サノさんとの楽しい宴は楽しい余韻をその後もプレゼントしてくれた。
サノさんのイケメン長男(スーパー礼儀正しい)+個性的な長女が迎えに来てくれて、サノさんファミリーにもお会いできた。
初めて会うのに、サノさんからたくさん話を聞いてたから、初めて会う気がしなかった。
話通りの素敵な若者たちで、「今の若い子は…」なんてよく言われる言葉が全く似合わない子どもたちで、サノさんの素敵な子育てが垣間見えるようだった。
昨日の告白はもう2ヶ月ぐらい前から計画が浮上してたから、私は並々ならぬ緊張をしていた。
ペンジュラムのことは、実は一度バレてる。
仕事中にクリップを4つほど繋げてそれをペンジュラム代わりに使うことは日常茶飯事だけど(←昨日は久しぶりに1日に片手で数えるぐらいしか回さなくて、普段は暇さえあれば色々聞いたりその日のクリップペンジュラムの様子を観察してる)、ある日サノさんにその現場をちょうど見られて
「ダウジングしてるんですか?」
と聞かれた。
私は「違います」と否定したけど、隠し通すのは厳しいなと思った。
話が飛ぶけれど、私はペンジュラムを使ってその人が欲しい情報を聞いて伝えるのが好きだ。
特に相手にとって大切な情報なら尚のこと。
3日前くらいだと思う。
サノさんは今日プロレスの試合を見に行く。
3日前、そのうちの1人が仕事でどうしても行けないことになった。
行く人もすごくすごく楽しみにしてて、なのに会社の都合で長期の東京出張が重なり、どうしても帰ってこれなくなったとのこと。
仕事中、サノさんと私はそのチケットをどう次の人に繋げるかという話をした。
サノさんの知り合いは全滅で、でも前売完売なら欲しい人が絶対にいるから、売れないわけないということになった。
当日券求めてる人のところに行ったら絶対に1人はいるはず!ということで当日券売場に早めに行くことにすると言ってた。
結局サノさんは普段したことのないツイッターでつぶやいて購入希望の人を募ったら1人の方と繋がったとのこと。
昨日の夜、その話になった時、でも本当に大丈夫かな?直前でボイコットとかないかな…と不安がってた。
そこでペンジュラムに聞いたら綺麗にグルグルと勢いよく回り、仮にその人がボイコットしたとしても必ずそのチケットは次の誰かに繋がるにも勢いよくYESの時計回りをしたから、サノさんもそれ見て「絶対に大丈夫!って自信持てました!」と言ってくれた。
サノさんには実演したから、その勢いの良さが尋常じゃないのは伝わってたし、それはサノさんが実際にペンジュラムを持って勝手にユラユラしてたのを見て、それが自分以外のところからの何かしらの動きだというのもわかっていたから、だからそれ見てすごく自信が持てたとすんなりと言ってくれてた。
それもまた1つ嬉しかった。
本当に勢いが良かったから、相当面白い体験が控えてるんだろうなぁと思った。
それは余計な私の個人の解釈だからそこまでは言わず、サノさんにはどうなったかまた教えてください!超楽しみにしてます!とだけ伝えて終わった。
そういうことにも使えるペンジュラムだから、本当に伝えて良かったなと思った。
サノさんの趣味つながりの友達のことは、知ってて欲しいという気持ちはむしろなくて、反対に今まで騙してたみたいな感じが嫌で、それで伝えた。
サノさんは何も知らずに色んなことを話の流れで教えてくれたけど、私はそれがなんとなく申し訳なかった。
サノさんにはいくつか質問したこともあって、それも本当の意図をやっと口にできた。
いつだったかは「イケメンオーラ」が出ていたかどうかを聞くということがあったけれど、それは本当はそういう意味ではなかったこともきちんと話せた。
まさかその話が尾を引いて、その後2週間近く「イケメンオーラの出ている人・芸能人」なんて話題に行くとは思わず、それは楽しかったから良かったけど、色々本当のことを言わなくて騙してるみたいで嫌だなと思ってた。
サノさんには事の真意を伝えた。
