世界が反転
写真の反転がどうにも止まらない
2020/04/05
コーヒーを飲みながら硬派さんと談話した日。
硬派さんは私の携帯画面に映る自分のホロスコープを真剣に見ていた。
見たってわからないから…、普通はそう言うと思う。
星読みのありがたみを全く感じてない実妹たちなど、ホロスコープそのものに全く食いつかなかった。
硬派さんは知らないのに、食いついていた。
画面を拡大して見たり、1つのところをじっと見つめたり、ものすごく真剣に見ていた。
なんなら「武士俣さんのするものって、何ていう名前ですか?」とまで聞いてきた。
硬派さんにその場でさっと西洋占星術と言った後、見たものを文章にするから、そこにも書いておくねと伝えた。
硬派さんが単なる興味関心で話してるのではないのはわかった。
2020/05/09
ようやく昨日、硬派さんに星読みファイルを渡すことができた。
まさかインデックスが必要になるほど書くなんて、硬派さんとお茶飲みした時なんて想像さえしていなかった。
なんとなくの概略を数枚にまとめて書いて渡す予定でいた。
ところが終わってみれば、手紙も合わせて26枚、表・裏を1枚換算したら52枚も書いた。
もちろん一気にじゃなくて、少しずつ書きためて、そしてゴールデンウィーク最後2日+明けた翌日1日の計3日で20枚、すなわち40枚くらいただただ書き続けた。
最後の日は凄かった。
木曜日…10時間勤務(初めて見る言葉ばかりをひたすら英訳Σ(꒪◊꒪; )))) )
↓
家に帰ってから、用事を済ませて21時から夜中の3時まで最後の星読み+書き作業
↓
2時間強眠る
↓
金曜日…朝5時半〜6時半過ぎまで最後のお礼の手紙を書く
インデックス付けたりしてファイル作成
↓
午前中、硬派さんに質問に行く際、しれっとファイルも持って行って(普段も手にたくさんの紙資料や裏紙メモ用紙を持ってウロウロしているからはたから見て違和感なし)、直接手渡し
超人並みの集中力とよくわからぬ桁外れのバイタリティでやり終えた。
過去の土壇場になってからモリモリやった色んなシーンとそっくりだった( ̄∀ ̄;)。
子どもの頃の夏休み(もちろん冬休みも春休みも左に同じ( ̄∀ ̄;))の最後の日の自分と何ら変わりなく、中年になった大人の自分も当時のスタイルをどこまでも忠実に確実に再現していた( ̄ཀ ̄;;)。
三つ子の魂百まで、なんていうことわざを最初に考えた人も私みたいなタイプだったと思う。
自分の悪しき習慣を見てため息つきながら「成長どころか年々年季が入る自分」を見て、超自分にがっかりしながら思いついたことわざとしか思えない。
そんなことはさておき、本当に素敵な星読みタイムだった。
実際の星読みは超地味な作業だし、ひたすら書いたり調べたりが大半だから、キラキラからは全くもって程遠いけれども、そしてそちらにはそんなに心惹かれる要素はなかったけれども、星読みをするってなってから今に至るまで色々硬派さんとやりとりしたそのそれが面白かった。
今日の日中、いつもと同じように技術的なことを質問に行った時のこと。
硬派さんのパソコンがちょうど入れ替わって、普段図面を見るプログラムが立ち上がらず、そして私の質問がたまたま図面見ないとはっきりしたことは言えないもので(なんて私はわからなくて、いつもその辺りは硬派さんが判断して必要に応じて図面見て確認してくれる)、それでそのプログラムなら私のパソコンにも使ってはいないけれども入ってはいるから私の席で調べてもらうことになった。
相変わらずカオスな席に座らせることの方が気になって仕方なかった。
硬派さんに座ってもらって実際にプログラム立ち上げて(そもそものユーザー名とパスワードから私は調べないとわからないくらい、普段99.9%使っていない)、よくわからぬ調べ物を硬派さんは始めた。
いくつかの数字とアルファベットを硬派さんは入れた。
硬派さんいわく、文字列は各機種ごとに決まっていて、それは覚えている文字列もあれば、大体で覚えているものもあるとのこと。
もはや私には謎の暗号にしか見えない文字列を硬派さんは何も見ずにあれこれ入れているから、それだけでカッコ良すぎてクラクラした。
そこからまたさらに検索結果を見て該当するものをクリックして、さらにまた色んな結果から該当するものを一発で定めて開いて、そうすると図面が出てきて(図面という名の点と線の集合体)、名前やら素材やらがわかるらしい。
最初に開いたものは、「あ、これ機種違ってたのでちょっと待ってください」と言われて、それを一度閉じた。
再度謎の暗号入力をして、しかも何がすごいって機種の名前ではない、何なら機種とは関係ない文字列を入れて、そうすると画面いっぱいに検索結果が出て(各部品だと教えてもらった)、思い出してきた、素人はわからないから上から順に開かないとだけど、硬派さんは検索結果の中から該当部品の数字をものの数秒で判断して、それでさらにまた同じ画面が出るから、そこからもまた今回の部品に該当するものを一発で当てて、開いたら開いたで縦横無尽に広がる図面のピンポイントの場所を拡大して、その後近くの名称とかの部分で確認していた。
