久しぶりに料理ブログを行脚した。
中にはインスタに替わってる方もいた。
ふと、気付いた。
私が好きなもの。
好きと言うより興味津々なもの。
私は個人個人の人の毎日の生活にすごい興味がある。
その人特有の生活パターンとか、その家族にしかない行事やルールとか、それぞれがすごいユニークで面白いなぁと思う。
だから料理ブログも、料理も見るけれど(ここ1〜2年はほとんど見てなかったけれど)、その家族の人たちのあり方や人間模様、家庭内ルールなんかを見る方が楽しかったりする。
だからよく読んでいたブロガーたちの家族や家庭間のならわしに関して、私はものすごくキッチリ覚えている。
家族構成も言えるし、その構成の中の人間関係もある程度紹介できるぐらいに。
夫婦仲の具合もやたらと記憶に残るし、それぞれの考え方や行動の相違なんかまで説明できる。
ちなみに、夫婦仲がよろしゅうございます♡みたいなカップルはほぼ皆無に近い。
たまに仲良し夫婦がいるけれど、今思い出したのは1組だけ。
めちゃくちゃ仲良し夫婦が他に1組いるけれど、そのブロガーの人の文章を読む限り、多分99%満たされてるけれど、残りの1%の部分が本人も気付かないぐらいに満たされていない気がしてならない。
夫婦としては本当に100点に近いと思う。
旦那さんもめちゃくちゃ素敵で、「妻のこと愛してます」とか普通に同僚にも言えそうな人。
本当に大切にされてるし、奥さん側の人も旦那さんをとっても大切にしている。
でも、その人個人の生き方になると、多分専業主婦で旦那さんを支えるのは違うんだろうなぁと感じる。
もっと個人の生き方を実はしたい人なんじゃないかと、そんなことは一言も書いてないし私の勘違いかもしれないけれど、そんな風に感じる。
ちなみに何でそう感じたかと言うと、「旦那さんのためにもっと専業主婦業を頑張ろう!」と言っていたから。
今でも十二分にされてるのに(ブログ・リアルな人間関係通して、私が知ってる中で断トツで一番している)、これ以上頑張るって、しかも主婦業を頑張ると言っている時点で、どこか無理して頑張るイメージ、「勉強頑張ろう!」と言うのと似た印象を受けた。
「勉強頑張ろう!」って言ってる時って、大概勉強したくないし、しなきゃいけないという追い詰められ感が実は裏側にある。
その人は主婦業が好きだと感じるし家事のセンスもすごい良いけれど、それ以外にも本当はやりたいことあるのかな…という印象がちらつく。
塾勤めの頃も、私は子どもたちの家族構成も親との関係も普段の家での様子も、なぜかものすごくよく知っていた。
子どもたちが話してくれるのもあったし、個人懇談でお母さんたち各保護者と年に5回(!)も会って話してたのもある。
子どもたちの話は毎回面白かった。
いつもその日の夜ごはんのメニューを言う男の子がいて、お母さん仕事中なのに何でいつも知ってるんだろう?と思って、ある日本人に聞いた。
「ママがね、前の日の夜にもう次の日の夜のごはんを作っちゃうんだよ、だから知ってんの!」
ものすごい納得した。
ちなみにこのママは、シングルでフルタイムの専門職で働きながら3人の子どもを育てている。
そしてママの楽しみは、それらの家事を終えた後、コーヒーを丁寧に淹れて火曜サスペンスとかを見ることらしい。
そんな時にママに話しかけたらめちゃくちゃキレられるから、タイミング見て話さないとなんだよ、と男の子は私に全てを告白してくれた(笑)。
ちなみにこのママ、めちゃくちゃ綺麗でスタイルも良い。
なのに火曜サスペンスなんだと思って、面白くて笑ってしまった。
あと、お母さん側から夫婦仲がうちはもう最悪ですと神妙に告白された家もあったけれど、そこはお父さんもお母さんも互いに迎えの日が決まっているらしく、2人それぞれに会ったけれど、子どものことは2人とも大好きなのはよく伝わっていたし、それを子どもの前では多分出してないのもすごいなぁと思っていつも見てた。
また別の家から塾に電話があって、子どもに代わって欲しいとお母さんが言う。
携帯も持ってるのにどうしたんだろう?と思いつつも本人に代わった。
「そんなん知らんがん!あいつが勝手にやってんだろ?えっ?俺?俺じゃねぇし!」
電話が終わった後どうしたの?と聞いた。
弟の靴が住んでるアパートの屋根の上に乗っていて、それをどうしたか聞かれたと言う。
弟も来ていたから知ってる子で、兄は「ぜってーあいつ自分でやったし!俺知らんし!そしてかあさんの前で俺のせいにしたんだよ」と言ってた。
常にこんな風で毎日面白いネタが子どもたちや保護者から提供されていた。
これはたまたまかもしれないけれど、女の子はわりかしどちらの親の話もする。