それもおかしな話だったけど、サノさんは驚きもせず普通に聞いてるから、そっちの方が逆にビックリした。
当の本人がいなくなって何ヶ月もしてからふと、私が見えていたあのオーラみたいなのはみんなも見えてたんだろうか?と初めて疑問を抱いた。
私もイケメンゆえに放ってるオーラで当時は片付けていたけれど、よくよく考えたら私はそんなのこれまで一度だって他の人の時に見たことがないから、それにやっと気付いて調べたら、あれはイケメンオーラではなくその人自身が纏ってるもので、そしてどういうわけか見えたんだろうなということがわかった。
しかも無色透明だったから余計とわかりにくくて、でも確実にその人の周りだけ空気感が違うから、私はイケメンオーラか色恋沙汰ボケか本当のボケか、そのどれかだと信じ切ってた。
私は今でもその空気感は鮮明に覚えているし、そして私の気持ちを知って以降私が話しかける少ない回数の時は、それが完全に消されていて寄せつけない冷たい空気を醸し出してたから、それもまた目の当たりにする度に心はボキッと折れまくっていた。
なんならサノさんの前で実際にどんな風なふるまいだったのか実演までした(脳裏に嫌でも焼きついてるからいくらでも実演できる)。
サノさんはそれを聞いてこんな風に言い出した。
「わかんないよね。本当に何考えてる人なのかただでさえわかりにくい人だから余計とわかんないよね。
でも、もしかしたら、武士俣さんが言うみたいに嫌で無視したとかではないのかもしれないって私は思ったかな…。
本当はもっと別の何かがあってもそれをうまく出せなくて、もしくは本人も混乱してて、そうなってたのかもしれないね」
サノさんにはこれまでの人生で感じたことのない感覚だったから、私はとにかくものすごく混乱したことは言った。
しかもタイプの人を挙げるなら絶対に100%選ばない人であることも言った。
タイプではないし、まともに話したこともないからどんな人かも知らないのに、異常なほどのドキドキ感がどこからやってきてるのかさっぱりわからなかった。
サノさんにいつからいいと思ってたんですか?と聞かれたけれど、私は「よくわからない」としか言えなかった。
最初の時からもしかしたらいいと思ってたのかもしれないし、実際にその人の小さな声を拾うのに私は全身全霊で耳を澄ましてたし、それもとても無意識に。
でも慣れない仕事を覚えるのに頭は必死だったから、他のことに目を向ける余裕がなくて、耳を澄ましてたことや最初に会った日のこともうんと後になってから気付いたと言った。
きっかけとなった外掃除の時はあくまでもきっかけであって、その後も私は「ありえない」と自分の中から勝手に湧いてくる感覚を全力で否定してたから、本当によくわからないですと説明した。
サノさんは私が発するどんな言葉もそれはそれは丁寧に聞き取ってくれて、そして1つとして否定しなかった。
なんなら内側から突き動かされるように書いた15枚越えの手紙を書いて渡したという話もしたら、サノさんはこう呟いた。
「その手紙読んで本当はどう思ったんだろうね。どう思ったか聞きたかったね、本人に聞きたかったね」
そのサノさんの言葉の温かさと言ったらなかった。
私は泣きそうだった。
長すぎるとか重すぎるとかそんなこと絶対に言わなくて、本当にサノさんが思ったことを口にしてくれた。
私も自分が書いてる理由を知るのは何ヶ月も経ってからで、それだってホロスコープ鑑定を受けた時の鑑定士さんが見たものを伝えてもらっただけで、その確証も証拠も1つもなかった。
過去世の中でお互いに近くにいた間柄で、魂的な縁がとても強い人だと言われて、だからこそ「出逢えてうれしい、毎日お互いに命があって元気で会えて嬉しい」というかなりすっ飛んだ感覚も納得できたと説明した。
ただ私が一番しっくりきた説明だったから信じたに過ぎない。
鑑定士さんからのメールにその人の特徴が書かれていた文章を見せたら
「これ(本人の)まんまじゃないですか 笑!