ひたすら暗号化したアルファベットと数字、図面だって出てくるのは点と線と数字とアルファベット、それだけを見てこれはなにそれ、あれはなにそれと私に伝えてくれる。
その様子を見て、いかに異分野どころか次元というか異次元・異世界・異天体みたいなことの情報を私が持ち込むわけで、こんなにスーパー理系の人にまさか「魂が」とか「人生の方向性は」とか「心の傷」とか、おったまげなボキャブラリー満載、なんですかそれ?みたいなものを延々と何十枚も綴ったわけで、不思議なやりとりだなと思った。
お互いに1ミリも重なり合うものはないのに、こうして縁あって星読みしてその星読みしたものを伝えるわけだから、不思議な巡り合わせだなと思った。
多分普通には出会えない。
本当に魂と魂がこの地で会いましょう、そして星というツールを使って繋がりましょうと約束したんだろうなと思った。
ゴールデンウィーク明けの日のことだった。
バタバタしていて、硬派さんの席に質問方々行けたのは、終業1時間ほど前だったと思う。
今は席も離れているし、硬派さんが私の席に来ることは基本100%ない。
だから私がひたすら足を運ぶ他ないわけだけど(反対に硬派さんが私の席に来たらおかしな風に周りからは映ることになる)、その足を運んで最初に今日は持ってきていないこと、明日は必ず持ってくるからもう1日待って欲しいことを伝えた。
その時に硬派さんが私に向けてくれた笑顔が本当に超素敵で、こんな人と知り合ってそしてこんな風に個人的にやりとりできるってすごくラッキーだなと思った。
星読みを何週も延長したおかげで(夏休み最後の日を何回も再現(苦笑))、硬派さんに週明け何回か「もう少し時間ください」と言いに行って、その度に本当に素敵な笑顔と何てことのない返事が毎回心地良くて、それにも何回も救われた。
硬派さんとのやりとりは、予定外の場所にも癒しをもたらした。
もうずっと長いこと、自分の書いた手紙とその一連のことが引っかかっていた。
3年前の夏の名残りが強く残る時期のある朝、手渡しさえもできずに机の上に無理矢理押し付けるかのごとく置いてきた手紙があった。
迷惑とか負担にしかならないと知っていても、それでも一生分の覚悟をかき集めるかのようにして生まれた手紙だった。
押し付けた自分のことや押し付けられた相手のことを思うと、未だにギュッと胸の辺りが縮こまるみたいな感覚に溢れてしまうけれども、当時の私にはどうすることもできなかった。
手紙の反応も知らなければ、どんな風に持ち帰られたのかも知らない。
机に置いた時は無反応だったし(とっさに反応もできなくて当たり前だと思う)、その後も何一つ私は知ることもなく今日(こんにち)に至る。
実際にものが出来上がって硬派さんに持って行った時、本当に丁寧に受け取ってくれて、さらにはそれをそっと机の引き出しにしまっていた。
1つ1つの動きが本当に丁寧で心がこもっていて、それを見ていた私はそれだけで癒された。
私が大事にしたように、もしくは私以上にそれを大事にしてくれたのがわかった。
そして、その日帰る時、私より一足先に事務所を後にした硬派さんの手には、鑑定文の入ったファイルがあった。
それも大事に持っているというのが見ていて伝わる持ち方だった。
3年前の手紙はどんな風だったのかは全然知らないし、大切に持ってもらえたのか適当に持たれたのかも知らない。
そんなことを色々望める立場にもなかったし、押し付けた手前「手にとって読んでもらえたら御の字」と思っていたから、本当はこうして欲しいああして欲しいがあっても私はそれを全部呑み込んで、自分の奥の奥にしまいこんだ。
何も望まない、それが私が自分のためにできる最大限のこととして当時は終わった。
硬派さんに渡したものは全く別の物だし、そして今回は硬派さんご所望のものであるから、ぞんざいに扱うことはなくても、やっぱり丁寧に扱ってもらえたらそれはすごく嬉しい。
そして今度はその様子を全て目にすることができたわけだから、それだけで本当に私は嬉しくてその嬉しさは心の深いところにもしっかりと届いた。
3年前のことを帳消しにはできなくても、当時は得ることのできなかった癒しを私は手にした。
2020/05/11
硬派さんと仕事が終わった後、階段を降りきったところで待ち合わせて、そこからすぐの扉から外に出て30分ほど立ち話をした。
仕事でかなり困ったことが出てきて、私からお願いして時間をもらった。
困ったことというのは、何とも言いようのない板ばさみ的な立場になって、それでそれを社内の事情も鑑(かんが)みてどうしたらいいものかを聞いた。
その辺りの話は半分ふざけたことを言いながらもとりあえず終わりにして、最後に鑑定書を見ての感想を聞いた。
・とにかく分厚さを見て驚いたこと
・パソコンで打ったのかと思ったら全て手書きでさらに驚いたこと
