その日私はお気に入りのケーキを食べに行った。
2017年の夏に、あるお祝いをするためにケーキ屋さんを探していて、たまたま入ったそのお店が味も居心地もすごく良くて、それ以来2ヶ月に1回ぐらいの頻度で行くようになった。
夕方過ぎて夜になった頃、ドラッグストアに寄って帰ることにした。
今となっては何を買おうとしていたのかも忘れたけれど、当時私は何かを探していた。
ペンジュラムに聞いて、ペンジュラムが指したドラッグストアに立ち寄った。
そういう時私はiphoneのマップを開いて、そこでペンジュラムが指す方向を見て決めている。
その時はどうやって決めたか忘れたけれど、少なくとも1つクーポンを持っていたからそれが使える店舗限定で探したんじゃないかと思う。
県内のあちこちに展開しているところだから、数店舗はヒットする。
それでさらにペンジュラムもYESを出すところ、そこに向かえばいい。
その時ペンジュラムが指したところは、たしかにケーキ屋さんからは近かったけれど、自分では絶対に選ばない店舗だった。
帰りの国道を外れて、さらにはそこから数キロ横道に逸れるような場所で、回り道というよりわざわざ行くという感じだった。
何せその時はある特定のものを探していたから、それがあるお店なんだろうと私は思い、何も疑わずにその店に行くことにした。
初めて行く場所で、ペンジュラムが指さなければ私は絶対に行かなかった。
ドラッグストアに到着して店内を探したけれども、本来の目的のものは置いてなかった。
ペンジュラムが何かを間違えたのかと思ったけれど、せっかく来たんだからとすぐに思い直して、同じ敷地内にある大型スーパーに立ち寄った。
21時閉店の店で19時を過ぎてたから、これは半額とかの赤札商品がたくさんありそう!と期待し、スーパーの中に入った。
期待以上のものがたくさんあって、そして2歳の姪っ子が好きそうなアンパンマンのカップラーメンも見つけて、あぁこれらが買えたら満足♪と思いレジを済ませた。
袋詰めをしていると、無料の地域情報誌が目に入った。
私はそれを一部手に取り、他の荷物と一緒に持ち帰った。
もうペンジュラムが何でこの店に行けと言ったのか最後までわからなかったけれど、まぁいっかと開き直って家に帰った。
数日後、情報誌のことを思い出して家で開いて見た。
開いてすぐに、それはその地域版の情報誌だったことに気付いた。
私は自分の住んでいる地域のものだと思い込んで持ち帰ったら違っていて、これは使えない情報だなと思った。
でもせっかく持って帰ってきたから、見るだけさっと見てそれから捨てたらいいと思ってぺらぺらとページをめくった。
そこに自分のホロスコープを読み取るレッスンのイベントの情報を見つけた。
開催は日曜日な上、値段もお手頃。
場所も1時間もあれば行ける場所。
行きたいと思った。
ホロスコープそのものには興味がなかったけれど、そこに書いてあった紹介文がとても良かった。
「占星術では30代後半を“中年の危機”と言い、今までの人生を振り返って本来の自分を知り、可能性にチャレンジする時期」とあり、それを知る手がかりとしてホロスコープが紹介されていた。
中年の危機と言うよりも私の場合はもう何年にも渡る危機だし(苦笑)、それで何かヒントが得られたらいいなというのが1つ。
もう1つは、その前ぐらいからはまり出した自分の名前の紐解きと絡めて、自分の生まれた時間から何かを導き出すのも面白いかもしれない、今後の自分の生き方のヒントになるかもしれないという興味関心の方が実際は強かった。
自分の名前とか自分の誕生日とかに絶対に人生のヒントが隠れてるとその頃かなり強く思っていたから、そういう意味でそれに参加するのも面白いかもしれないと思った。
申込のホームページを見て、ペンジュラムもすぐにYESを出したから、これはいいんだろうなぁと思った。
ただ1つだけ、気がかりがあった。
開催日が12月17日だったこと。
その日は両親が建て直した家への引っ越しの日とかぶるかもしれなかった。
