、それらを繕った。
時間にして数分でしかない。
その数分を割いただけで、服たちが見事によみがえる。
全然手間ではなかったし、あっという間の作業だった。
これまでそれらを放置していたことは、自分をないがしろにしているみたいで少し反省もしたけど、
とにかく今繕い作業に着手できたことが何より良かった。
「思いを込める」という話の中で、これは何も家族や自分以外の誰かに対して向ける行為だけでは
なく、自分自身に対して向ける行為でもたくさんできること、自分にもたくさんの思いを込めて
下さいというような話もあった。
しばらく自分のことがいい加減だったから、今日の繕いを通してこういう小さな行為の中に思いを
込めてみようとひっそりと誓った。
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