何ですか、この鑑定士さん!
何が見えてるんですか?笑」
とサノさんも笑った。
画面に映し出されたメールの先には、私が物書きだった過去世も書かれていて、
「これ武士俣さん、今の武士俣さんのまんまですね!
ホロスコープとかわかんないけど、すごいですね、こんなことまでわかるなんて!」
と言ってくれたのが嬉しかった。
サノさんは私が昼休みにしょっちゅうノートを広げては何か書いてる姿を見てたから、だからメールの中の過去の誰かと今の私とが重なると言った。
そんな話、これまで聞いたことないけれど、すごく面白いし、そしてそういうことが本当にあるんだということが、武士俣さんの他のことも含めて信じられると言ってもらえた。
本当に嬉しかった。
だからサノさんはその後だったかに
「私、プロレス熱が再発したのとか、なんでプロレスがこんなに好きなのかって思うことが時々あるんですよね。
今日の話でもしかして、なんて思いました。」
サノさんは30年以上のブランクを空けてプロレス熱が再発した。
時々どうして…と思ったらしい。
サノさんは続けて言った。
「私、仲介役の役目があったんですかね?そう考える方が(なぜプロレス熱が再発したのか)自然な気がします」と。
そしていつかサノさんが渡されたポイントカードの話もした。
サノさんの手元にやってきたポイントカードの話を聞いた翌日か翌々日ぐらいに一体何が起こって、それが結局私が表現することに戻るというか始めるきっかけに繋がっていく、本当に起こったままを話した。
運転中その人の名前が入ってるお店の車の真後ろにたまたま辿り着いて、そこで買物しようと車に付いて行ったらそのポイントカードの店で止まって、それだけでも驚きだったのに、その後私は自分の向かう場所へ行こうと通りに出たら本人の乗ってる車と同じ車が目の前で右折待ちしてたという話。
あれも絶妙すぎる話で、まさかサノさんもそのポイントカードがその裏で違うストーリーを紡いでいたなんて昨日の昨日まで一切知らなかった。
サノさんもそのカードを通じて一連の流れに関与していて、だからこそ「仲介役」という風に言ってた。
本気で鳥肌立ちました!とその日何回目かの鳥肌を立たせて腕をまたサノさんはさすった。
前の記事に書いた街バルの話なんて、さすがの私も度肝を抜かれた。
私の記憶にある限り、多分その時は新潟に2016年の6月に戻って以降、初めて外で飲んだ時だと思う。
飲むのは大好きだけど、普段車があるから、この2年弱の間も片手で数えるぐらいしか外で飲んでない。
移動が大変だから、本当にそれ行きたい!というのでなければ行かないし、その時も一緒に行った女の子が早い時間からスタートするからぶっしーもそれならゆっくり飲めるよね⁉︎と言って誘ってくれたから行けた。
私は世の中のイベントには疎いからそんなことがあったことも知らなければ、自ら企画して誘うなんてことまずしないから、本当に異例中の異例の出来事だった。
そんな千載一遇のチャンスみたいな出来事にそれぞれの人たちがそこにいたなんて、本当にどんな確率の話ですか?っていう話だった。
本当にどこまでも不思議なことばかりだけど、全体を通じてとても温かい空気が流れてた。
自分をありのまま出すことはずっと怖いことだと思ってたけど、サノさんはそうじゃないことを私に体現して見せてくれた。
それは世界は優しいことも伝えてくれた。
思い通りではないことも悲しかったり苦しかったりすることもたくさんあるけれど、それでも世界は人は優しいってことを見せてもらってる。
本当に凄すぎな宴だった。
余韻もさることながら、渦中の空気が今もはっきりと記憶にある。
食べるの大好きな2人が美味しいものをゆっくり味わう間も無く、とにかくあの空気を体中で吸い込んでた。
優しくて温かくて、涙が出そうだった。
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