大工さんも最後の仕上げに取りかかっていて、年内に引っ越しはできるということだけ明言していた。
だけど日にちだけは言わずにいて、それは直前にならないとわからなかった。
早くても真ん中ぐらいと言われていて、そうなると10日では早すぎて17日がそういう意味では最有力候補だった。
春先の古家から仮住まいのアパートに引っ越す日、私は熊本で友達の結婚式だったから一切引っ越しの手伝いをしなかった。
さすがに結婚式でもないのにまた引っ越しを手伝わないと言うのは、居候的な立場としては両親に言えなかった。
だから直前まで待って、引っ越しと重ならないならそのホロスコープのレッスンに行こうと決めた。
12月に入り、家の引渡しの日も決まり、それで引っ越しは17日になった。
もう泣く泣くあきらめる他なかった。
次の会に行けたらいいなと思いホームページを見たけれど、次の開催日は未定だったし、
そして何よりも不定期開催だということもその時初めてわかった。
そこまでわかった時、ホロスコープを見てもらうなんて一生に一度のことと思えば、個人鑑定を受けてもいいなと思った。
そこそこの値段はするけれど、一生に一度であればそれだけ出してもいいなという金額だった。
ペンジュラムはというと、個人鑑定を受けるにYESが早くも出ていた。
ただ年末年始で何かと用要りなのと、それとは別に年末最後の大きな買物をしたから、それにプラスして個人鑑定を申し込むというのは財布にとってよろしくなかった。
とりあえず年明けに持ち越そうと決めた。
申込を先送りしたその後、友達のMちゃんとお茶をした。
Mちゃんとはそういう話がお互いに何でもできるから、いつもほぼ1日コースでひたすら喋り倒してくる。
毎回毎回楽しくてたまらない。
Mちゃんに会った日、そのホロスコープの話もしてみた。
Mちゃんは以前知り合いの人からホロスコープを出してもらってあれこれ教えてもらったこと、それがすごく良かったしぶっしー多分好きだと思うよそういうの、と言ってくれた。
私はホロスコープに関しては全くの無知だから知らずにいたけれど、Mちゃんいわくホロスコープ鑑定をする人というのは世の中にたくさんいるらしい。
せっかくお金を払うなら、色々な人を見比べて選ぶのでもいいかもよ、なんて教えてくれた。
たしかに、私もそれがどういうものかはわからないけれど、間違いなく鑑定料としては諭吉1枚では終わらないもので高額は高額だったから、その金額を見てもMちゃんはそんな風に言ってくれたんだと思う。
Mちゃんと会った後、実際に私はスマホで検索をした。
「ホロスコープ鑑定」とだけ入れて検索した。
そういう時私はどうするかというと。
検索結果がそれこそ無数にヒットする。
検索結果が表示されると、1回のページで10件分の情報が画面上に現れる。
その10件分に対し、直接ペンジュラムをかざす。
最初の2~3件はとりあえずトップにくるぐらいだからかざさずに見ることもあるけれど、基本はペンジュラム頼りで探していく。
ペンジュラムがNOを指していても、自分の中で気になるページは一応開いて見てみる。
開いて見るとわかるけれど、ペンジュラムがNOを出すだけあって、必ずどこかしら引っ掛かりがあって、あぁやっぱりこの人じゃないんだというのがすぐにわかる。
そんな風にしてどんどん見ていくと、初めてペンジュラムがYESになったページに行き着いた。
開いて見て驚いた。
なんとその個人鑑定を受けようと思って考えていた人のページだった。
最初は気付かずに見ていたけれど、よく見たらその人だった。
私はもはや地域さえもどこでもいいと思い始めていたから、ヒットしたページたちは全国各地の鑑定士のページに行き着いていた。
なのに、そのスーパーに置いてあった地域の情報誌で見つけたホロスコープ鑑定の人と一致するとは、どういう偶然だろうかと思った。
さっぱりからくりがわからなかったけれど、もうそんな風に検索してもその人に当たるということはその人から受けるのがいいんだろうなと確信した。
ペンジュラムはYES・NOは教えてくれても、その理由までは基本教えてくれない。
