2018年3月5日月曜日
誕生日デート
・お気に入りのブラウスを着る
・一点もののガラス作家さんのネックレスを付ける
・コンタクトにする
・待ち合わせる
・用意したプレゼントとメッセージを渡す
それらはハート柄の袋にすべてまとめて入れる
メッセージは出発直前に目をウルウルさせながら書いた
・私の職場だよと教えるために職場の前を通る
・美味しいランチコースを食べに行く
・カウンター席に横並びになって、お互いのメニューを交換する
・隕石が飾ってある場所が近くにあると知り、そこに立ち寄る
そんな珍しいものを今日一緒に見に行けるなんて、これも何かのご縁だねと盛り上がる
そして2人で一緒に見れるのが本当に嬉しいねと互いに言う
・海沿いをドライブして、夕日が沈むのを並んで見る
他のカップルが棒持って砂浜にLOVEとか書き出したのを見て、私たちも真似しよう!と言って真似する
・夕日が沈むのを確認して、それから車へ戻る
・美味しい洋菓子屋さんを紹介して手土産を買う
・おなかいっぱいだから、ファミレスでお茶しよう!となる
・待ち合わせた駐車場に戻ると「少し待ってて」と言われる
相手は手にサプライズのプレゼントを携えて「おめでとう」と言いながら手渡してくれた
上に書いたことは、本当に今日起こったこと。
ふと今日した事をこうやって箇条書きにしたらどう見えるんだろう…と思った。
まるでデートだった。
本当に楽しい時間だったけど、相手は彼氏や男性ではなく、25年近い付き合いになる女友達。
話をひとつだけ盛ったのは、砂浜の落書き。
LOVEではなく、私が書いたのはある事を説明したくてその図を書いた。
ハート柄の袋は、この間レッグウォーマーというと聞こえがいいけど、実際は足首を温める特製の靴下のようなものを買った時についてきた。
服やコンタクトは、コースのランチを食べるからちょっとだけおしゃれしてみた。
カウンター席に横並びになったのは、そこしか席がなかったから。
隕石が飾ってある場所が本当にあって、田んぼばかりが広がる越後平野の一角にあるのをようやく見つけた。
2人で触ったりトントン叩いて音を確認したり、隕石なる宇宙から降ってきた石にしか見えないものを色々楽しんだ。
私は3回目にしてようやくその隕石の場所に行けて、2人で本当にこれを見れたのはすごい巡り合わせだねと本気で言ってた。
私は2日連続で海沿いをドライブした。
前の日は1人で、今日は2人で。
昨日1人だった時、私は車の中で1人感極まってた。
夕日を見た時に、13ヶ月の引きこもり生活を思い出した。
当時の私は毎日のように夕日スポットに出かけて夕日を眺めていた。
自分の中の行き詰まりを感じていて、その時彼女は新潟、私は名古屋で近くには住んでなかったけれど、彼女は私のことを本当にいつもそっと気にかけてくれて、それをいつもいつも私が素直に本音を言えるように配慮してくれてた。
距離は離れていたけれど、彼女の粋な心くばりには本当に本当に何度も自分が救われてた。
その当時のことを鮮明に思い出して、明日天気が良いなら彼女と同じ場所に来ようと思った。
涙が出たのは、その時から本当に色んなことが立て続けにあったけど、それでも今という時をこんな風に穏やかに迎えられる、そのことの事の重みみたいなのを感じてたから。
あの出口の見えなかった日々のことは、確実に今の私を支えてる。
町の洋菓子屋さんを友達にも紹介する。
その洋菓子屋さんの社名が入った世界に1台しかない車は私の中のラッキーアイテムみたいなものだと話してた。
ちょうどご夫妻で店にいられて、2人の温かい様子を見て「なんかこの店がいいのがわかる」と友達が言ってきた。
そういう感覚を共有できるのが嬉しかった。
ファミレスでポテトつまみながらコーラで流し込む、そして色んな話をした。
友達が言った。
今日もうちらは話すことしかしてないね(笑)って。
どんなに話しても話し足りないねって。
9時間半ひたすら喋り通した。
それでもまだまだ時間が足りなかった。
もう少し落ち着いたら、お泊まり会を決行しようと決めた。
夜通し話をしようと。
待ち合わせた駐車場に彼女を送ると、「ぶっしーちょっと待ってて」と言って、彼女が車からプレゼントを手にして持ってきてくれた。
彼女は1年前転職して、今めちゃくちゃ忙しい。
土曜日もフルで出ることがざらだったりする。
その彼女が忙しい合間を縫って、とりあえずのプレゼントとして買ったと言った。
これは時間なくてお菓子になったから、もう少し時間を作って改めてぶっしーにプレゼントしたいと言われた。
泣くかと思った。
その気持ちだけで十分だった。
私の知らないところで私を思ってプレゼント用意してもらって…というのが本当に嬉しかった。
しかも多忙を極めてるの知ってるから、余計とその彼女の行為が特別であることもよくよくわかった。
そうして誕生日デートは終わった。
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