お母さんが圧倒的に話のネタの位置を占めてはいても時々お父さんも登場する。
男の子の口からお父さんの話がちょっとでも出てくる家は、若干要注意だった。
滅多に話には出てこないけれど、そういう家は決まってコミュニケーションが壊滅的な関係だったりする。
子どもは色んなことを私にベラベラ話していくけれど、コミュニケーションが取れてないのがあからさまにわかる。
親父マジ切れすると怖いからとかいうのとは違って、多分2人きりだったら言葉をほとんど一言も交わせないんじゃないかと思う。
言えない関係や頭ごなしに否定されるのが会ってなくても子どもの話でわかる。
そのうちの一軒のお宅は、子どもの自転車が帰る時に故障したことでお父さんが登場したことがあった。
見て超絶納得した。
これは話せんわ、無理だわと思った。
多分身なりや車の感じを見ると、会社ではお偉いさんなのは間違いないと思う。
だけど、血が通った感じが全くしなくて、子どもがふわふわフラフラするのもわかるなぁと感じた。
堅物厳格真面目常識世間体大事!みたいな方で、子どもが話せないと愚痴ってた意味がものすごくよくわかった。
私には型通りの挨拶をしてくれたけれど、いかにも社交辞令です的な。
懇談こそお母さんでも、迎えの関係でけっこうな人数で色んな子どものお父さんにも会っていた。
そのお父さんは群を抜いて別格すぎたし、子どもがはじけるのも無理ないなと思った。
はじけてる方がまだ健全に感じたぐらいだった。
単純に「父ちゃん怒ると怖えんだよ!」みたいな家は大丈夫。
だけど、そんな風に言えなかったりもっと違う表現をする時は、子どもを見ていてわかる。
すごい一瞬だけど、子どもの表情が翳ったり険しくなったり、又は怒りをにじませたりもする。
そういう系のお父さんたちは、子どもの気持ちを汲むなんてまずできないし、さらにはそこに輪をかけておかしな価値観が敷かれたりして子どもは完全に口も心も閉ざす。
その中でもお母さんとそこそこコミュニケーション取れてる家はまだいいけれど、たまにお母さんまでが強すぎて家庭内で吐き出せないのかな…という子もいる。
両親揃ってそんな風なところは、勝手に夫婦間もおかしなことになってるんだろうなぁと感じてた。
それぞれが悪い意味で独立というか無関心みたくなっている。
逆にシングルのお家の方が父子家庭母子家庭問わず、コミュニケーションが取れてたりする。
中にはやばい家もあったけれど、そういう家は保護者から子どもの話を聞くフリして黙って様子を見るしかなく、そして子どもが変な方向に行かないといいなぁと思いながら保護者と会っていた。
ちなみに本当にヤバいかも…と感じた家は、子ども同士が仲良しで、当人のお母さんではなくその仲良しの子のお母さんから情報が来た。
そのお母さんも話していくつもりではなく、こういう事情だから塾でも様子を見て欲しいという話の中で知ったことだった。
子どもたちは万引きしてた。
万引きは犯罪だからダメとかそんな簡単なことじゃなくて、それをその子どものお母さんが知らないこと、気付いてないことの方が怖かった。
お母さんと話していても、私が見ている子どもの姿の話が出てこなかった家で、それがそもそも気になったお家だった。
お母さんの前でその子は自分を出せているんだろうか?と本気で心配になった。
懇談の2回目か3回目の時、塾の懇談に行っている場合じゃないから、年の離れた子どもの姉を懇談に行かせますときた。
終わったな、と思った。
何で我が子のことなのに、いくら二十歳過ぎてると言っても子どもの姉に懇談に行かせるんだろう?親はあなたじゃないんですか?と思った。
当然その姉である子には子どもの話はできず、当たり障りのない話をして終わった。
姉妹間もちょっとギスギスしてるみたいなことを塾に来ている妹の方が言っていた気がしたから、余計な話は避けた。
結局塾を辞めたけれど、そして次は私立受験対応塾で成績が伸びたとその仲良くしてる子どもの情報で知ったけれども、成績よりもあの闇みたいな部分がどうなったかが気になった。
実は大雑把に見えるその子はすごい繊細で、表面の明るさとは別に本質を見抜く力のある子だったから、表面だけ対応してもダメな子だった。
大人の嘘は通用しないし、母親からきちんと見てもらえてないのもその子は知ってた。
子どもはそうとは言わない。
だけど子どもは別の言い方でそれを口に出す。
ちなみに万引きが発覚したのはこうだった。
教えてくれたお母さんの方の娘が、ある日見たことのないものを持っていた。
おかしいと思ったお母さんが本人に問い質して、それで万引きが発覚した。
その時にもう1人の子の万引きもわかったのだと言う。