だけどこれまでもそうだったけれど、そんなのはわからなくても大丈夫で、必要とあらばどうしてそれがYESだったのかはそれを一通り体験するとその理由がわかるようになっている。
だから今回ももうそこには私は一切着目せず、とりあえず年明けにホロスコープ鑑定を申し込もうとそれだけ決めた。
鑑定を受けてから3日後の2月7日の水曜日、午前中仕事をしながら私はどうしてその人のところだけYESになったのか、突然わかった。
私の仕事中の注意散漫ぶりと言ったらないけれど、黙って淡々とする仕事のおかげで頭の中で色んなことを考えたり繋ぎ合わせたりしてても差し支えないのがありがたい。
私はてっきりその鑑定士の方の丁寧な応対やきめ細かな鑑定力が良くてその人がいいよとペンジュラムはその人に対してYESを出したのかと思っていた。
でも実際に鑑定を受けて、色んなことを知って、それでわかったこと。
その時のペンジュラムのYESは「その人がいいよ」ではなくて「その人じゃなきゃダメだよ」という意味でのYESだった。
なぜなら、ホロスコープ鑑定をする人はたしかにたくさんいる。
調べてないけれど、新潟県内にだって多数いらっしゃると思う。
でもその方じゃないと伝えられない情報があった。
そしてそれこそが今回私が一番知る必要があったことだった。
その情報は、普通のホロスコープでは絶対に引き出せない。
いくらホロスコープに関して無知の私でもそれだけはわかる。
しかもそれはその方の特殊な能力というか体質に関係していて、当たり前だけれどホームページからはそんなことわからないし、本人もそれを一切公表していないから知りようがない。
それがわかった時、他の誰でもないその方に会えるようにペンジュラムがきちんと最初から導いてくれてたんだなとわかった。
それも絶妙なタイミングで。
ドラッグストアには当時探していた今となっては何かも覚えていない商品はなかった。
なかったけれど、ペンジュラムはそこに行けと言っていた。
命令形ではないけれど、とにかくピンポイントでそこだった。
ペンジュラムは私のことをよく知ってくれていて、私が同じ敷地内のスーパーに行くだろうこともわかっていたと思う。
スーパーを見るのは好きだし、ましてや赤札タイムとなれば私が寄らないわけがない。
しかも本来のお目当てのものがなかったわけだから、わざわざ横道に逸れてまで行った場所なら、せっかくだから他の店も寄ろうと発想をする私の姿もペンジュラムからは見えていたと思う。
そこで手にした情報誌がホロスコープ鑑定の入り口だった。
しかもそこじゃなきゃだめだった。
実はそこからあと15kmほど行ったところに同じ系列のドラッグストアがある。
万が一そのドラッグストアに情報誌が置いてあったとしても、もうそれは私の住む地域のバージョンなのは間違いない。
しかも同じ系列のスーパーもこれまたその15km先のところの同敷地内にある。
しかもそこは自宅から近いわけで、横道に逸れることなく、帰りの道中として寄れる場所だった。
でもそこでは絶対にダメだった。
あの地域の情報誌を手にするには、何が何でもあそこに行かないと手に入らないようになっていた。
だからペンジュラムは最初からどういうわけかその情報を知っていて、私をその場所へ連れて行ってくれた。
さらに言うと、その私が当初申し込もうとしていたイベントは、12月17日を最後に無期休止を宣言されていて、ということはもう情報誌にそのイベントが載るのもその時が最後だった可能性が高い。
私のように個人鑑定を受ける人が増えてきて、ちょっとしたイベントとして取り扱う余裕がなくなられたようだった。
ということは、やっぱりあの11月の終わりぐらいにしか手に入らなかった情報だということもよくわかる。
そうやって寸分の狂いもなく色んなことが重なったおかげで私はそこに行き着くことができた。
それは間違いなくペンジュラムが導いてくれたストーリーだった。
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