今日は朝からずっと雨が降り続いていた。
小雨じゃなくて、本降りのなかなか激しい雨だ。
ちょっとした用事を足しに外に出たかったけど、とにかく雨が止まない。
少しでも雨が弱まったら徒歩で行ける用事を足しに出ようと決めた。
そうしたらあっという間に夜になってしまった。
近隣は住宅街だけあって、全体的に夜のお休みモードになりつつある。
20時過ぎにわざわざ近所に出掛けるなんて、しかも雨の日に出掛けるなんてそうそうないから、
逆に雨の風景がとても新鮮で心が洗われた。
雨は色んな匂いを強くする作用があると思う。
普段なら何にも匂いを感じない道に、緑の木々の湿った香りと雨特有の匂いとそしてどこかの
おうちからコンソメスープのような匂いも混じって、匂いだけでにぎやかな通りとなった。
お目当ての場所に行くのに大通りの歩道橋を渡った。
歩道橋のすぐ脇に白い電灯があって、それがまるでドラマの雨のシーンのように雨を映し出して
いた。
いつもの道なのに、非日常みたいだった。
雨の透明さと電気の光とビルの看板のライト、色んなものが混ざった色がこれまた幻想的だった。
用事をささっと足して今帰ってきたけれど、たかが20分ほどの外出が特別な外出みたいで、
かなり楽しかった。
別に何がどうということもないのだけれど、こういう日の記録ってうんと後から読み返すとかなり
面白い。
いつかの自分がこれを読み返す時に、こんな雨の日の夜の外出もあったんだよ、という備忘録
のために書いてみた。
ちなみに1、2週間程前、約10年前の自分の記録を読み返して、当時はわかりえなかったもの、
懐かしいとかいうのとはまた違った、時間が経たないと味が出ない独特の気持ちを味わって、
やっぱり記録は大事だと思った。
25歳26歳のわたしが見た景色、感じたもの、それはやっぱり当時のわたしにしかわからない。
そして、当時のわたしを振り返って新しく加わる景色や感じたもの、それは今のわたしへの
ちょっとした贈り物みたいだ。
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