もう1人のお母さんとお話されたりとかしたんですか?と聞いたら、お互いに家庭環境が似ているけれども、そういうことが言えるわけではないから黙ったままです、と言われた。
その子は物だけは潤沢に与えられている。
そして欲しいと言えば基本は買ってもらえる。
だから物が欲しくて盗んだのとは違うと思う。
家の中でのことや親子揃った時の感じも知っていたから、余計と変な感じがした。
お母さんの前でどれだけ自分を出しているのかは知らないけれど、他人の私に見せる顔には一切気を使う感じがなく、怒りも気に入らないことも全部全力でぶつけてきていたから、お母さんの前でも同じことしているといいなぁ…とは思った。
見ていてお母さんにものすごく気を使っているのと、お母さんに気に入られようと可愛い娘っ子になっていた。
見ていて切なかった。
10/4 13:19
【追記 10/6】
これも書き溜めたままになっていた文章。
話があちこちに飛びまくりなのは相変わらずだけれど。
書いた時は、料理ブロガーの人たちと自分が実際に会った子どもたちやその親と何か関連があって書いていたと思うけれど、今となっては思い出せない。
とりあえずこの1ヶ月ほどで書き溜めたものたちを順にアップしていこうと思う(どれも完成してないのがミソ)。
読み返してみて、もう一つ思い出した。
私は自分が塾に勤めるまでは、塾というのはあくまで習い事の一環で、子どもや親と深く関わることをするとは全く思っていなかった。
子どもと会うのは多くて週3、長期休みは週4・週5になってもそれでも会う時間は短い。
だけど実際に働いて、その先入観みたいな考えは覆された。
私が見た子どもたちが若干特殊だったのかもしれないけれど、とにかく色んな話を子どもからも保護者からも聞いた。
子どもからは家での出来事からシビアな悩み事まで、本当に色々と聞いた。
保護者からは万引きとか夫婦不仲だけじゃなく、離婚も家庭内暴力も不登校も嫁姑問題も経済的な危機も、ありとあらゆる話を聞いた。
私から先はどこにも話が流れないとわかって、保護者もありとあらゆる自分や家庭の問題を話して帰って行った。
最後の万引きの話の子と似たような子をもう1人見た。
その子は万引きとかいうのはなかったけれど、最後辞める時の手続きでおばあちゃんが来られた時に教えてくれたことがあった。
若い時の子どもだったということで、お母さんは外に出てバリバリキャリアを積んで、子育てはおばあちゃんが全部引き受けてやっているという家だった。
だから私はおばあちゃんにしか会ったことなかった。
学校の懇談とかも全部おばあちゃんが行くらしい。
そのおばあちゃんが最後に教えてくれたことは本当に今でも忘れられない。
おばあちゃんは孫を私のところに預けて本当の本当に良かった、と言った。
いつもそうやってよいしょしてくれるおばあちゃんで、その時もそうなのかと思ったらそうじゃなかった。
おばあちゃんの話ではこうだった。
お母さんと私の年齢はほぼ一緒らしい。
ただ、幼い時からおばあちゃんが子育てしていたから、家の中で怒る役がおばあちゃんで子どもに優しい顔をする役がお母さんだったとのこと。
それはいいけれども、子どもはお母さんに対して気を使ってしまって、自分のあるがままを出せなかったようだった。
もう長年の積み重ねだから、そうなっても仕方ないようではあったけれども、おばあちゃんとしてはやっぱり気にはなっていたらしい。
ところが塾に行くようになって、母親との関係が大きく変わった、と。
その子も私には怒りも不機嫌さも丸っと全部出してくる子だったから、おばあちゃんの予想では、私でまず自分を出す練習をしてそれで大丈夫と分かると家でもお母さんに少しずつだけど自分の色んな面をぶつけるようになった、それだけの変化は普通には起こせないから、だから私は心から塾に行かせて良かったと思っていますと。
お母さんと年が近いから、その子からしたら私は母親みたいなもので、母親に甘えられなかった分も含めて私に色々甘えたんじゃないかなと、いつも孫から塾の話を聞いて感じていましたと。
ちなみにおばあちゃんはそうやって見てくれていたから、塾を変えることは最後まで反対したらしい。
お母さんが成績が上がらないなら変えると取り合わず今回の決断になった、と教えてくれた。
勉強云々よりも人として大切な部分をここでやり取りしてもらえたから、私としてはこのまま続けさせたかった、そうおばあちゃんが教えてくれた。
これはめちゃくちゃ嬉しかったし、まさか塾という仕事の中でそんなことをするとは思ってもいなかったから、色んな意味で考えさせられた出来事でもあった。
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