・しかも修正テープを使うこともなくあれだけの量(ルーズリーフ26枚)を書いていてすごいと思ったこと
中身に入る前のそもそものモノ自体への率直な感想が嬉しかった。
硬派さんから具体的な質問を受けて、その質問を聞いただけで本当にものすごくよく見て確認しながら読んでくれてることもわかった。
本当に大事にしてもらえてることがひしひしと伝わってきた。
全てに目を通したら時間を取って話すことになっている。
それは私も感想とか聞きたいのもあるけれど、硬派さんも聞きたいことがあるという意思がそこには含まれている。
いつかの手紙みたいに一方通行ではなく、きちんと両方向から同じ意思があるのは、それだけで癒された。
もちろん事情は全く違うし、そもそも硬派さんが望んでの今回の星読みだったわけで、最初から一方通行ではなかったから当たり前と言えば当たり前かもしれないけれど、そのことが私にとっては過去の目をふさぎたくなった瞬間のことに対して「あれは仕方なかった。だけど、きちんと望まれればこんな風に自分の持ってるものが求められることもある」と思わせてもらえる瞬間になってくれた。
硬派さんに、そもそもどうやって読んでるのかを聞いた。
奥さんが見ても大丈夫なようにはもちろん書いたけれども、奥さんの横で読むのもなんともシュールな絵面だなと思っていた。
そうしたら硬派さんから「実家に帰って読みました」と返ってきた。
1人になって集中して読みたいというのもあったと思うけれども、そうやってまで読んでくれる気持ちが嬉しかった。
あの手書きの分厚い星読みファイルは、硬派さんのためでもありながら私のためでもあったんだなと思った。
2020/05/13
星読みとは直接関係ないけれども、何で硬派さんとやりとりすると自分が癒されるのかよくわかることがあった。
硬派さんに技術的なことを聞きに行った時のこと。
他の人が急な仕事依頼で硬派さんの元にやってきて、私は自分の席に戻った。
それは終業30分前を切っていて、私はもう今日は聞けないなとあきらめたと言うより、そのように理解して、今できることをしていた。
終業15分前に硬派さんは私の席に来た。
まずそれだけでも気にかけてもらえたことがわかる。
それだけで私はものすごく嬉しかった。
硬派さんのすごいのはその後も続いた。
「たくさん質問ありますか?」
この言葉で硬派さんは始めた。
私はたくさんあると答えてから、時間もギリギリだからまた明日お願いしますと答えた。
この手の質問は、百発百中答えが決まっている。
まるで模範回答でもあるかのごとく、技術の人が「たくさん質問がありますか?」と私に聞く時は、私の答えが「1つだけです」でない限り「今時間ないのでまた今度でお願いします」になる。
だから私も変に先回りするクセがついて、聞かれる時は「いくつかあるんですが…」と言って相手の様子を見たり、「今難しかったら時間改めて来ます」とか自ら言ったりする。
硬派さんにたくさんあるからまた明日と返したら、硬派さんは驚くべき答えを返してきた。
「全部は無理かもしれないですけれど、少しなら答えられるので、いくつかだったら今大丈夫です」
この時の驚きと言ったらなかった。
逆に私が心配になって、他に今日中の仕事があるんだよね?今日残業するの?と聞いた。
硬派さんは確かにあるし今日残業しないとは言ったけれども(会社全体で不急な残業は暗黙の了解で全面的に今禁止されてる←私は例外で、締切の迫ったものは相手[お客さん]のあることだから残る)、反対に「武士俣さん残るんですよね?」と聞かれた。
残るけれども、硬派さんのことを本来の仕事を差し置いても私のために時間を使わせるのはできないと思っていた。
硬派さんは続けた。
「武士俣さんは残ってそれしないといけないんですよね!?だったら少しだけ今答えられることは答えます」
そうやっていくつか答えてくれて、私はもう残りは明日と思っていたら、硬派さんは続けて「あと1つ2つなら大丈夫です」とこれまた爽やかにサラッと言ってくれた。
もう大丈夫ですなどと言わずに、私も図々しくそのオファーに乗った。
そして実際に残業中に仕事を進めるのに必要な分の情報を私は無事手にすることができた。
この神対応に私は嬉しいやら驚くやら、一瞬で色んな気持ちが湧いた。
真面目にやさしさ担当の神様かと思った。
多分硬派さんに「硬派さん、やさしいですね」と言ったら、ほぼ全力で「そんなことありません」と否定されそうだけど、もうそれはどこをどう切り取っても極上のやさしさになる。
こんな風に気にかけてもらえること、私のしていることが大事なことと認識してもらえること、そうしたことにたくさん癒される。
本当に自分がこの世に存在していいんだと思わせてくれる。
そんな風に思わせてくれる人と出会えただけじゃなく、その人の星読みまでさせてもらえたことは生涯持ち続けることができる勲章のようだった。
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